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書籍詳細

たのしく学ぶ小児内分泌診断と治療社 | 書籍詳細:たのしく学ぶ小児内分泌

都立小児総合医療センター内分泌・代謝科部長

長谷川 行洋(はせがわ ゆきひろ) 著

初版 B5判  540頁 2015年01月05日発行

ISBN9784787821232

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定価:本体11,000円+税
  

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既刊『小児内分泌疾患を楽しく学ぶ』第3版を大幅改訂した新版.症例を大幅に追加し,小児内分泌疾患のほぼすべての領域を網羅しながら臨床現場で役に立つ情報から最新のトピックスまでを収載。“教科書的”な内容のみならず,著者の豊富な経験とその中から導き出された著者独自の考え方まであますところなく盛り込んだ,初学者から専門医・指導医まで小児内分泌にかかわるすべての医師に向けた著者集大成の書.

関連書籍

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目次

口絵
推薦のことば 横谷 進
推薦のことば 緒方 勤
推薦のことば 大薗恵一
序文 長谷川行洋
略語一覧

A 下垂体疾患 ※下垂体腫瘍は「J腫瘍性疾患」を参照
1.遺伝子異常による下垂体機能低下症
 症例1 著明な成長障害を呈したPIT1/POU1F1遺伝子異常症
 症例2 類似症例:PIT1/POU1F1遺伝子異常症
 症例3 PROP1遺伝子異常症の疑い
 症例4 OTX2遺伝子異常症
 症例5 複合型下垂体機能低下症を呈したKAL1遺伝子異常症
 症例6 septo―optic dysplasia
2.MRI invisible stalk 症候群
 症例1 骨盤位分娩出生のMRI invisible stalk症候群
 症例2 外傷後に生じたMRI invisible stalk症候群
レクチャー1 GH分泌不全症/下垂体機能低下症の原因遺伝子

B 成長障害
1.GH単独分泌不全症
 症例1 GH1遺伝子欠失症
 症例2 GH単独分泌不全症
 症例3 一過性GH単独分泌不全症
 関連症例1 重症型単独GH分泌不全症
 関連症例2 下垂体機能低下症 
 関連症例3 neurosecretary dysfunction(NSD)
2.GH分泌不全症以外の低身長
 症例1 低出生体重児に伴う低身長
 症例2 SGA性低身長症
 症例3 IGFIR遺伝子異常症
3.軟骨無形成症
 症例1 典型的な軟骨無形成症 
 症例2 重症の軟骨無形成症
 症例3 軽症の軟骨無形成症(重症の軟骨低形成症)
4.Noonan症候群
 症例1 軽度発達遅滞を認めたNoonan症候群
 症例2 父・子ども2人に認めたNoonan症候群 
 症例3 出血により予後不良であったNoonan症候群 
5.SHOX遺伝子異常症
 症例1 Madelung変形を伴う低身長 
レクチャー2 先天性,遺伝性のGH分泌不全症
レクチャー3 低身長―実地臨床Tips―

C 水代謝異常
1.中枢性尿崩症
 症例1 中枢性尿崩症
 関連症例1 下垂体機能低下症 
 関連症例2 乳児によくみられる習慣性多飲 
 関連症例3 低ナトリウム血症が合併しやすい全前脳胞症に伴う尿崩症 
 関連症例4 術中サードスペースに自由水が移動した尿崩症 
 関連症例5 DDAVPを使用している患者での繰り返す低ナトリウム血症 
2.腎性尿崩症
 症例1 AVPR2遺伝子欠失例:家系例―第1子 
 症例2 AVPR2遺伝子欠失例:家系例―第2子 
 関連症例 排尿習慣が腎不全予防に重要であることを示すAVPR2遺伝子変異きょうだい例

