2548血液検査×総合診療
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271Ⅳ-1 発熱のBasic & PracticeWhat do you think? 臨床病期は?➡Lugano分類でIIB期3)古典的Hodgkinリンパ腫(CHL)の治療10)❶ 限局期(I, II期)・・予後因子の有無で治療選択が異なる.▲▲予後因子のない場合は,ABVD(ドキソルビシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)療法2コース+病変部放射線照射(IFRT)20 Gyの化学療法と放射線療法の併用療法,または放射線照射を行わないでABVD療法6コースが選択される.▲▲予後因子がある場合は,ABVD療法4コース+IFRT 30 Gy,またはABVD療法6コースが選択される.❷ 進行期(III, IV期)・・ABVD療法6または8コースが行われる.予後因子としての血沈の値は研究グループにより異なり,グループにより,「血沈≧50 mm/時間」または「B症状がある場合は≧30 mm/時間,ない場合は≧50 mm/時間」を予後因子としている.‐‐Practice 1はB症状,血沈値から予後因子ありと判断され,予後因子を有する限局期症例であり,ABVD療法4コースの後にIFRTを30 Gy追加する方針とした. Practice 2  42歳,男性1か月前から体調不良を感じていたが,5日前から夜間38℃台の発熱を認めるようになり受診した.健康診断で脂質異常症と耐糖能異常を指摘されたことがあること以外,既往歴に特記事項はない.体温38.8℃.身体所見に異常はない.Hb 10.0 g/dL,MCV 96.8 fL,白血球21,500/µL,血小板4.2万/µL, Cr 0.82 mg/dL,総ビリルビン0.78 mg/dL,AST 17 U/L,ALT 23 U/L, LDH 475 U/L(基準124~222),CRP 2.80 mg/dL.

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