OO‒‒‒O11HS-CoAR-C-S-CoAジヒドロリポアミドも必要とされる.ミトコンドリア内へ運ばれたピルビン酸は,いずれも不可逆反応である,ピルビン酸カルボキシラーゼ(PC)の作用でオキサロ酢酸となって糖新生系に入るか,ピルビン酸脱水素酵素複合体(PDHC)の作用でアセチルCoAとなってKrebsサイクルで代謝される.これは中間代謝において極めて重要な交差点である. PDHCは4種類ある2‒ケト酸脱水素酵素複合体(表を参照)のひとつである.これらは大きな多量体で,2‒ケト酸の酸化的脱炭酸反応を触媒して,CoA付加によって活性化されたカルボン酸を生成させる.ほかの3種類は以下の通り:2‒ケトグルタル酸脱水素酵素複合体(OGDC,Krebsサイクル),分枝鎖2‒ケト酸脱水素酵素複合体(BCKDC,分枝鎖アミノ酸代謝,91ページ),2‒ケトアジピン酸脱水素酵素複合体(OADC,リジン代謝,116ページ).一部の構成要素は共通のものが使われている.また,いずれも補因子として,チアミンピロリン酸(TPP)・α‒リポ酸・FAD・NAD+・CoAを必要とする.4つの異なるタンパク質をコードする遺伝子ミトコンドリアケト酸脱水素酵素複合体BCKDCOGDCOADCPDHCPDHA1BCKDHAPDHBBCKDHBDLATDLDPDHX糖新生乳酸LDH*アスパラギン酸SLC25A13SLC25A12リンゴ酸アスパラギン酸シャトルGOT2MDH2リンゴ酸SLC25A11FHフマル酸複合体 II = SDH*コハク酸SUCL*タンパクE1αE1βE2E3E3BPOGDHDHTKD1DBTDLDDLSTDLDDLSTDLDR-C-COOHTPPR-C-リポアミドCO2E1OH R-C-TPPリポアミドFADH2E2-E3BPマルチマーE3FADNAD+NADH+H+グルコースピルビン酸GPT*アラニンMPC1,2ミトコンドリアPCPDHCアセチルCoAオキサロ酢酸CSクエン酸ACO2Krebs サイクルイソクエン酸IDH*2-ケトグルタル酸OGDCスクシニルCoA11.エネルギー代謝異常症 153
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