D 甲状腺疾患
1.先天性甲状腺機能低下症―原発性甲状腺機能低下症(最重症型あるいは遺伝性)
 症例1 甲状腺無形成による先天性甲状腺機能低下症 
 症例2 brain-thyroid-lung症候群(NKX2―1遺伝子異常) 
 症例3 類似症例:brain-thyroid-lung症候群(NKX2―1遺伝子異常) 
 症例4 家系例(母,第2子)のPAX8遺伝子異常症 
2.先天性甲状腺機能低下症―異所性甲状腺
 症例1 異所性甲状腺 
 症例2 嚥下障害で発見され橋本病を合併した異所性甲状腺 
3.先天性甲状腺機能低下症―一過性甲状腺機能低下症
 症例1 卵管造影によるヨード過剰症 
 症例2 明らかな原因が不明のヨード過剰症 
 症例3 ヨード過剰症と先天性甲状腺機能低下症の合併 
 症例4 妊娠中のイソジン®うがいが原因と思われるヨード過剰症 
 症例5 DUOX2遺伝子異常症 
 症例6 橋本病母体から生まれた一過性甲状腺機能低下症 
4.先天性甲状腺機能低下症―中枢性甲状腺機能低下症
 症例1 甲状腺機能低下状態に基づく血中コルチゾールの高値によりACTH分泌不全症の診断が困難であった先天性下垂体機能低下症 
 症例2 IGSF1遺伝子異常症
5.先天性甲状腺機能低下症―甲状腺ホルモン抵抗症
 症例1 甲状腺ホルモン受容体β遺伝子異常症 
 症例2 乳児肝血管腫に伴う甲状腺機能低下症 
 症例3 SBP2遺伝子異常症 
 症例4 MCT8遺伝子異常症 
 症例5 類似症例:MCT8遺伝子異常症 
6.甲状腺機能亢進症(先天性,遺伝性を伴うもの)
 症例1 TSH受容体遺伝子機能亢進型変異による家族性非自己免疫性甲状腺機能亢進症の3世代にわたるADの1家系 
 症例2 症例1の母方いとこ例 
 症例3 Plummer病 
7.後天性甲状腺機能低下症—慢性自己免疫性甲状腺炎
 症例1 成長率の低下を認めた萎縮性甲状腺炎 
 症例2 易疲労性を認めた萎縮性甲状腺炎 
 関連症例 TSBAb高値を確認できた萎縮性甲状腺炎 
8.甲状腺ホルモン中毒症
 症例1 8年間MMIの治療を行ったBasedow病 
 症例2 体重減少,学業不振から診断に至ったBasedow病 
 関連症例1 無痛性甲状腺炎の経過中にみられた甲状腺ホルモン中毒症 
 関連症例2 甲状腺機能低下症(TSBAb陽性のためLT4治療が必要となったと考えられる症例)
E 副甲状腺疾患
1.副甲状腺機能低下症
 症例1 新生児期より発症した22q11.2欠失症候群 
 症例2 14歳で低カルシウム血症を生じた22q11.2欠失症候群 
 症例3 10p欠失によるHDR症候群 
 症例4 GATA3遺伝子異常によるHDR症候群 
 症例5 一過性副甲状腺機能低下症 
 症例6 家族性高カルシウム尿性低カルシウム血症 
2.偽性副甲状腺機能低下症
 症例1 偽性副甲状腺機能低下症Ia 
 関連症例 PRKAR1A遺伝子変異 
 症例2 偽性副甲状腺機能低下症Ib 
 症例3 GNAS変異c.432+1G>Aを認めている進行性骨異形成(POH) 
3.副甲状腺機能亢進症
 症例1 家族性副甲状腺機能亢進症 
 関連症例 高リン血症による二次性副甲状腺機能亢進症が疑われた早産・極低出生体重児の1例 
F 骨代謝疾患
1.ビタミンD作用不全性くる病(ビタミンD欠乏に代表される)
 症例1 古典的なビタミンD欠乏性くる病 
 症例2 偏食により生じたビタミンD欠乏性くる病 
 症例3 食事制限により生じたビタミンD欠乏性くる病 
 症例4 ビタミンD吸収障害によるビタミンD欠乏性くる病:肝性くる病 
 症例5 25(OH)D-1α-hydroxylase欠損症 
 症例6 ビタミンD受容体異常症 
 関連症例 VDR異常症の成人症例 
2.低リン血性くる病
 症例1 重度のO脚を認めたPHEX遺伝子異常症(X連鎖性低リン血性くる病) 
 症例2 症状出現前から治療開始したPHEX遺伝子異常症(X連鎖性低リン血性くる病) 
 関連症例 低リン血性くる症を発症したENPP1遺伝子異常症 
3.骨形成不全症
 症例1 多発骨折から虐待を疑うも精査より診断された骨形成不全症 
レクチャー4 くる病の病因と病態

