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シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル 改訂第3版診断と治療社 | 書籍詳細:シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル 改訂第3版

日本シェーグレン症候群学会 編集

慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科教授

竹内 勤(たけうち つとむ) 監修

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科先進予防医学共同専攻リウマチ・膠原病内科教授

川上 純(かわかみ あつし) 監修

筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)教授

住田 孝之(すみだ たかゆき) 監修

改訂第3版 B5判 並製 268頁 2018年09月20日発行

ISBN9784787823694

定価:5,500円(本体価格5,000円+税)
  

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日本シェーグレン症候群学会の英知を結集した「シェーグレン症候群のテキストブック」の改訂第3版.シェーグレン症候群が2015年1月,IgG4関連疾患が同年7月に指定難病となり,これらの疾患を取り巻く背景は大きく変化している.今回の改訂では免疫学やリウマチ学の進歩に基づく病因論,国際診断基準,急速に進行する研究や治療戦略等について詳細に加筆.シェーグレン症候群の新しい時代を反映した,必携の1冊である.

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目次

カラー口絵 
改訂第3版 監修の序/竹内 勤
               川上 純
改訂第2版 監修の序/住田孝之
               川上 純
初版 監修の序/住田孝之
           江口勝美
執筆者一覧 

第1章 病型と診断基準,分類基準

1.病型と診断基準,分類基準/坪井洋人,萩原晋也,住田孝之 

第2章 病因・病態

1.遺伝的背景/高地雄太 
2.環境要因・微生物感染/斎藤一郎 
3.免疫異常/小川法良 
4.組織障害機序/中村英樹 

第3章 診断手技・手法

1.唾液分泌量の測定/森山雅文,中村誠司 
2.Schirmerテスト・涙液層破壊時間・角結膜染色検査/高村悦子 
3.唾液腺の画像診断:唾液腺造影,超音波画像,MRイメージングを用いた診断法/中村 卓 
4.唾液腺シンチグラフィ/外山三智雄,戸谷収二,土持 眞 
5.口唇腺生検病理診断/石丸直澄,林 良夫 
6.涙腺生検病理診断/小川葉子,坪田一男 
7.自己抗体/坪井洋人,高橋広行,住田孝之 
8.活動性の指標ESSPRI,ESSDAI/西山 進

第4章 臨床症状

1.腺症状
 ■1口腔乾燥症状/藤林孝司 
 ■2眼乾燥症状/横井則彦 
2.腺外症状
 ■1血液リンパ増殖性病変/正木康史 
 ■2腎病変/原 怜史,鈴木康倫,川野充弘 
 ■3呼吸器・循環器病変/角川智之,迎 寛 
 ■4神経病変/川端大介 
 ■5甲状腺病変/安藤隆雄 
 ■6皮膚病変/藤本 学 
 ■7原発性シェーグレン症候群の筋・骨格系徴候;筋・関節病変/寶來吉朗 
 ■8消化器病変/東 直人 
3.シェーグレン症候群患者の妊娠・出産/後藤美賀子,村島温子 
4.小児のシェーグレン症候群/冨板美奈子 
5.IgG4関連疾患
 ■1診断/正木康史 
 ■2病態/森山雅文,中村誠司 
 ■3病理/岡崎和一 
 ■4治療/高橋裕樹,鈴木知佐子,山本元久 

第5章 対応と治療

1.眼乾燥症の対応と治療/樋口明弘
2.口腔乾燥症の対応と治療/森山雅文,中村誠司 
3.腺外症状の対応と治療/溝口史高 
4.これからの治療の展望/住田孝之 

索 引 

おわりに/住田孝之 

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序文

改訂第3版 監修の序

 シェーグレン症候群は,眼乾燥,口腔乾燥を主徴とする全身性リウマチ性疾患であり,関節リウマチについで多いとされる.世界的な分類基準の策定が進められている中,日本においては独自の診断基準が作られ発展して来た.一方,疾患活動性指標や患者評価については世界的基準が設けられるなど近年シェーグレン症候群を取り巻く背景が大きく変化して来た.各種検査法も新しいモダリティーによる画像検査など,新しい情報が蓄積されてきた.これを受けて,日本において広く利用されてきたシェーグレン症候群の診断と治療マニュアルは第3版の改訂となった.
 新たに加えられた項目,改訂された箇所など,最新の情報を加えていただいた.読者の皆様の診療,教育の一助となれば幸いである.

