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小児科診療

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2021年 Vol.84 No.4 2021-03-12

小児科医の疑問に答える!子どもと新型コロナウイルス

定価:3,080円(本体価格2,800円+税)

冊 

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掲載論文

序 文  /星野 直・山岸敬幸 

Ⅰ.基礎の疑問に答える
ウイルス学的特徴は?  /森内浩幸 
世界的流行はどのように起こった?  /菅谷憲夫 
小児における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の広がりと対策は?  /新橋玲子・他 
クラスターとは?  /新庄正宜 

Ⅱ.診療の疑問に答える
子どもの臨床像とは?  /堀越裕歩 
病原診断はどのようにすすめる?  /河島尚志・他 
特徴的な画像所見とは?  /服部真也・他 
気管支喘息への影響は?  /松本 翼・他 
循環器疾患への影響は?  /小柳喬幸・他 
糖尿病への影響は?  /皆川真規 
Multisystem inflammatory syndrome-Cと川崎病との関連性は?  /濱田洋通 
新生児への影響は?  /森岡一朗 

Ⅲ.治療・管理の疑問に答える
医療従事者の感染対策は?  /満田年宏 
家庭や学校の感染対策は?  /内田敬子 
治療薬の現状は?  /森島恒雄 
重症例の特徴と治療は?  /中川 聡 
新型コロナウイルスワクチンの開発は?  /安原敦洋・他 
子どものメンタルケアは?  /鴇田夏子 

症例報告
炊飯添加型サプリメントが奏功した発達障害を伴う壊血病児の1例  /中野友理佳・他
頭痛関連の周期性嘔吐症候群が再燃した14歳女子例  /秋谷 進

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ねらい

小児科医の疑問に答える!子どもと新型コロナウイルス

星野 直  /千葉県こども病院感染症科
山岸敬幸  /慶應義塾大学医学部小児科

 2019年末に,中国で新型肺炎として確認され,その後SARS-CoV-2が原因と同定された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,瞬く間に世界的なアウトブレイクとなりました.以降も流行の勢いは衰えることなく,2021年2月3日現在,わが国は第3波の最中にあります.
 ご存知の通り,COVID-19は,高齢者を中心に重症例が相次ぎ,医療崩壊が現実のものとなりました.また,東京オリンピック・パラリンピックの延期や,緊急事態宣言に伴う経済への影響など,医療にとどまらず,私たちの日常生活を変えてしまうようなインパクトをもっています.子どもたちに与えた影響も甚大であり,1回目の緊急事態宣言下では,ほとんどの学校で休校措置が取られました.その結果,多くの子どもたちが,教育や,学校生活を通じて得られるはずの様々な経験の機会を失いました.
 一方,当初はわからなかったSARS-CoV-2,そしてCOVID-19の特徴が明らかとなりつつあります.また,重症例に対する治療の分野でも進歩がみられています.さらに,待望のワクチン接種も間もなく始まります.しかし,ワクチン免疫の持続期間や集団免疫効果については未知数であり,無症状の患者が多いゆえ,感染のコントロールにはまだ時間を要することも想定されています.アウトブレイクの長期化が予想されるなか,本疾患と対峙しつつ日常の診療をすすめていくこと,そして,子どもたちに平穏な生活を送ってもらうことは,小児科にとって大きな課題です.また,2009年の新型インフルエンザとは異なり,成人を中心とした流行であるため,小児に関する知見は成人のそれと比べると乏しい,という事実があります.すなわち,小児科医のCOVID-19に関する疑問は,まだ多いのが実情です.
 そこで,このような現状に応えるべく,小児のCOVID-19に関する特集を企画しました.ウイルス学,疫学に始まり,臨床的特徴,診断,基礎疾患による影響,治療,予防,そして,メンタルケアに至るまで,小児のCOVID-19に関する幅広い分野をテーマとし,18の疑問として取り上げました.それぞれをご専門とされる先生から,わかりやすく解説していただいています.
 本特集は,特集名が示すように,「小児科医のCOVID-19に関する疑問に答える」うえで,自信をもっておすすめできる1冊となりました.ぜひ,コロナ禍の診療における必携の1冊として,お手元に置いていただければ,と思います.
 最後になりますが,このような素晴らしい特集を組めたのは,多忙極まるなか,快くご執筆をご担当いただいた先生方のおかげです.この場を借りて心より御礼申し上げます.

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No.秋増刊号 特集/臓器別に斬る小児の感染症
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