126治 療管 理診 断予 防CHART35第6章:皮膚軟部組織感染症「皮膚(リンパ節)に膿が溜まっている」皮下膿瘍(リンパ節膿瘍)かな?と仮説追加抗菌薬検討排膿のグラム染色および培養検査結果から抗菌薬選択MSSA:CEZ or CEXMRSA:ST合剤溶連菌:ABPC or AMPC腸内細菌:感受性結果確認治療期間:原則膿瘍消失まで(おおよそ3~7日間)追加抗菌薬不要グラム染色・培養陰性の場合①先行抗菌薬の有無②動物との接触歴などの聴取を忘れない (猫ひっかき病の可能性あり)NoNo再評価後ドレナージ可能Yes超音波検査などで皮膚表面などに膿が溜まっている場合に仮説原則:外科的ドレナージが第1選択であるYes繰り返す場合や難治性の場合は特に治療だけでなく,①菌のentryの理由(皮膚ケア,市中MRSAの家族間伝播など)②免疫不全の有無(好中球減少症,慢性肉芽腫症,高IgE症候群など)③残糸の有無(術後の創部感染の場合)などの繰り返す理由を検討すること抗菌薬選択原則外科的ドレナージが第1選択のため状態が落ちついているならば狭域抗菌薬で治療点滴CEZ 100 mg/kg/日内服CEX 50 mg/kg/日 (ST合剤 0.125 g/kg/日)外科的ドレナージが可能か?内科的治療継続+適宜超音波フォロー+外科へのコンサルト以下のいずれかを満たすか?1, 2)・発熱などの全身症状・基礎疾患(免疫不全,糖尿病など)・多発膿瘍・12か月未満・膿瘍が4 cm以上・顔,手,鼠径部膿瘍(ドレナージ不良が多い)・留置デバイス近くの膿瘍・ドレナージ不良/外科医の不安・非典型例(菌など)
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