2526小児感染症診療マスト&ベスト
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本書のマエセツ73第3章頭頸部感染症診 断治 療管 理予 防CHART22第3章:頭頸部感染症「喉が痛い②」扁桃周囲膿瘍・咽後膿瘍かな?と仮説咽頭痛+開口障害,扁桃偏位,項部硬直で仮説・年齢(リンパ節の退行に関連)と症状の違いがポイント・最終的には画像検査が必要になることが多いその他のkiller sore throatはCHARTColumn参照扁桃周囲蜂窩織炎/膿瘍として治療・溶連菌迅速検査+咽頭・血液培養採取・耳鼻咽喉科へコンサルトし確定診断.必要であればドレナージ・抗菌薬加療: 溶連菌迅速検査陽性➡ABPC 溶連菌迅速検査陰性➡ABPC/SBT・治療期間: 扁桃周囲蜂窩織炎➡蜂窩織炎に準じて5〜7日 扁桃周囲膿瘍➡ドレナージできているなら10〜14日.できていないなら膿瘍消失まで咽後膿瘍として治療・血液培養採取(可能なら嫌気ボトルも)・耳鼻咽喉科へコンサルトし確定診断・抗菌薬加療:ABPC/SBT・治療期間:内服含め最低14日間(膿瘍消失までが推奨される)その他の疾患を再度鑑別最優先!急性喉頭蓋炎の rule outと気道確保①麻酔科や耳鼻咽喉科など緊急気道確保が可能なスタッフへ連絡②乳幼児なら泣かせない! 安静に (CHART参照)ICUYesNoNo明確な鑑別には造影CTの撮像が推奨される緊急度・重症度確認,shock vitalか?特にairway注意扁桃周囲膿瘍・咽後膿瘍を示唆する問診内容・症状・所見か?扁桃周囲膿瘍咽後膿瘍問診学童以降溶連菌既往歴・周囲感染5歳未満症状咽頭痛,嚥下痛,発熱開口障害,経口摂取不良流涎咽頭痛,発熱,流涎,項部硬直,斜頸(50~80%)診察/検査所見口蓋垂火炎状発赤・偏位,片側扁桃腫脹,前頸部リンパ節腫脹前頸部・後頸部リンパ節腫脹,頸部側面X線検査:椎体前面と咽頭腔間の軟部組織が分厚い※扁桃周囲膿瘍・咽後膿瘍が疑われる川崎病に注意する・本書の各CHARTは①フローチャート,②解説の2部構成です.・フローチャートの一番上に仮説を立てる方法を記載し,▲解 説の1とリンクさせました.・可能な限りYes,Noで分岐するようにし,一番下に治療やフォローアップについて記載しています.・上から順に矢印を進むことで,筆者の思考の過程をイメージできるように作成しました.・その流れを▲解 説では2フローチャートの解説として,より詳細に説明しています.どのような場合に疾患を仮説するかを表記しています.他のCHARTと関連がある場合は番号を記載しているので併せて参照ください.抗菌薬使用量などの詳しい情報は解説部分の3疾患の解説を参照ください.CHARTを大まかに4種類の項目に分類しました.フローチャートだけでも疾患の特徴が理解できるようにまとめています.より詳しい解説は3疾患の解説を参照ください.どのような場合に疾患を仮説するかを表記しています.他のCHARTと関連がある場合は番号を記載しているので併せて参照ください.抗微生物薬使用量などの詳しい情報は解説部分の3疾患の解説を参照ください.CHARTを大まかに4種類の項目に分類しました.フローチャートだけでも疾患の特徴が理解できるようにまとめています.より詳しい解説は3疾患の解説を参照ください.xxiv

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