2639「もしも」に備える災害時こども支援ハンドブック
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災害時の医療スタッフの動きの実際ドクターカー自衛隊車両消防の救急車は,現場から救護所もしくは医療機関へ搬送することで手一杯となることが予想され,平時と同様に転院搬送をお願いすることは難しいでしょう.被災地内消防だけでは対応ができない場合,被災地からの要請に応じて,全国の被災地外の消防が応援にやってきますが,これを緊急消防援助隊といいます.自施設で小児・新生児搬送用ドクターカーや,転院搬送用救急車を有していれば,施設内の調整だけで搬送手段を確保できるため,最も簡便な搬送手段となります.病院救急救命士等の職員が運転する場合は問題ないですが,ドライバーを外部委託している場合は,災害時でも従事可能かを平時に確認しておくとよいでしょう.すべてのチームではありませんが,患者搬送可能な車両でやってくるDMATは多く,搬送を依頼することができます.搬送を依頼するときは,自施設のDMAT,自施設が存在する地域を統括するDMAT活動拠点本部,もしくは小児周産期リエゾンに相談します.自衛隊は,救急車,トラック,バスなど,多様な搬送車両を有しています.DMATと違い,すべての車両に医療スタッフが乗っているわけではないため,医療スタッフの同乗を要する場合は,事前に伝える必要があります.搬送を依頼する場合は,都道府県庁の災害対策本部にいる自衛隊リエゾンと調整することになります.救急車ドクターヘリ自衛隊のヘリバス(民間)❷ 自施設が有しているドクターカーや救急車❸ DMAT❹ 自衛隊車両陸路1❶ 救急車図2 いろいろな搬送手段68Chapter 2

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