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チームで撲滅!メタボリックシンドローム診断と治療社 | 書籍詳細:チームで撲滅!メタボリックシンドローム CD

国立病院機構京都医療センター臨床研究センター長

島津 章(しまづ あきら) 監修

国立病院機構京都医療センター臨床研究センター糖尿病研究部・臨床代謝栄養研究室長

佐藤 哲子(さとう のりこ) 編集

初版 B5判 並製 200頁 2009年06月01日発行

ISBN9784787816641

定価:本体3,900円+税
  

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肥満・メタボリックシンドロームの基礎知識と,医師,看護師,栄養師ら医療スタッフらによる肥満教室や入院パス,栄養・運動・行動療法など多くの取り組みを具体的に紹介した.

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目次

チームで撲滅!メタボリックシンドローム

Contents

発刊に寄せて 藤井信吾   
推薦の序 中尾一和   
編集の序 佐藤哲子   
本書の使い方    
巻末CD 目次(収載内容)   


基礎編 まずはメタボリックシンドロームのおさらいから

A メタボリックシンドロームとは ★★★    
 ①メタボリックシンドロームの概念と診断基準
 ………………………………………佐藤哲子  
 ②メタボリックシンドロームの病態
 ………………………………………益崎裕章   
 ③肥満の遺伝素因・倹約遺伝子
 ………………………………………佐藤哲子  
 ④肥満の分類:皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満
 ………………………………………益崎裕章  
 ⑤二次性肥満の鑑別
 ………………………………………臼井 健  

B 肥満の合併症 ★★   
 はじめに:肥満とは
 ………………………………………佐藤哲子  
  a.肥満と肥満症の定義
  b.肥満に起因ないしは関連して発症する健康障害
  c.日本人の死因
 ①耐糖能異常・2 型糖尿病
 ………………………………………葛谷英嗣  
 ②脂質代謝異常
 ………………………………………小谷和彦  
 ③高血圧
 ………………………………………菅原 照  
 ④高尿酸血症・痛風
 ………………………………………姫野亜紀裕  
 ⑤冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症)
 ………………………………………和田啓道,長谷川浩二  
 ⑥脳梗塞
 ………………………………………大谷 良  
 ⑦睡眠時無呼吸症候群(SAS )
 ………………………………………佐藤哲子  
 ⑧脂肪肝
 ………………………………………姫野亜紀裕  
 ⑨骨・関節疾患
 ………………………………………姫野亜紀裕  
 ⑩月経異常
 ………………………………………姫野亜紀裕  
 ⑪動脈硬化症
 ………………………………………佐藤哲子  


応用編 ブラッシュアップ メタボチーム!~より上手な指導に向けて~

A 肥満・メタボリックシンドロームに関する検査 ★★
 ①肥満度・体組成・内臓/皮下脂肪量
 ………………………………………佐藤哲子  
 ②血圧・腎機能関連の検査
 ………………………………………菅原 照  
  a.血圧検査(早朝高血圧・夜間高血圧等)
  b.腎機能検査
 ③糖代謝関連の検査
 ………………………………………加藤泰久  
 ④脂質代謝関連の検査
 ………………………………………小谷和彦  
  a.脂質異常症の検査項目(一般検査)
  b.動脈硬化惹起性リポ蛋白
 ⑤二次性肥満鑑別のための内分泌検査 臼井 健  
 ⑥動脈硬化症の検査 佐藤哲子  
 ⑦冠動脈疾患の検査
 ………………………………………和田啓道・長谷川浩二  
 ⑧脳血管障害の検査
 ………………………………………中久木卓也,塚原徹也  
 ⑨睡眠時無呼吸症候群の検査
 ………………………………………佐藤哲子  
 ⑩うつ・うつ状態等の検査
 ………………………………………山田伸子,勝浦五郎  

B 肥満の治療法 ★★
はじめに:肥満学会の治療ガイドライン
 ………………………………………姫野亜紀裕  
 ①食事療法
 …………………………風間敬一,姫野亜紀裕,高木洋子  
  a.食事療法の基礎知識
  b.食事療法で成果を出すコツ
 ②運動療法
 …………………………姫野亜紀裕,小谷和彦,佐藤真治  
  a.運動療法の基礎知識
  b.運動療法で成果を出すコツ
 ③行動療法
 ………………………………………姫野亜紀裕,佐藤哲子  
  a.行動療法とは
  b.行動療法の技法
  c.効果的な生活改善ツール
 ④薬物治療
 ………………………………………姫野亜紀裕  
 ⑤外科治療
 ………………………………………姫野亜紀裕  
 ⑥SAS の治療
 ………………………………………佐藤哲子  