G 思春期発来異常
1.LHRH依存性思春期早発症
 症例1 LHRH依存性思春期早発症 
 症例2 過誤腫による思春期早発症 
 関連症例 進行しない,治療の必要のない特発性思春期早発症 
2.LHRH非依存性思春期早発症
 症例1 Leydig細胞過形成 
 症例2 卵巣エストロゲン産生良性腫瘍(輪状細管を伴う性索腫) 
 症例3 自律性卵巣囊腫による思春期早発症 
3.低ゴナドトロピン性(二次性,中枢性)性腺機能低下症
 症例1 Kallmann症候群
 症例2 嗅覚の正常な低ゴナドトロピン性性腺機能低下症 
 症例3 hCG負荷試験後に停留精巣が治癒した低ゴナドトロピン性性腺機能低下症 
 症例4 Bardet-Biedl症候群 
 症例5 体質性思春期遅発症 
 症例6 最終的に臨床診断された体質性思春期遅発症 
4.Prader-Willi症候群
 症例1 Pickwick症候群をきたしたPWS 
 症例2 体重コントロールが良好なPWS 
5.多囊胞性卵巣症候群
 症例1 基礎疾患を認めない多囊胞性卵巣症候群 
 症例2 デパケン投与が関係した多囊胞性卵巣症候群 
 関連症例 バルプロ酸投与後の無月経・多毛 
レクチャー5 思春期早発症・思春期遅発症

H 副腎皮質疾患 ※Cushing症候群は「J腫瘍性疾患」を参照
1.副腎不全
 症例1 胃腸症状を示した急性副腎不全
 症例2 はじめて起こした急性副腎不
 症例3 コートリル®,サイロキシン,GH治療中の下垂体機能低下症児に生じた急性副腎不全 
 症例4 医原性に生じた副腎不全 
 症例5 精神発達遅滞を基礎疾患にもつ児にみられた敗血症およびそれに伴う急性副腎不全 
 症例6 医原性Cushing症候群 
2.21水酸化酵素欠損症(CYP21A2欠損症)
 症例1 高カリウム血症から致死的不整脈を生じた21水酸化酵素欠損症 
 症例2 早期産児に発症した21水酸化酵素欠損症 
 症例3 予後不良であった21水酸化酵素欠損症 
 症例4 成人年齢まで終始コントロールが良かった21水酸化酵素欠損症 
 症例5 スムースに確定診断できている最近の21水酸化酵素欠損症 
 症例6 胎内治療が行われた遺伝学的には最重症型の21水酸化酵素欠損症 
 症例7 5歳時に陰核肥大,陰毛出現で来院した21水酸化酵素欠損症 
 関連症例1 術前のデキサメサゾンの必要性 
 関連症例2 非古典型21水酸化酵素欠損症 
3.STAR遺伝子異常症
 症例1 古典型のSTAR遺伝子異常症 
 症例2 非古典型のSTAR遺伝子異常症 
4.先天性副腎皮質低形成
 症例1 DAX1遺伝子異常症 
5.副腎白質ジストロフィー(ABCD1遺伝子異常症)
 症例1 副腎白質ジストロフィー 
レクチャー6 臨床に必要な副腎皮質の基本知識
レクチャー7 21水酸化酵素(CYP21A2)欠損症の分類とその病態

I 性分化疾患
1.性染色体の異常によるもの―混合性性腺異形成(MGD)
 症例1 新生児期に養育性の話し合いがされた混合性性腺異形成症 
 症例2 尿道下裂,陰囊の左右差を認めた混合性性腺異形成症 
 症例3 大動脈縮窄症を認めた混合性性腺異形成症 
 症例4 性腺組織での検討で説明がついた混合性性腺異形成症 
2.性染色体の異常によるもの―Klinefelter症候群
 症例1 Klinefelter症候群 
3.性染色体の異常によるもの―Turner症候群
 症例1 乳児期早期に診断されたTurner症候群 
 症例2 性腺機能が当初は比較的正常に近いと考えられたTurner症候群 
 症例3 3回目の染色体検査で確定診断できたTurner症候群 
 症例4 Y染色体をもつTurner症候群 
4.46,XX DSD―母体のアンドロゲン過剰
 症例1 母に男性ホルモン産生副腎腫瘍が長年合併していたことで生じた46,XXでの外性器の男性化 
5.46,XX DSD―P450オキシドリダクターゼ欠損症
 症例1 P450オキシドリダクターゼ欠損症(PORD) 
6.46,XX DSD―21水酸化酵素欠損症(CYP21A2欠損症)
 症例1 典型的な21水酸化酵素欠損症 
7.46,XY DSD―無精巣症
 症例1 無精巣症 
8.46,XY DSD―WT1遺伝子異常症
 症例1 Denys-Drash症候群 
 症例2 Frasier症候群 
 症例3 WARG症候群 
9.46,XY DSD―SOX9遺伝子異常症
 症例1 長期生存している46,XY SOX9遺伝子異常症 
10.46,XY DSD―SF1遺伝子異常症
 症例1 46,XY,社会的女性のSF1遺伝子異常症 
 症例2 非典型的な外性器のため診断に至ったSF1遺伝子異常症 
 症例3 尿道下裂のきょうだい例 
11.46,XY DSD―アンドロゲン受容体遺伝子異常症
 症例1 事実すべてを説明しているアンドロゲン受容体遺伝子異常症 
 症例2 核型を除いて説明をしているアンドロゲン受容体遺伝子異常症(症例1のいとこ) 
 症例3 社会的男性のアンドロゲン受容体遺伝子異常症 
 症例4 社会的女児として養育していたアンドロゲン受容体遺伝子異常症 
 症例5 鼠径ヘルニアがきっかけで診断されたアンドロゲン受容体遺伝子異常症 
 症例6 思春期年齢まで精巣摘出術がされなかった部分型アンドロゲン受容体遺伝子異常症 
12.46,XY DSD―5α―還元酵素欠損症
 症例1 性別違和を感じていた5α―還元酵素欠損症 
 症例2 DHTクリーム使用症例 
 症例3 テストステロン製剤皮下注射にて治療中の症例 
13.卵精巣性DSD1
 症例1 46,XX/46,XYが原因の卵精巣性(ovotesticular)DSD 
14.外性器,内性器の原基の異常/奇形症候群に伴うもの
 症例1 Robinow症候群(RS) 
15.性別違和を示す症例
 症例1 性別違和を長期認めている46,XY総排泄腔外反 
 症例2 小児期の性別違和疑い 
レクチャー8 性分化の基本
レクチャー9 Turner症候群での性腺機能低下症およびGH-IGF1系の評価
レクチャー10 われわれが行っている成人Turner症候群における移行の取り組み
レクチャー11 Turner症候群—本人・家族への説明

