2572リウマチ・膠原病診療マスト&ベスト
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■6 関節穿刺の方法・解釈第2章診断編abdce図2  穿刺部位の例293これらの手技を行えば,穿刺合併症による化膿性関節炎の頻度は0.08%と報告されています4).筆者は,アルコール綿で1回,ポビドンヨード(イソジン®)で1回のみの消毒で行い,滅菌手袋は使用していませんが,幸い穿刺に伴う化膿性関節炎の経験はありません. f 穿刺針の選択f 関節液の採取を行うか,関節注射のみを行うかによって選択する穿刺針が変わります.関節液採取の場合は少し太めの18〜21 Gでシリンジは2.5〜20 mL,薬剤注入のみの場合は22〜27 Gでシリンジは1 mLまたは2.5 mLを選択することが多いですが,穿刺したい関節の深さ,穿刺針の長さ,穿刺部位,関節液貯留の程度などa:肩…肩峰角を同定し,そこから内側に1横指,下方に1横指を穿刺部位とする.針は烏口突起に向けて進める.b:肘…肘頭,上腕骨外側上顆,橈骨頭を同定し,それらの中心を穿刺部位とする.針は皮膚に垂直とする.c:手…橈骨のLister結節を同定し,そこからやや遠位・外側を穿刺部位とする.同部位は触診でくぼみを確認できるところである.針は皮膚に垂直に進める.d:膝…膝蓋骨上縁と外側縁のラインの交点を穿刺部位とする.針は地面と平行に保ちながら内側に向けて進める.e:足…前脛骨筋と長母指伸筋の腱を同定する.それぞれ,足関節を背屈・母趾を伸展させることで同定が容易となる.足背動脈の走行も確認し,2つの腱の間を穿刺部位とする.針は皮膚に垂直に進める

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