2018年8月

日本シェーグレン症候群学会理事長
慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科教授
竹内 勤


改訂第3版 監修の序

 2009年に発刊された「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル」は2014年に改訂第2版が刊行され,シェーグレン症候群ならびに関連疾患の診断とその手法,病因や病態,臓器障害および治療に関するエビデンスが一冊に盛り込まれ,多くの方々に親しまれてきました.その後も,厚生労働省科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業が中心となってシェーグレン症候群とIgG4関連疾患の調査研究は大きく進展し,ともに指定難病として認定されました.筑波大学住田孝之教授が中心となり,シェーグレン症候群診療ガイドライン2017年版が発刊されたことも記憶に新しく,すなわち,シェーグレン症候群ならびに関連疾患の研究は急速に進行中で,本マニュアルの読者の皆さんでも,シェーグレン症候群に対する生物学的製剤の治験に参加されている先生もおられると思います.そこでここに「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル 改訂第3版」を発刊する運びとなりました.
 今回の改訂も「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル」編集小委員会が中心となり,進めさせていただきました.2014年の改訂第2版のアップデートをシェーグレン症候群診療ガイドライン2017年版作成委員会の皆さんに執筆していただき,かつ,図表を多く取り入れ,充実した内容の一冊となりました.この場をお借りし,深謝申し上げます.
 今回の「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル 改訂第3版」は,シェーグレン症候群ならびに関連疾患の実地臨床に大いに役立つテキストブックであり,かつ,専門医の先生方にも満足していただける一冊と思われます.是非ご活用いただき,患者さんのQOL向上や予後の改善に本書が役立つことを祈念いたします.

2018年8月

日本シェーグレン症候群学会副理事長
シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル
編集小委員会委員長
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科先進予防医学共同専攻
リウマチ・膠原病内科教授
川上 純


おわりに

 ミレニアム長崎プロジェクトの一環として,2000 年に長崎大学の江口勝美名誉教授のご尽力により「シェーグレン症候群診断の手技・手法マニュアル」が上梓された.その後,「病因・病態」「診断」「治療」の進歩を盛り込んで2009 年に「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル」が発刊された.2009 年,日本シェーグレン症候群研究会が日本シェーグレン症候群学会へとstep up し,本疾患の啓発に大いに貢献した.さらに,本学会を基盤として,2013 年10 月に第12 回国際シェーグレン症候群シンポジウム(12th International Symposiumon Sjogren’s Syndrome)が京都で開催され,本疾患およびIgG4 関連疾患のトピックスが発表され,日本のシェーグレン症候群学会における研究と臨床の進歩は,世界の舞台で高く評価されるに至っている.
 改訂第3 版が,日本シェーグレン症候群学会の英知を結集して,長崎大学を中心に企画,改訂された.第2 版(2014 年発刊)以降の目覚ましい免疫学,分子生物学,リウマチ学の進歩に基づく病因論を追加し,さらにグローバルな視点から最新の国際診断基準や将来の治療戦略について紹介している.シェーグレン症候群が2015 年1 月に,IgG4 関連疾患が同年7 月に国の指定難病に指定されたことより,認定に必要な診断基準,重症度についても詳細に記載された.まさにシェーグレン症候群の新しい時代を反映した書である.
 2017 年に厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業により作成,発刊された「シェーグレン症候群診療ガイドライン2017 年版」と共に,本書は,学生,研修医,実地医家,専門医,研究者にとって必携の書となろう.

2018年8 月
日本シェーグレン症候群学会理事
前厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業自己免疫疾患に関する調査研究班班長
筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)教授
住田孝之


改訂第2版 監修の序

 ミレニアム長崎プロジェクトの一環として,2000年に長崎大学の江口勝美名誉教授のご尽力により「シェーグレン症候群診断の手技・手法マニュアル」が発表された.その後,21世紀における「病因・病態」「診断」「治療」の進歩を盛り込んで2009年に「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル」が発刊された.同書は“シェーグレン症候群のtextbook”としてベストセラーに輝いている.
 2009年には,日本シェーグレン症候群研究会が日本シェーグレン症候群学会へとstep upし,本疾患の啓発に大いに貢献してきた.さらに,本学会を基盤として,2013年10月に第12回国際シェーグレン症候群シンポジウム(12th International Symposium on Sjogren’s Syndrome)が京都で開催され,本疾患およびIgG4関連疾患のトピックスが発表され,熱い議論がなされた.今や日本のシェーグレン症候群学会における研究と臨床の進歩は,世界の舞台で高く評価されるに至っている.
 本書は,日本シェーグレン症候群学会の英知を結集して,長崎大学を中心に企画,改訂された.初版以降の目覚ましい免疫学,分子生物学,リウマチ学の進歩に基づく病因論を追加し,さらにグローバルな視点から国際診断基準や将来の治療戦略について紹介している.まさにシェーグレン症候群の新しい時代を反映した書である.
 内容は科学的かつ実践的であり,学生,研修医,実地医家,専門医,研究者にとって必携の疾患ガイドラインとなろう.

