2572リウマチ・膠原病診療マスト&ベスト
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■1 眼病変第2章眼診断編* (筆者注)慢性ぶどう膜炎と間違えられるような眼内炎症を起こすものをmasquerade syndromeとよぶ(Rosenbaum JT, et al.:The Eyes Have it:A Rheumatologistʼs View of Uveitis. Arthritis Rheumatol 2018;70:1533-1543を基に作成)表2 ぶどう膜炎に関連する疾患疾患カテゴリー ・ 後部ぶどう膜炎:脈絡膜・網膜に炎症を認めるものを指します ・ 汎ぶどう膜炎:前房,硝子体,網膜やぶどう膜の炎症を同時に認めるものを指します所見123ぶどう膜炎の約40%は,自己免疫疾患をはじめとした,原疾患が存在するとされています.一方で,約30%は分類のできない,いわゆる分類不能・特発性ぶどう膜炎のままであるとされています.一般的なぶどう膜炎の原因を示します(表2)5).日本からぶどう膜炎の原因に関しての疫学調査の報告が,2002年,2009年に出ています(表3)6).サルコイドーシスが最多であることは変わりませんが,Behçet病がやや減っています.分類不能のものは約40%で変わっていません.両側性か片側性か,また前部ぶどう膜炎か汎ぶどう膜炎かで,鑑別疾患を絞ることができます.2012年に「Behçet病(ベーチェット病)眼病変診療ガイドライン」が感染単純ヘルペスウイルス,水痘帯状疱疹ウイルス(VZV),サイトメガロウイルス(CMV)などのウイルス,梅毒,トキソプラズマ,結核などB細胞リンパ腫,白血病,網膜剝離Masquerade syndrome(仮面症候群)*薬物反応腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬,静注ビスホスホネート製剤,免疫チェッポイント阻害薬Birdshot retinochoroidopathy,毛様体扁平部炎,急性多発性斑状色素上皮症,multifocal choroiditis with panuveitisサルコイドーシス,強直性脊椎炎(AS),Behçet病,Blau症候群・その他の自己炎症症候群,Crohn病,若年性特発性関節炎(JIA),川崎病・その他の血管炎,ライム病,乾癬性関節炎(PsA),反応性関節炎,再発性多発軟骨炎(RP),リウマチ熱,Sweet病,全身性エリテマトーデス(SLE),潰瘍性大腸炎,Whipple病,多発性硬化症(MS),TINU症候群,Vogt-Koyanagi-Harada病貫通性外傷により交感神経性眼炎が起こることがある:白内障手術の際の手術外傷は,自然治癒する炎症を起こす原発性または分類不能のぶどう膜炎ともよばれる:ぶどう膜炎クリニックにおける最も多い診断かもしれない全身炎症性疾患外傷特発性

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