26084つの視点でまるわかり!遺糞症・便失禁AtoZ
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お!● 迷ったら便塞栓ありの慢性便秘として治療開始する● 養育者や本人の言葉をそのまま受けとらない● 排便我慢(溜め込み傾向)の有無を確認する 1 i. 便失禁(遺糞症)を診たら便秘を疑え!1章1(pp.2-9)で述べた通り,正確な統計ではありませんが,便失禁の9割以上は便秘がベースにあります.したがって,便秘があるかどうかを見極めることが診断のポイントになります.すなわち,便秘=“便が滞った,または便が出にくい状態”であるかどうかを考えるということです.特に便失禁の患児は,「毎日排便があるから便秘ではない」と本人も養50育者も,医療従事者も認識しがちです.「便秘症であるか否か」を症状・病歴,身体所見から考えるためには,「Rome IV診断基準」(表2-1)1),「小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン」の“red flags”(表2-2)2)および“yellow flags”(表2-3)2)の項目を中心に問診し,身体所見をとっていきます.加えて,便失禁のある便秘症患児では,通常,便塞栓(fecal impaction)を伴っています.便塞栓の有無は,その後の治療方針決定にかかわるため,表2-4 2, 3)に示した便塞栓を疑う徴候についても問診し,所見をとります.まるわかり!便秘がある場合小児消化器科医の視点十河 剛1

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