HOME > 書籍詳細

書籍詳細

必携 脳卒中ハンドブック 改訂第4版診断と治療社 | 書籍詳細:必携 脳卒中ハンドブック 改訂第4版

独立行政法人地域医療機能推進機構 高岡ふしき病院 院長

高嶋 修太郎(たかしま しゅうたろう) 編集

大阪公立大学大学院医学研究科脳神経内科学 教授

伊藤 義彰(いとう よしあき) 編集

改訂第4版 A4判 並製 504頁 2024年03月22日発行

ISBN9784787826169

定価:17,600円(本体価格16,000円+税)
  

ご覧になるためにはAdobe Flash Player® が必要です  


電子版はこちらからご購入いただけます.
※価格は書店により異なる場合がございます.


(外部サイトに移動します)

(外部サイトに移動します)

「脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕」に準拠し,臨床における各段階の必要事項を網羅した脳卒中診療の決定版.ガイドラインの列挙と解説に留まらず,脳卒中の基礎,診断,治療,予防,リハビリと幅広い分野が効率的にまとめられており,現場ですぐに役立つ.今版では,塞栓源不明の脳塞栓症(ESUS)や硬膜動静脈瘻,遺伝性脳卒中,stroke mimicsなどの項目を追加.脳卒中診療に携わるすべての医師にお勧めの1冊.

ページの先頭へ戻る

目次

改訂第4版 編集の序   高嶋修太郎,伊藤義彰
初版の序   田中耕太郎,高嶋修太郎
執筆者一覧
「脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕」準拠にあたって


Ⅰ 総論―解剖,病型,診察,検査
A 脳血管の解剖   高嶋修太郎,伊藤義彰
B 脳動脈閉塞と臨床症候群   伊藤義彰
C 脳卒中の病型分類と各病態   高木 誠
D 脳卒中初期の診療手順と救急処置・救急隊との連携   奥寺 敬
E 脳卒中の診察の実際
 1 問診のポイント   竹川英宏
 2 内科的診察法   竹川英宏
 3 神経学的診察法   星野晴彦
F 脳卒中の救急検査―血液,心電図,X線検査など   伊藤義彰
G 画像診断の基礎
 1 頭部CT   野口 京
 2 頭部MRI   野口 京
 3 頭部MRI―頚動脈プラークイメージング   野口 京
 4 頭部MRA,頭部CTA,頭部血管造影   野口 京
 5 脳血流測定①―SPECT,PET   中川原譲二
 6 脳血流測定②―CT/MR灌流画像(CTP/MRP)   平野照之
 7 超音波検査①―血管エコー検査   矢坂正弘,田代典章,風川 清
 8 超音波検査②―心エコー検査   矢坂正弘,比嘉 徹,風川 清

Ⅱ 脳卒中の一般治療
A 全身管理と合併症対策
 1 呼吸管理   田口芳治
 2 血圧管理   田口芳治
 3 発熱,頭痛,感染症,消化管出血,深部静脈血栓症,便秘,排尿障害   道具伸浩
 4 嚥下障害,栄養管理   小張昌宏
 5 意識障害,せん妄,痙攣,抑うつ,中枢性疼痛   伊藤義彰
 6 血管性認知症(VaD)   髙尾昌樹
B 脳卒中の危険因子と一次予防
 1 危険因子とハイリスク群の管理   八木田佳樹

Ⅲ 脳梗塞,TIA
A 急性期の診断と治療
 1 アテローム血栓性脳梗塞①―病態と診断   足立智英
 2 アテローム血栓性脳梗塞②―治療   平野照之
 3 心原性脳塞栓症①―病態と診断   高嶋修太郎
 4 心原性脳塞栓症②―治療   山口啓二
 5 ラクナ梗塞①―病態と診断   奥田 聡
 6 ラクナ梗塞②―治療   奥田 聡
 7 塞栓源不明の脳塞栓症(ESUS)の概念と治療方針   山口啓二
 8 その他の脳梗塞   高嶋修太郎
 9 一過性脳虚血発作(TIA)の診断と治療   高嶋修太郎
 10 血栓溶解療法   青木淳哉
 11 急性期の血管内治療(血栓回収療法)   秋岡直樹,桑山直也
 12 脳保護療法   長尾毅彦
 13 急性期の抗血小板療法   中瀬泰然
 14 急性期の抗凝固療法   中瀬泰然
 15 脳浮腫管理,開頭外減圧療法   高嶋修太郎
 16 その他の内科的治療―血液希釈療法,高圧酸素療法,低体温療法,脂質異常症治療,
  神経再生療法   長尾毅彦
 17 画像検査で病巣が確認できない場合の考え方と対応   野川 茂
 18 治療開始後も症状が進行する場合の考え方と対応   山村 修
B 慢性期の治療
 1 慢性期の危険因子の管理と再発予防   永田栄一郎
 2 慢性期の抗血小板療法   伊澤良兼
 3 慢性期の抗凝固療法   伊澤良兼
 4 慢性期の外科的治療①―CEA vs. CAS   黒田 敏
 5 慢性期の外科的治療②―血管形成術,ステント留置術   秋岡直樹,桑山直也
 6 慢性期の外科的治療③―EC-ICバイパス   黒田 敏

