Part B症候学 ― 4 下痢・腹痛・嘔吐とある2).したがって,重症度項目に該当しない場合でも,嘔吐3日目には必ず血液検査をする.迅速検査が陽性の場合ウイルス性胃腸炎は除外診断が基本であるが,ノロウイルスとロタウイルス,アデノウイルスは迅速検査で診断できる.特にロタウイルスとアデノウイルスは症状期間が長く,「嘔吐3日目」という状況になりがちである.消化器症状フローチャートはあくまで「診断がまだ確定していない状況」で使用するものであり,ノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスと判明している場合は嘔吐3日目に検査や輸液をする必要はない.一方で,重症度項目に該当する場合は,血液検査と輸液をしておいたほうがよいだろう. 図1 消化器症状フローチャートNONONO下痢がある腹痛がある嘔吐がある腹痛は改善し, 再燃ないかYESYESYES●4 下痢・腹痛・嘔吐93
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