C 肥満・メタボに合併する生活習慣病の薬物治療と管理 ★★★
 ①血圧管理
 …………………………姫野亜紀裕,瀬田公一,菅原 照  
 ②血糖管理
 ………………………………………加藤泰久  
 ③脂質管理
 ………………………………………小谷和彦  
 ④禁煙指導
 …………………………長谷川浩二,寺嶋幸子,姫野亜紀裕  

D 他科との連携 ★
 ………………………………………姫野亜紀裕,佐藤哲子  

E地域との連携(地域連携パス)  ★★
 ………………………………………大石まり子  

F 特定健康診査・特定保健指導 ★
 ………………………………………佐藤哲子  


実践編 メタボチームの活動スタート

A なぜチームアプローチが必要か ★
 ………………………………………佐藤哲子  

B 肥満・メタボリックシンドロームの診療の流れ ★
 ………………………………………佐藤哲子  
 ①3つのコンセプト
 ②各ポイントでの役割

C 肥満・メタボリックシンドローム外来 ★
 ………………………………………佐藤哲子  
 ①外来の流れ 122
 ②減量成功率とその心血管病予防効果(国立病院機構共同臨床研究より)

D肥満・メタボリックシンドロームのための入院プログラム ★
 ………………姫野亜紀裕,田邉真紀人,岡嶋泰一郎,佐藤哲子  
 ①入院の目的と概要
 ②減量入院クリニカルパス
  a.スタンダート2週間クリニカルパス
  b.忙しいお父さんのための短期1泊2日教育入院パス
  c.退院後の地域連携パス
 ③減量入院クリニカルパスの実績
  a.国立病院機構小倉医療センターの実績
  b.国立病院機構共同臨床研究の実績 

E 集団肥満教室・患者会 ★
 ………………………………………佐藤哲子  
 ①集団肥満教室
 ②患者会(メタボリックシンドローム会)
 ③成功する集団肥満教室のポイント

F 集団栄養教室 ★ 高木洋子  
 ①目的と概要
 ②様々なデバイス
  a.フードモデル
  b.食育SATシステム
  c.フォーミュラ食

G メタボランチ ★
 ………………………………………大幸聡子  
 ①目的と概要 149
 ②メニュー作成のポイント
  ■実例紹介

H メタボ通信 ★
 ………………………………………姫野亜紀裕,池田一美  
 ①目的と概要
 ②書き方のコツ
 ③メタボ通信の入手の仕方
 ④メタボ通信の配信の仕方
  ■メタボ通信:記載のポイント
  ■実例紹介158

症例編:私たちが経験した減量成功例と失敗例 
 ①減量により肥満の合併症が5 つ以上改善した例
 ………………………………………佐藤哲子  
 ②若年肥満が行動療法で改善した例
 ………………………………………佐藤哲子  
 ③減量により無月経が改善した例
 ………………………………………佐藤哲子  
 ④若年でも心血管イベントを発症した例
 ………………………………………佐藤哲子  
 ⑤二次性肥満が見逃されていた例
 ………………………………………姫野亜紀裕  


コラム

注意    
 メタボリックシンドロームに対する批判と今後の動向
 ………………………………………佐藤哲子  
KEY NOTE 
 異所性脂肪(ectopic lipid overlord )
 ………………………………………益崎裕章  
ヒント   
 糖尿病の3大合併症改め12 大合併症
 ………………………………………姫野亜紀裕  
KEY NOTE
 メタボリックシンドロームと慢性腎臓病(CKD )・肥満関連腎症
 ………………………………………菅波孝祥  
ヒント   
 患者の心血管病リスクを定量的に評価する
 ………………………………………姫野亜紀裕  
KEY NOTE
 生活習慣とがんについて
 ………………………………………姫野亜紀裕  
KEY NOTE
 Beyond Cholesterol
 ………………………………………小谷和彦  
KEY NOTE
 PWV・CAVI・IMT
 ………………………………………佐藤哲子  
KEY NOTE
 冠動脈疾患の診断のポイント
 ………………………………………和田啓道,長谷川浩二  
KEY NOTE
 肥満とうつ
 ………………………………………山田伸子,勝浦五郎  
KEY NOTE
 Beyond the Total Energy Control~カロリーの「量」から「質」へ~
 ………………………………………姫野亜紀裕  
KEY NOTE
 小児のメタボリックシンドローム
 ………………………………………姫野亜紀裕  
KEY NOTE
 運動療法で効果を出す最上級のコツ:患者さんとの対話とチームカンファレンス
 …………………………佐藤真治,小谷和彦,齋藤中哉  
KEY NOTE
 メタボリックシンドロームの医療経済
 ………………………………………大石まり子  
ヒント
その気にさせる患者指導(看護師の立場から)
 …………………………小久保敦子,寺倉智子,姫野亜紀裕  
注意
 超低エネルギー食(VLCD )
 ………………………………………姫野亜紀裕  
ヒント
 肥満診療における収益性は?
 ………………………………………北口英明,出原信弘  


