1 最も大切,平時の備え……②患者・家族の備え注意がいろいろなものへどんどん移り変わってしまい,1つのことに集中して取り組むことが苦手です.注意・集中を維持するのが困難なため,大事なことを聞き逃したり,指示されたとおりに行動ができなかったり,大切な物を携帯することを忘れる,なくすなどが起こります.指示は,子どもの名前をよび,目を合わせてから伝える,短い言葉で,一度に伝えることは1つにするなど伝え方を工夫することが大切です(図3).何かしらの刺激に突然反応してしまい,考えるより前に行動に移してしまいます.その結果,順番を待つことが難しいなど,社会的ルールを守れず場にそぐわない振る舞いをしてしまいます.落ち着きなく常に動いていたり,歩くよりも走る,そわそわした感じでじっとしていても体の一部が動いていたりします.避難所で,他者に触れたり,ぶつかる,あるいは騒がしさによって迷惑がられるなど,トラブルのもとになりやすいことがあります.3 発達障害・知的障害のある子どもの備え① 注意の転導性が高い(不注意)② 衝動性が高い③ 多動性④ 危険や安全について理解していても,危険への気づきが低い(注意),または行動が止められず(衝動性),怪我,逃げ遅れる,家族や親しい人と離れ離れになるなどのリスクが高くなります.⑤ いつもと違った状況による高揚感から,さらに落ち着きがなくなる,あるいはぼーっとしたようにみえることがあります.図3 注意を引きつけてから伝える31
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