2591腎臓内科レジデントマニュアル 改訂第9版
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1 副腎皮質ステロイド ステロイド投与対象 a ①ネフローゼ症候群(微小変化型など). ② 増殖性変化の強い糸球体腎炎. ③ 急速進行性糸球体腎炎. ④ IgA腎症に対する扁桃摘出と組み合わせて投与. ⑤ 他の方法でコントロール不良な慢性糸球体腎炎による蛋白尿. ⑥ 活動性の高い膠原病. ①~⑥に加えて,慢性的な腎機能の低下がない場合に投与する. 「ネフローゼ症候群」(☞p.132),「全身性エリテマトーデス」(☞p.156)も参照のこと. 表35-1に示す. 大量投与後の漸減が基本. 初期投与量は0.5~1.0 mg/kg体重,最大60 mg/日.以下の①~③を考慮して投与量を決定する.② 15~30 mgまでは5 mgずつ1~3か月ごとに漸減.③ 15 mg以下では2.5 mgずつ2~3か月ごとに漸減.④ 隔日投与を行う場合もある. ステロイドの副作用対策 b ステロイド投与法 c  ① 患者の年齢(高齢者には減量),基礎合併症(感染巣がある場合な ② 疾患の活動性. ③ 予想される治療への反応性(組織像,過去の反応性).1.ステロイドの減量法どは減量).処方例① 30 mgまでは10 mgずつ2週~1か月ごとに漸減(30 mg以下なら外来治療で可).58235腎疾患治療薬の使い方のコツ

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