付録 
● 肥満・メタボリックシンドローム外来問診票
● メタボリックシンドロームチェックシート
● メタボリックシンドロームに関連する検査項目一覧表
● 生活習慣病に関連する薬剤一覧表
● ダイエットノート(食事記録表,グラフ化体重日記)
● メタボランチ(ポスターと作り方)


索引(和文・欧文)

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序文

編集の序

 近年,飽食の時代である現代日本では肥満人口が爆発的に増え,また最近”内臓肥満”を基盤に複数の生活習慣病が集積するメタボリックシンドロームが,日本でも成人男性の2人に1人,女性の5人に1人と急増しています.この社会的背景に基づき,国立病院機構京都医療センター・糖尿病センターでは2001年に,肥満を合併する糖尿病患者を対象に「肥満・運動療法外来」という特殊外来を開設し,2006年には「肥満・メタボリックシンドローム外来(通称メタボ外来)」と改称しながら,約7年半,肥満に悩む多くの患者さんの診療に携わってまいりました.
 当院「メタボ外来」の特徴は,医師と看護師,栄養士などのコメディカルによるチームワーク医療です.このチーム医療では,体重グラフや食事記録表などを盛り込んだ当院独自の「ダイエットノート」を利用して,日本肥満学会が提唱している行動療法的アプローチを活用しながら減量指導にあたっています.診療の経験を年々重ねながら培ってきたチームアプローチにより,メタボ外来」では,減量を成功できた方,生活習慣病を劇的に改善できた方,睡眠時無呼吸症候群や動脈硬化症などの合併症が予防・改善できた方,減量成功により医療費・ストレスなどが軽減された方など数多く経験するようになってまいりました.また,国立病院機構共同臨床研究の一環として「我が国のメタボリックシンドロームにおける減量効果に関する多施設共同研究」(国立病院機構肥満症ネットワーク研究班(Japan Obesity Metabolic Syndrome:MS)を国立病院機構の関連施設と連携を取りながら,推進してまいりました.
 以上の経験を踏まえて,この度メタボリックシンドロームの基礎知識(総論,病態,関連疾患,検査・診断,治療)を基礎編・応用編とし,実際の京都医療センターでの取り組み(減量クリニカルパス,メタボ外来,集団肥満教室,メタボランチ,メタボ通信)を実践編・症例編に盛り込み,最新の知見・トピックスを織り交ぜながら本書を企画執筆致しました.本書は,当院のメタボ外来の医師・看護師・栄養士などのスタッフを始め,肥満・メタボ外来に関わっている他科の診療科の先生方,国立病院機構のJOMS協力施設の先生方及び京都大学や東京医科歯科大学の先生方など,多数の方々のチームワークのもと完成したものです.本書の趣旨をご理解くださり,限られた書面の中に必要な知識を過不足なく盛り込むといった骨の折れる作業にご協力頂いた執筆者の方々に,編者として改めてお礼申し上げます.
 今回,メタボリックシンドロームが社会問題化しているこの時期に本書を刊行できたのは,「診断と治療社」編集部長・堀江康弘氏のご好意溢れるお勧めによるものです.本書の刊行に終始ご厚配下された同編集者土橋幸代氏ともどもこころからお礼申し上げます.また当センター専修医の姫野亜紀裕医師には昼夜を惜しまない格別のご尽力を頂きました.厚く謝意を表します.当センター臨床代謝栄養研究室の佐々木洋介研究員及び村中和哉,山陰 一,堀内詩子各研究補助員のご尽力,さらには当センター服部正和糖尿病研究部部長,山田和範診療科長,河野茂夫医長のご指導なくして本書が陽の目を見ることはなかったでしょう.皆さまには,こころより感謝いたします.最後になりましたが,編者が今日に至るまで研究活動を継続してこられたのは,学生時代からの恩師,中尾一和先生を始め藤井信吾先生,島津章先生,吉政康直先生,勝浦五郎先生,小川佳宏先生のご指導の賜物です.各先生方に対する感謝はことばで表すことすら困難です.本書に残された過誤があるとすれば,その責任は皆さま方のご尽力およびご指導を活かしきれなかった編者にあることは言うまでもありません.
 本書が,メタボリックシンドロームに関する様々な疑問に答えられるように,また各医療現場における実際の”メタボリックシンドローム撲滅”のための指導・治療の参考になるように,より実践的な書として,活用頂けることを心より願っております.生活習慣病に関わる専門医のみならず,他科の医療従事者,研修医,コメディカルや一般の方まで,また病院,診療所,保健所,研究所,事業所,地域に至るまで幅広く,数多くの方に読んでいただければ幸甚です.

 平成21年5月
 国立病院機構京都医療センター糖尿病研究部
 佐藤哲子