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診断と治療社 | 雑誌詳細:産科と婦人科

産科と婦人科

精選された情報満載読者各位にとって欠かすことができない情報をタイムリーに提供. 「生殖おもしろ話」・「外界事情」・「青い血のカルテ」・「産婦人科診療 私のコツ」など連載も充実.

抜群の読みやすさオール2色刷り.一目でキーポイントがわかるレイアウト.

充実したラインナップ日常診療の場で即役立つ「増刊号」を年各1冊発行.日進月歩で激変する医学界のキーワードを読み解き,読者各位の壮大な負託に応えるべく「産科と婦人科」は微力を注ぎます.

2021年 Vol.88 No.3 2021-02-18

QOLを考える

定価:3,190円(本体価格2,900円+税)

冊 

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掲載論文

企画 大須賀 穣

1.患者中心のアウトカムとQOL / 鈴鴨よしみ
2.PMS/PMDDとQOL / 大野恭子・他
3.月経困難症とQOL / 太田郁子
4.子宮内膜症とQOL / 吉野 修・他
5.過多月経とQOL / 石川博士
6.婦人科がんとQOL / 小原久典・他
7.更年期障害とQOL / 須賀万智
8.閉経後骨粗鬆症とQOL / 寺内公一
9.女性下部尿路症状とQOL / 吉澤 剛・他
10.不妊症とQOL / 前田恵理
11.産後とQOL / 髙木香津子・他
12.乳がんとQOL / 下妻晃二郎
13.関節リウマチとQOL / 田中榮一
14.過敏性腸症候群とQOL / 金澤 素・他
15.頭痛とQOL / 飯ケ谷美峰

連載
医療裁判の現場から 第25回
配偶者の同意を得ずに行われた人工妊娠中絶について,配偶者の慰謝料が認められた事案 / 秦 奈峰子

若手の最新研究紹介コーナー
本邦における生まれ年度毎のCIN3罹患リスク評価とHPVワクチンの有効性 / 八木麻未

注目の製品―update 
ヤーズフレックス®配合錠 / 山本茂朋

薬剤の臨床
月経困難症治療剤ジエノゲストの有効性および安全性の検討 / 清水 豊・他

症例
術後13年目に腟断端にポリープ状再発を認めた子宮体癌の1症例 / 前田振一郎・他

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ねらい

 私は患者の明るい笑顔がみたくて医者になった.そのために日夜数多の疾患と戦ってきたつもりである.しかしながら,ともすれば医師は「病気をみて人をみず」に陥ることがある.治療が困難な疾患に立ち向かえば向かうほど,そうなりがちかも知れない.病気を治せば患者は必ず笑顔になるのだろうか? 医師の満足は必ずしも患者の満足にあらず,である.
 医療が高度化,複雑化した現代,多くの局面で全人的医療が求められている.真に患者が納得し,満足する医療を提供するためには,病気のみでなく仕事や家庭など患者のおかれた社会的環境,日常生活における種々の嗜好,患者の人生観や宗教など多様な背景を考えて患者に接する必要がある.長年医師をしていると全人的医療が何となくできるようになった気になるが,客観的に患者が感じている健康状態を評価し分析できる指標があるとありがたい.そのような指標は若手医師にとっても重要だろう.その中で最も有用なのが健康関連のQOLである.患者から直接発せられる患者中心のアウトカムである.これまでにEQ—5D,SF—36など多くのQOL評価尺度が開発されてきた.また,疾患特異的なものとしてEHP—30(Endometriosis Health Profile—30),MDQ(Menstrual Distress Questionnaire)などが存在する.現在これらの尺度を用いた研究がさかんに行われており,多くの知見が蓄積されてきている.生存のみではなく生活の質を重視する現代社会において患者自身が報告するアウトカムは医療行政にも大きく影響する.
 本特集号では日常的に遭遇する産婦人科疾患もしくは女性に多くみられる疾患においてQOLをどのように捉え,考え,活用して診療に活かせるかを読者の皆様と一緒に考えてみたい.このために,本領域で第一人者の先生方に最先端の情報をわかりやすくご解説いただいた.1人でも多くの患者の真の笑顔に出会えることを祈念して.

(東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座 大須賀 穣)

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2024年 Vol.91
No.11 特集/再発・転移をきたした婦人科がんの治療最新号
No.10 特集/母児を感染から守る-妊産婦の感染症アップデート-
No.9 特集/ホルモン療法の使い分けと使用中・使用後のあるある
No.8 特集/PMS・PMDDのすべて
No.7 特集/どうする? 産婦人科救急-ハイリスク患者の周術期管理-
No.6 特集/周産期メンタルヘルスを深掘り!
No.5 特集/女性のライフコース疫学研究[日本ナースヘルス研究(JNHS)]のすべて
No.増刊号 特集/これでマスター! 最新 産婦人科ホルモン療法
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No.2 特集/産婦人科診療ガイドライン産科編2023改訂のポイント
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