2537行為プロセス依存症の診断・治療と再発防止プログラム作成の手引き
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iii序にかえてでたまにしか飲酒しないのですが,その都度,記憶を失って大暴れをしてしまい警察の厄介になる方もいらっしゃいます.これは飲酒によって〈精神的〉〈社会的〉な問題が生じているといえるでしょう.一度だけなら「深酒して悪酔いしたせいだ」ですむかもしれません.しかし,同様のケースが二度三度と続くようならばこれは医学的に〈依存症〉と考えられ,治療すべき対象になります. 依存症については世間一般の方々と治療者の間でその認識に乖離が生じているのが現状です.その乖離を埋めていくのも,われわれ治療者に今後,求められることであると考えられます. 2022年2月国立病院機構久里浜医療センター 精神科西村光太郎

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