J 腫瘍性疾患
1.下垂体および鞍上部腫瘍
 症例1 下垂体腫瘍 
 症例2 当初,神経性食思不振症と診断された胚細胞腫 
 症例3 当初,精神科に入院した胚細胞腫 
 症例4 胚細胞腫が疑われる症例 
 症例5 中枢性尿崩症の治療開始後1年以上して診断のついた胚細胞腫 
 症例6 GH産生下垂体腺腫(acrogigantism) 
 症例7 PRL産生腫瘍 
2.内分泌器官に発症する腫瘍
 症例1 TP53遺伝子欠失による副腎皮質がん(アンドロゲン産生腫瘍) 
 症例2 家族性甲状腺髄様がん 
 症例3 Beckwith-Wiedermann症候群 
 症例4 褐色細胞腫 
3.Cushing症候群
 症例1 Cushing病 
 症例2 身長増加,体重減少のみられた副腎腺腫によるCushing症候群 

K 糖・脂質代謝異常
1.1型糖尿病
 症例1 嘔吐後,インスリン投与を控えたためにDKAを生じた1型糖尿 
 症例2 最近1年,きわめて低いHbA1cを維持している1型糖尿病 
 症例3 内科(内分泌代謝科)に移行した1型糖尿病 
 症例4 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)をきたした症例 
 関連症例 緩徐進行1型糖尿病 
2.2型糖尿病
 症例1 高度肥満を伴う2型糖尿病 
 症例2 ペットボトル症候群 
3.遺伝子異常を伴う糖尿病
 症例1 糖尿病を合併したPrader-Willi症候群 
 症例2 GCK遺伝子異常が確認されているMODY2の家系 
 症例3 HNF1A遺伝子異常が確認されているMODY3の家系 
 症例4 HNF1B遺伝子異常が確認されているMODY5の家系 
 関連症例 DIDMOAD症候群 
 症例5 ABCC8遺伝子変異を伴う新生児一過性糖尿病の1家系 
 症例6 6q24インプリンティング異常が確認されている一過性糖尿病 
4.肥満
 症例1 閉塞性無呼吸から不幸な転帰に至った肥満症 
 症例2 閉塞性無呼吸を認めた肥満症 
5.ケトン性低血糖症
 症例1 基礎疾患のないケトン性低血糖症に(例外的に)認めたけいれん 
 症例2 (ケトン性低血糖症後の)一過性高血糖 
6.高インスリン血性低血糖症
 症例1 オクトレオチドを使用し胆石を認めた高インスリン血性低血糖症 
 症例2 オクトレオチド使用後,一時的に胆泥を認めた高インスリン血性低血糖症 
 症例3 類似症例:オクトレオチド使用後,一時的に胆泥を認めた高インスリン血性低血糖症 
 症例4 GLUD1遺伝子異常症 
レクチャー12 小児1型糖尿病の生活指導

