2540小児科ですぐに戦えるホコとタテ
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ウイルス性上気道炎11 呼吸器基本姿勢・・ UpToDate®の「ウイルス性上気道炎の臨床的特徴」を理解したうえで診療する1).・・咳は1日目にピークとなる.・・鼻汁・鼻閉は3日目にピークとなる.・・咳嗽・鼻汁は6歳未満で14日,6歳以上で5~7日続く.・・頭痛は15%にある.・・発熱は15%にあり,最初の3日間で減少する.(文献1)を参考に筆者が作成)・・ 発熱フローチャート(p.53)または咳嗽・鼻汁フローチャート(p.71)を用いて,本当にウイルス性上気道炎なのか検討する.・・ 発熱4日目はウイルス性上気道炎らしくない経過であるため,必ず血液検査をする.・・ ウイルス性上気道炎の診療のコツは,咳嗽・鼻汁をどう説明するかである.咳嗽・鼻汁は保護者が思っている以上に長く続き,6歳未満では2週間は続く.咳嗽は肺炎を防ぐための防御機構であることを保護者に理解してもらうことが大切である.1頻度・・ 乳幼児は1年に平均6~8回ウイルス性上気道炎を罹患する2).意外に多い.・・ 保育所に通うと感染リスクは約2倍になるため3, 4),毎月のように風邪をひくケースもある.●Part C 各 論188

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