2572リウマチ・膠原病診療マスト&ベスト
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0●●1section 1:痛みから考える20る痛みなのかどうかを判断することです.痛いと感じる場所に痛みの原因があるのか,そこ以外に原因があるのかを分ける必要があります(表1).2問診のポイント鑑別疾患を考えるうえで重要な,年齢,性別,既往歴,薬剤歴,利き腕,職業,趣味,渡航歴,スポーツ歴,外傷歴(古いもの,最近のもの),家族歴〔リウマチ・膠原病,乾癬,ぶどう膜炎,炎症性腸疾患(IBD),脊椎関節炎(SpA),結核〕を聴取します.痛みについての問診では,“OPQRST”が基本です.各項目について,少し掘り下げてみていきます. a OPQRSTa (a)Onset:発症様式「急性発症か緩徐発症か?」を判断します.外傷,感染症(特に化膿性関節炎),結晶性関節炎は突然〜急性発症となります.また,しばしば鑑別が問題となる関節リえる・関節炎の鑑別は,罹病期間,罹病関節数・分布,随伴症状から行っていく・経過・治療反応が典型的でないときは,診断の見直しを検討するOPQRST ・Onset:発症様式 ・Palliative/Provocative:増悪・寛解因子 ・Quality/Quantity:性質 ・Region/Radiation/Related symptoms:場所,放散痛,随伴症状 ・Severity:強さ ・Time course:時間経過・日内変動関節痛・関節炎のアプローチ1解剖学的に考える関節痛を訴える患者を診たときに大切なことは,解剖学的に本当に関節に由来すPoint・ 関節痛・関節炎を訴える患者を診たら,解剖学的にどこに痛みがあるのかを考

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