Ⅳ 脳出血
A 高血圧性脳出血の病態と診断   大木宏一
B 高血圧性脳出血の非手術的治療   棚橋紀夫
C 脳出血の外科治療   杉本至健,石原秀行
D 脳血管奇形   秋岡直樹,桑山直也
E 硬膜動静脈瘻   秋岡直樹
F その他のハイリスク脳出血   安部貴人

Ⅴ くも膜下出血(SAH)
A くも膜下出血(SAH)の病態と診断   藤中俊之
B くも膜下出血(SAH)の治療   藤中俊之

Ⅵ 無症候性脳血管障害
A 未破裂脳動脈瘤   高橋里史
B 無症候性脳梗塞   加藤裕司,荒木信夫
C 無症候性脳出血とmicrobleeds   加藤裕司,荒木信夫
D 無症候性頚部および脳主幹動脈狭窄・閉塞   黒田 敏

Ⅶ その他の脳血管障害
A 慢性硬膜下血腫   堀口 崇
B 脳静脈・静脈洞血栓症   高嶋修太郎
C 脳動脈解離   山脇健盛
D もやもや病(Willis動脈輪閉塞症)   野川 茂
E 脳アミロイド血管症(CAA)   濵口 毅
F 遺伝性脳卒中   猪原匡史
G stroke mimics   三宅浩介,薬師寺祐介

Ⅷ 若年者の脳卒中
A 若年者の脳卒中   高嶋修太郎

Ⅸ リハビリテーション診療
A リハビリテーション診療の概念・評価方法   大塚友吉
B 急性期のリハビリテーション診療   新藤恵一郎,里宇明元
C 回復期,生活期のリハビリテーション診療   水野勝広

Ⅹ 脳卒中専門医に必要な基礎的トピックス
A 脳循環代謝   髙橋愼一
B neurovascular unit(NVU)   吉野文隆,吾郷哲朗
C 血小板/血液凝固系の病態,抗血小板薬,凝固阻害薬中和薬の最近の動向   棚橋紀夫
D 虚血性脳組織傷害の機序   伊藤義彰

Ⅺ 脳血管障害の疫学・社会医学
A 疫学―死亡率,発症率,わが国の特徴,年次推移   清水高弘
B 脳卒中センターと脳卒中専門病棟(SU)   橋本洋一郎,坂井信幸,宮本 享
C 脳卒中診療ネットワークと地域連携パス   橋本洋一郎,坂井信幸,宮本 享
D 患者支援体制,福祉介護   中山博文,藤井由記代,竹川英宏


