聖路加スタイル 病院スタッフのための英会話診断と治療社 | 書籍詳細:聖路加スタイル 病院スタッフのための英会話
学校法人 聖路加国際大学(がっこうほうじん せいるかこくさいだいがく) 編集
初版 B6判変型 並製 120頁 2014年12月15日発行
ISBN9784787821379
定価:1,320円(本体価格1,200円+税)冊
聖路加国際病院スタッフが,現場で使うために制作した院内教材のなかから,「英会話初級者にも使える基本フレーズ」をセレクト,ポケットサイズに収録した,現場で役立つフレーズ集.病院内でお困りの外国人患者さんを見かけたときに,看護・コメディカル・事務などスタッフ誰でもが,ポケットから取り出し,まずひと声かけて,異国の地で不安な外国人患者さんに安心していただきたいという思いがこめられている.
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目次
刊行にあたって
序 文
編集委員・協力一覧
Part❶ 病院内のいろいろな場面
院内を歩いていたら
受付で
電話で
診察室で
病室で
薬局・調剤窓口で
コミュニケーションに役立つ表現
Part❷ 検査の際に
採血室で
放射線科で
その他の検査で1
その他の検査で2
Part❸ 各科で
リハビリテーション科で
眼科で
歯科口腔外科で
腎センター・透析室で
栄養科で
医療社会事業科で
こども医療支援室で
付 録
病院の基本単語・用語
災害発生時
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序文
刊行にあたって
聖路加国際病院は1901年にアメリカ人医師・宣教師によって設立され、第二次世界大戦直後までは、真の国際病院でした。私が当院で卒後臨床研修を行なった1970年代後半にも、アメリカで臨床トレーニングを受けた医師が多く、外国の要人が来日する際には、医療上の緊急時に備えて当院がスタンバイしていたものでした。
しかしながらいつの間にか、当院の「国際性」は著しく低下していました。院内のサイニッジ(標識・看板・掲示物)にしても、スタッフの配置にしても、外国からの患者がストレスなく受診できる体制とはとてもいえない状態になっていました。
そこで、2011年1月を期して、当院を真の国際病院にすべく、大きく舵を切りました。まず行なったことは、海外に向かって、当院が提供している医療の質が世界のトップクラスの病院と遜色ないことを示す目的で、「Quality Indicatorの本(医療の質を示す指標の測定と、それら指標の改善の足跡)」を英語版にし、病院の国際認証(JCI:Joint Commission International)取得の準備に取り掛かりました。
同時に、院内サイニッジの4か国語(大きなサイズの英語、色を変えた日本語、小さめの中国語とハングル)表示、英語のホームページ作成、医事課内に外国人患者に外国語(英語、ロシア語、フランス語、中国語など)で対応できる国際係の設置、スタッフとして外国人の雇用促進、海外からの医学生・看護学生などの臨床実習受け入れなどを行なってきました。
もうひとつの重要な試みが、すべての病院職員への英語学習支援でした。百枝幹雄副院長をはじめ、教育センタースタッフの努力によりe-Learningでの英会話の学習が病院をあげて繰り返されてきました。その結実の一部が本書で、病院内でのシチュエーション別に、簡潔で分かりやすい英語の文章が綴られています。わが国の医療の国際化に向けて、多くの医療関係者に使っていただければ幸甚に存じます。
2014年10月
聖路加国際病院 院長
福井次矢
序 文
聖路加国際病院は米国聖公会宣教医師として来日したRudolf B. Teusler先生によって1901年に創立され、看護学校も含めて米国人医師や看護師の指導を受け、その後の歴史においても米国とさまざまなつながりをもってきました。そのため、外国人を受け入れることやスタッフが外国に出ていくことについてとても積極的な風土をもっています。この外国に対する積極的でオープンな姿勢が、聖路加スタイルのひとつです。
われわれは国際病院としての役割を果たすため、対応言語10か国語を目指していますが、母国語は英語でなくとも英語でコミュニケーションをとることが可能な外国人が多いので、やはり中心となる言語は英語です。そのため、われわれ聖路加国際病院には、スタッフがそれぞれの部署で外国人患者さんに対応するなかで必要と思った言葉を自分たちで調べ、ネイティブスピーカーや専門家に確認して作り貯めた英会話の例文集や、自分たちのために作り上げた英会話のe-Learningがあります。今回、それらの情報を集めてみると,量は膨大で領域も多岐にわたっていましたが、それをポケットに納まるように必要最小限の量で、かつすべての職員に役立つ例文に絞って編集したのが本書です。
編集にあたっては、e-Learningを担当した金 政美さん達、コメディカル英会話集作成に携わった田村しのぶさん達、それを整理した中村美菜子さん、鍋島万里子さん達、英文校正をいただいたGautam A. Deshpande先生などの『聖路加スタイル 病院スタッフのための英会話』編集委員会のメンバー、さらに委員会以外の多くの方が、日夜それぞれの多忙な業務の合間に献身的に尽力くださいました。そのようなボランティア精神もまた、聖路加スタイルだと思います。
本書を片手に、皆さんが自信をもって外国人患者さんとコミュニケーションをとれるようになって、異国で不安に思っている外国人患者さんが、安心して気持ちよく最高の医療を受けられますように、心からお祈りいたします。
2014年10月
聖路加国際病院 副院長
『聖路加スタイル 病院スタッフのための英会話』編集委員会 委員長
百枝幹雄