18Ⅰ章 胎盤検査の目的・手順・考えかた関連事項早期破水（early rupture of the membranes）；分娩開始後，子宮口が全開大に至る前の破水．関連事項正期産（term birth，term delivery）；妊娠37週より42週（満259～293日）の5週間の間にみる分娩．この時期に出生した児を正期産児という．関連事項胎盤機能不全症候群（placental dysfunction syndrome：PDS）；各種の合併症妊娠（妊娠高血圧症候群，糖尿病，腎炎など）や過期妊娠，胎盤形成不全例など胎盤機能の低下時に新生児にみられる症候群．関連事項light for date（LFD），small for date（SFD），small for gestational age（SGA）は正常児だけでなく病児・異常児を含めた基準（「在胎期間別出生時体格基準値」の10パーセンタイル未満）から判断される．同じ週数であればFGRよりLFDの正常下限が軽い．【前期破水premature rupture of the membranes（PROM）】分娩開始前に卵膜の破綻を【早産preterm birth（delivery），premature delivery（birth，labor）】妊娠22～37週未満【胎児発育不全fetal growth restriction（FGR）】正期産・正常で出生した健常児より作成された「日本人胎児体重の妊娠週数ごとの基準値」を用いて判定され，－1.5 SD未満を胎内発育不全とする．【妊娠高血圧症候群hypertensive disorders of pregnancy（HDP）】妊娠20週以降，分娩後12週まで高血圧がみられる場合，または高血圧に蛋白尿を伴う場合のいずれかで，かつこれらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものでないもの．病型により妊娠高血圧腎症，妊娠高血圧，加重型妊娠高血圧腎症に分類される．高血圧，蛋白尿の程度により軽症，重症，発症時期により32週未満に発症する早発型，32週以降に発症する遅発型に分類する〔2005年に妊娠中毒症から改変された妊娠高血圧症候群の英語名pregnancy induced hypertension（PIH）は2017年にhypertensive dis-orders of pregnancy（HDP）に変更された〕．きたしたもの．までの期間における分娩（妊娠中絶）． 2 胎児・胎盤に関するもの【胎児機能不全non‒reassuring fetal status（NRFS）】妊娠中あるいは分娩中に胎児の状態を評価する臨床検査において「正常ではない所見」が存在し，胎児が健康であることに確信がもてない場合（「胎児仮死，胎児ジストレス（fetal distress）」は使用しない）．
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