20器質性構音障害の特徴 ── ④異常構音(2)鼻咽腔閉鎖機能不全に直接関連しないもの31口蓋化構音の特徴について空欄を埋めなさい。●(①)音の構音位置が後方に移動し,硬口蓋や(②)でつくられる歪み音である。●音の産生時,(③)の使用はみられず,舌背の中央部が挙上する。●舌全体が(④)して棒状になりやすく,力のコントロールが難しい。●口蓋形態が不良な(⑤)児にみられることが多い構音障害である。●(⑥)構音障害のなかでは,最も高頻度にみられる異常構音である。2側音化構音の特徴について空欄を埋めなさい。●舌と口蓋の接触により,本来口腔の(⑦)から放出されるべき呼気が(⑧)から放出される。●(⑨)を使わず,舌背が口蓋に接し,舌に(⑩)がみられる。●産生時に左右どちらかに(⑪)を引くような偏位がみられることがある。●摩擦音,破擦音,破裂音の後続母音が(⑫)の場合に起こりやすい。●(⑬)は器質性構音障害では少なく,機能性構音障害で頻度が高い異常構音である。3鼻咽腔構音の特徴について空欄を埋めなさい。●舌が口蓋に接して口腔を閉鎖し,呼気を(⑭)から流出させる。●後続母音が(⑮)や(⑯)の際に誤りが生じやすい。●母音は鼻音化し,聴覚的印象は(⑰)に近い歪み音として聴取される。●(⑱)機能に問題はなく,先天的な鼻咽腔閉鎖機能不全との鑑別が必要である。異常構音誤りが生じやすい音構音操作聴覚的印象口蓋化構音[t, d, n, s, dz, ɾ, ɕ, dʑ, tɕ]などの歯茎音歯茎音の構音位置が後方化し,硬口蓋や軟口蓋で産生される[t, d]が[k, ɡ]に,[s, ɕ]が[ç]に近い歪み音に聞こえる側音化構音[s, tɕ, ts, dz, k, g]などのイ列音,拗音舌の位置が左右いずれかに寄るか,正中部が口蓋に接するため,呼気が側方から流出する[tɕi]が[kj]に,[ɕi]が[çi]に,[dʑi, ɾi, ni]が[ɡi]に近い歪み音に聞こえる鼻咽腔構音母音[i][u][s, dz, ɕ]などのイ列音,ウ列音舌と口蓋で口腔を閉鎖し,呼気を鼻腔から流出させる[ɴ]に近い歪み音に聞こえるMEMO▶歯茎音の構音位置が硬口蓋に広く接する場合を「口蓋化」,さらに後方の軟口蓋に移動する場合を「後方化」とタイプを区別して理解することもある。MEMO▶側音化構音と同様に,鼻咽腔構音に関してもその発生機序について明らかにはされていない。
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