2013年11月

日本シェーグレン症候群学会理事長
筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)教授
住田孝之


 2009年に発刊された「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル」は,シェーグレン症候群ならびに関連疾患の診断とその手法,病因や病態,臓器障害および治療に関するエビデンスが一冊に盛り込まれ,多くの方々に親しまれてきました.その後,IgG4関連疾患の包括診断基準やシェーグレン症候群の米国リウマチ学会の分類基準などが次々に発表され,後者のわが国における検証もなされました.また,2009年版の各項目についても新たな知見が集積されてきた点も考慮し,ここに「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル 改訂第2版」を発刊する運びとなりました.
 今回の改訂は日本シェーグレン症候群学会理事長 住田孝之教授のご発案を基に,「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル」編集小委員会が中心となり,進めさせていただきました.各項目は2009年版に準拠し,適宜,新たな内容を追加しております.日本シェーグレン症候群学会の会員の先生方からも多くの原稿をいただき,充実した内容の一冊となりました.この場をお借りし,深謝申し上げます.
 今回の「シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル 改訂第2版」は2009年版のアップデートであり,シェーグレン症候群ならびに関連疾患の実地臨床に大いに役立つテキストブックであり,かつ,専門医の先生方にも満足していただける一冊と思われます.是非ご活用いただき,患者さんのQOL向上や予後の改善に本書が役立つことを祈念いたします.

2013年11月

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座
リウマチ免疫病態制御学分野(第一内科)教授
川上 純


初版 監修の序

 長崎大学の江口勝美教授のご尽力により,『シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル』が発刊されました.本書は,2000年のミレニアム長崎プロジェクト『シェーグレン症候群診断の手技・手法マニュアル』を基盤とし多くの新知見や新しい項目「病因・病態」,「治療」を加え,シェーグレン症候群の診断と治療の“textbook”として生まれ変わりました.
 21世紀における日本シェーグレン症候群研究会の課題として,グローバルな国際診断基準の検討,発症の分子機構解明,新しい診断技術や治療法の開発,若手や専門医の育成,患者さんへの啓蒙活動など,が挙げられます.
 本書は,科学的かつ実践的であり,学生,研修医,一般臨床医,専門医,研究者にとって,日常臨床・研究のバイブルとなりましょう.
 日本シェーグレン症候群研究会は,タイムリーかつエポックメイキングな内容を盛り込んだ改訂版を定期的に発刊していきたいと考えております.

2009年3月

日本シェーグレン症候群研究会代表世話人
筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻臨床免疫学教授
住田孝之


 『シェーグレン症候群診断の手技・手法マニュアル』を日本シェーグレン症候群研究会の2000年ミレニアム長崎プロジェクトとして出版いたしました.
 本マニュアルは一般臨床家に大変重宝がられ,好評を博し,増刷を繰り返しました.しかし,本マニュアルも第1版が出版され,すでに9年が経過しました.この9年の間に,ヒトやマウスをはじめ多くの遺伝子配列が決定され,遺伝情報に基づいた生命現象の解明,創薬への応用が進行中であります.
 第1版の内容において一部古くなった部分もあり,内容の刷新を図ることにしました.日本シェーグレン症候群研究会の代表世話人の住田孝之先生に相談し,本会の世話人の先生方からも賛同をいただき大幅に改訂することにいたしました.
 改訂にあたって,最近の臨床研究や治療の進歩を鑑みて,「第1章 病型と診断基準」「第3章 診断手技・手法」を刷新するだけでなく,「第2章 病因・病態」「第5章 治療」の項目を追加しました.
 また,「第4章 臨床症状」には『3.シェーグレン症候群患者の妊娠・出産』『4.小児のシェーグレン症候群』『5.IgG4関連疾患』の項を加えました.
 本疾患の臨床・研究分野において近年最もご活躍されている先生方を執筆者に迎え,第1版の内容を大幅に一新しております.この理由により,本の表題も『シェーグレン症候群の診断と治療マニュアル』に改訂しております.
 本マニュアルは,対象として一応医科系大学院生や一般臨床医を設定しております.
 シェーグレン症候群の病因・病態,診断,治療の理解や実地臨床にも大いに役立つ教科書となることを祈念するとともに,患者さんのQOLを高め,生命予後を改善するために本書が役立つことを願っています.

2009年3月

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座(第一内科)教授
江口勝美