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診断と治療社 | 雑誌詳細:産科と婦人科

産科と婦人科

精選された情報満載読者各位にとって欠かすことができない情報をタイムリーに提供. 「生殖おもしろ話」・「外界事情」・「青い血のカルテ」・「産婦人科診療 私のコツ」など連載も充実.

抜群の読みやすさオール2色刷り.一目でキーポイントがわかるレイアウト.

充実したラインナップ日常診療の場で即役立つ「増刊号」を年各1冊発行.日進月歩で激変する医学界のキーワードを読み解き,読者各位の壮大な負託に応えるべく「産科と婦人科」は微力を注ぎます.

2020年 Vol.87 No.7 2020-06-18

異所性妊娠の最新診療

定価:3,190円(本体価格2,900円+税)

冊 

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掲載論文

企画 大須賀 穣

1.異所性妊娠の定義と用語の変遷 / 久具宏司
2.異所性妊娠の疫学 / 笠原佑太・他
3.異所性妊娠の病因 / 綾部琢哉
4.異所性妊娠の生化学的診断 / 大場 隆
5.異所性妊娠の超音波診断 / 長谷川潤一・他
6.異所性妊娠のMRI診断 / 伊良波裕子・他
7.異所性妊娠の薬物療法 / 田丸俊輔・他
8.異所性妊娠の手術療法 / 小谷泰史・他
9.異所性妊娠の待機療法 / 藤田太輔・他
10.卵巣妊娠,腹膜妊娠 / 石川博士
11.卵管膨大部妊娠,卵管峡部妊娠 / 本田倫子・他
12.卵管間質部妊娠 / 渡辺 正・他
13.子宮頸管妊娠 / 桑原慶充
14.帝王切開瘢痕部妊娠 / 藤井タケル・他
15.異所性絨毛性疾患 / 新美 薫・他

連 載
医療裁判の現場から 第21回
帝王切開による分娩中に夫の代諾により子宮を全摘されたことにつき,説明義務違反に基づく損害賠償責任が認められた事案 / 山田隆史・他

若手の最新研究紹介コーナー
マウス妊娠子宮の透明化と内部構造の3次元画像構築 / 鏡 京介

来たれ! 私たちの産婦人科 第43回
北海道大学医学部産婦人科学教室 / 金野陽輔

原 著
腹腔鏡下子宮全摘術における噴霧式合成吸収性癒着防止材の使用経験 / 飯沼洋一郎・他

症 例
フキノトウでアナフィラキシーを起こした妊婦の1例 / 続木康伸

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ねらい

 異所性妊娠は産婦人科救急で死に直結する可能性がある疾患の代表である.医学の進歩した現代では適切に対応すれば命を落とすことは極めてまれであるが,ちょっとした油断により診断が遅れてギリギリのところで救命している症例もあると思われる.異所性妊娠は産婦人科の基本中の基本ともいえるが,腹膜妊娠などの頻度の少ないものはしばしば診断に苦慮する.また,月経様出血がある場合は鑑別診断から抜け落ちてしまう危険性があり,全く油断のならない疾患といえる.研修医の時代から若い女性の腹痛は異所性妊娠を疑えと叩き込まれているにもかかわらず,自分は絶対見落とすことはないと言い切ることはなかなか困難である.いくら学んでも学びすぎることがないのが異所性妊娠である.
 治療法については時代とともに変遷してきた.昔は開腹による卵管摘出術がスタンダードとされていたが,薬剤,腹腔鏡手術,超音波診断などが進歩したため,待機的療法まで含めて複数の選択肢が登場している.体外受精の普及も治療法の選択に影響を与えている.本特集号にご解説いただいた各種治療法の利点,欠点を考慮し,さらに異所性妊娠の種類,患者の背景と希望を理解した個別化医療が理想とされるのではないだろうか.
 いつの頃からか異所性妊娠という用語がごく自然に感じられ,子宮外妊娠と聞くと古臭く感じられるようになった.そのように感じるのは名前が変わった後にも異所性妊娠について多くの新たな知見と進歩があったからと思われる.本特集号では異所性妊娠を多様な角度から再検討したUp to Dateをわが国の一流の専門家の先生方にご解説いただいた.本特集号を診療現場に還元して,最新の異所性妊娠の診療を実践していただければ,企画者として幸甚である.

(東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座 大須賀 穣)

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2023年 Vol.90
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2022年 Vol.89
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2019年 Vol.86
No.増刊号 特集/新時代のホルモン療法マニュアル