270Part B 臨床症状からのアプローチ2)Hodgkinリンパ腫9~11)・・Hodgkinリンパ腫は,わが国では全悪性リンパ腫の5%程度で,発症年齢は20歳台と50歳台に二峰性のピークがある.・・結節性リンパ球優位型Hodgkinリンパ腫(NLPHL)とCHLに分類されるが,大部分がCHLである.▲▲CHLはさらに結節硬化型(NS),リンパ球豊富型(LR),混合細胞型(MC),リンパ球減少型(LD)の4亜型に分類される.What to do ほかに必要な検査は?➡血沈,可溶性インターロイキン-2受容体(sIL-2R),PET-CT▲▲臨床病期分類を行い,臨床病期に基づいて診療方針を決定する.▲▲限局期(I期,II期)と進行期(III期,IV期)で治療方針が異なり,限局期では,さらに予後因子も考慮して治療方針を決定する10).▲▲Hodgkinリンパ腫のおもな予後因子は,年齢,巨大縦隔病変,B症状,リンパ節病変数,節外病変,血沈であり,血沈は検査する.▲▲sIL-2Rは予後因子ではないが,経過観察に有用であり検査する.» Results血沈:90 mm/時間sIL-2R:9,880 U/mL(基準157~474)PET-CT:CTで認めたリンパ節に一致して集積がみられる.その他の部位には有意な集積はみられない.What to do 骨髄検査は必要?➡必ずしも必要でない.▲▲Lugano分類では,Hodgkinリンパ腫の臨床病期分類において,PET-CTを施行すれば骨髄生検は必須ではないとされた8).▲▲PET-CTを施行して骨髄に異常集積は認めず,骨髄検査は行わなかった.
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