2540小児科ですぐに戦えるホコとタテ
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Part A体系的アプローチ ― 3 二次評価3二次評価の例10歳,第一印象で肩呼吸あり,「不安定」と評価,すぐに処置室へ運んだ一次評価 A:声は出せる.B:呼吸数40回/分.陥没呼吸あり.wheezesを聴取.呼気は延長している.SpO2 86%.C:心拍数140回/分.CRT迅速.手足は温かい.D:会話の受け答えはしっかりしている.JCS0.E:体温36.3℃.A:気道(airway),B:呼吸(breathing),C:循環(circulation),D:神経学的評価(disabilility),E:全身観察(exposure).▲判定と介入 ・・ 呼吸障害がある.タイプ分類は下気道閉塞で,重症度は呼吸窮迫だと考えるが,もし100%酸素投与下においてもSpO2 89%以下が続く場合は呼吸不全である.・・酸素投与と気管支拡張薬の吸入を実施する.・・吸入させながら,二次評価へ進む.二次評価 S:咳嗽,喘鳴,呼吸苦.A:ハウスダスト,ダニM:吸入ステロイド(サルメテロール・フルチカゾン配合剤)の吸入をしていたが,ここ3週ほど怠薬していた.P:気管支喘息の急性増悪で,集中治療室(intensive care unit:ICU)に3回入院したことがある.L:3時間前に夕食を食べたが,普段の半分程度.E:3日前から風邪症状があった.今朝から咳がひどくなり,喘鳴もあった.夜になってさらに息が苦しくなり受診した.ケース1●3 二次評価41

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