索 引

ページの先頭へ戻る

序文

改訂第4版 編集の序

 本書の初版は,高嶋が富山大学神経内科に在職中,田中耕太郎先生と編集の任にあたり,2008年に出版された.そして,2011年に改訂第2版が出版され,2017年には伊藤(大阪公立大学脳神経内科)が新たに編集に参画し,改訂3版が出版され,これまた好評を博した.このことは,本書が一般的な脳卒中診療の教科書とは異なり,臨床で必要な知識を網羅しながらも,短時間で要点を把握し,病態・診断・治療を論理的かつ明瞭に理解できる構成・内容であったためと考えられる.脳卒中診療を目指す若手医師,日本脳卒中学会専門医を志す医師にとって,参照すべき書籍として受け入れられてきたと思っている.
 しかしながら,改訂第3版が出版されてから6年以上が過ぎ,また,2023年に『脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕』が刊行され,再び,新たな構成・内容に刷新すべき時期がやってきた.そこで編集者2人で徹底的な議論を交わし,執筆者の世代交代,構成・内容の大幅な見直しを行い,『脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕』に準拠するとともに,脳卒中に関連する最新知見を数多く取り込んだ.本書は,単なるガイドラインの列挙と解説に留まらず,脳卒中に関連する基礎知識,診断,治療,予防と,幅広く,様々な領域を総合的にまとめたハンドブックとして位置づけられる.書籍体裁についても,カラー刷りで,ビジュアル的にもわかりやすく,より実用性を高めた形へと全面的なリニューアルを行った.さらに,IT時代であり,改訂第4版は電子版も発行することにした.
 現在,脳卒中診療に従事している医師は,脳神経外科あるいは脳卒中内科の先生方が圧倒的に多い.しかしながら,脳神経内科医である編集者としては,全国の脳神経内科医の先生方にもっと積極的に脳卒中診療に取り組んでいただきたいと期待している.なぜなら,脳卒中は脳血管が存在するどの部位にでも発症し,多彩な神経症状を呈するので,脳神経内科医が神経診察や病巣診断をマスターするうえで,脳卒中診療は絶好の機会となるからである.加えて,脳卒中の原因疾患は多様であり,また脳卒中患者は様々な疾患を合併することから,脳卒中診療では内科診療全般の知識も要求される.さらに,脳神経外科的な治療を必要とする場合もあり,内科医,脳神経外科医,放射線科医など多くの診療科との迅速な協力体制が不可欠である.このように,脳卒中診療では,一次予防,診断,急性期治療,リハビリテーション,再発予防など各段階で多職種が協力し合い,適切な治療を実施することが重要である.
 2018年に「(脳卒中)循環器病対策基本法」が成立し,現在,都道府県単位で,救急医療を含む脳卒中診療システムの構築が進められている.本書は,脳卒中診療に携わる医師および医療従事者すべてを読者対象としており,脳卒中の各段階における必要事項を網羅した実用的なハンドブックになったと確信している.本書がわが国における脳卒中診療の均てん化に少しでも貢献できれば,編集者として望外の喜びである.
 最後に,極めて多忙な診療や研究の時間を割いて原稿をお寄せくださった執筆者の先生方,関係各位にこの場を借りて感謝申し上げる.

 2024年3月吉日

独立行政法人地域医療機能推進機構 高岡ふしき病院
院長 高嶋修太郎
大阪公立大学大学院医学研究科脳神経内科学
教授 伊藤義彰


初版の序

 2004年3月にわが国で初めての脳卒中関連5学会合同による「脳卒中治療ガイドライン2004」が刊行され,2005年10月にはrt-PA(アルテプラーゼ)による経静脈的血栓溶解療法が認可され,さらに脳卒中診療地域連携パスの整備など,昨今の脳卒中診療は大きく変貌しつつあります.また,2003年から日本脳卒中学会専門医制度が発足し,毎年専門医試験によって多くの脳卒中専門医が全国に誕生するようになりました.一方,WHO(世界保健機構)による調査では,脳卒中はプライマリケア医が遭遇する頻度の高い神経疾患であり,どの地域においても上位3位以内に位置しています.脳卒中専門医のみならず一般医も,脳卒中患者に対する適切で最新の対応が求められています.
 本書は,以上の状況から,これから脳卒中診療に携わろうとする若い医師(初期および後期研修医),さらには日本脳卒中学会専門医を目指す医師を対象に,実際の臨床現場で役立ち,いつも手元や病棟に置いて,短時間で各項目の要点が把握できる内容で,脳卒中の病態・診断・治療が論理的に明瞭に理解できるよう,最新情報を簡潔に示すハンドブックとして企画されました.
 幸いにも,各項目を執筆された先生方は,本書の目的をよく理解され,日頃の臨床現場での豊富な経験に裏打ちされた最新情報をわかりやすく,かつ的確に示した玉稿を提出され,編集者として深甚の謝意を表したいと思います.編集者として,すべての原稿を拝読し,本書全体としての一貫性を維持するため,各執筆者にご協力いただいたことにも深く感謝いたします.今後も,脳卒中学の進歩や読者の方々からのご指摘,ご助言を受けて,本書を改訂していきたいと考えています.

 2008年3月

富山大学附属病院神経内科
教授 田中耕太郎
富山大学附属病院神経内科
准教授 高嶋修太郎