索引


■ちょっと考えておこう
何をもって視床下部性下垂体機能低下症と定義するかは難しい
GH―IGF1系による身長増加1
IGF1遺伝子異常症例と重症GH分泌不全症例の顔貌の差異
PIT1遺伝子変異症例の表現型はどうして他の複合型下垂体機能低下症に比べて均一か
異所性後葉
GH分泌不全と小陰茎
ヒドロコルチゾン投与過多による肥満
GH分泌不全におけるIGF1値によるGH投与量の設定
複合型下垂体機能低下症における低血糖に対してのGH投与量
成人GH分泌不全症,男女の治療量は女>男
1週ごと,あるいは2週ごとに投与可能なGH製剤の有効性
重症GH分泌不全症の理想的治療
SGA性低身長児へのGH治療の個人差
リンパ球性漏斗下垂体後葉炎特異的診断マーカー
不活化の偏り
腎性尿崩症治療におけるAVP製剤の有用性について
TSH受容体遺伝子異常症の家系
新生児スクリーニングでのTSH値の表示
原発性甲状腺機能低下症の診断と治療
抗けいれん薬による中枢性甲状腺機能低下症
抗甲状腺薬の副作用
妊娠初期のMMI投与
細菌性甲状腺炎
Hashitoxicosis
HDR症候群とDiGeorge症候群の合併
小児科領域の内分泌疾患における機能亢進型変異
GNAS変異に伴うIaの低カルシウム血症はなぜ,生後すぐではなく数年経って生じるのか
ハプロ不全で発症する疾患
尿中Ca/Cr比の低値のもつ意味
甲状腺ホルモン受容体遺伝子異常とビタミンD受容体遺伝子異常の遺伝形式
成人PHEX遺伝子異常症の症状,治療
adrenarche発来の成因
過誤腫における思春期早発症の原因
LHRHニューロンの脈動的分泌能の本態は
健常者のストレス時のコルチゾール値を指標としたヒドロコルチゾン治療
ACTH高値による色素沈着
古典型21水酸化酵素欠損症の生下時の身長・体重データ
STAR遺伝子異常症の発症におけるtwo-hitモデル
DAX1遺伝子異常での思春期早発症
副腎疾患の採血データの取りかた
Turner症候群における女性ホルモン治療後の乳腺発達 
Turner症候群をみつけるコツ
46,XX,21水酸化酵素欠損症
男性のエストラジオールの由来
46,XY complete gonadal dysgenesis
女児養育例にみられうる思春期での男性化
完全型アンドロゲン受容体遺伝子異常症の社会的性の変更
女性化乳房
下垂体茎の腫脹
DKA模擬症例
2型糖尿病でのコントロールでよく使用されるコントロールの指標
起きてはいけいないカテーテル感染;生後2か月男児例
Sotos症候群にみられる高インスリン血性低血糖症


■まとめておこう
周産期異常をもつMRI invisible stalk症候群において経年的に進行するACTH分泌不全症
胎生期男性外陰部の発生学的変化
下垂体機能低下症の平均寿命
MRI invisible stalk症候群
成長以外のGH分泌不全症の症状
GRF受容体遺伝子異常症
小児期成長ホルモン(GH)不応症症候群
点鼻の上手な使いかた
舌下溶解錠(ミニリンメルト®)の上手な使いかたの案
多尿を主体として来院した症例の予後
Lawson Wilkinsの教科書から学ぶ
甲状腺機能検査の基準値
甲状腺ホルモン合成障害
新生児期発症の甲状腺機能亢進症
慢性自己免疫性甲状腺炎の関連事項
小児内分泌領域でのBasedow病の臨床試験
抗甲状腺薬による無顆粒球症
そもそも橋本病とBasedow病は同質の病態の両極
22q11.2欠失症候群の主要な表現型
副甲状腺機能低下症の分類(私案)
CASR遺伝子の機能喪失型変異
PHP I型の進歩
PTH周辺の整理:副甲状腺ホルモンの分泌と作用
副甲状腺機能亢進症をきたす遺伝子
制限食を伴うビタミンD欠乏症1
“ビタミンD抵抗性”低リン血性くる病の歴史
低リン血性くる病に対するGH治療
思春期発来の内分泌学的メカニズムの考えかた(私見)
McCune-Albright症候群
hCG産生腫瘍による思春期早発症にみられる女性化乳房と精巣腫大
男性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の治療(私案)
hCG負荷試験の当院のデータ
小児PWSにおけるGH治療
ACTH分泌不全症を合併したGH治療患者における生活・生命予後
副腎不全の治療の実際
新生児診断時の検査データ
21水酸化酵素欠損症では2歳以降骨年齢が進みやすい
外性器異常の診察・検査のポイント
21水酸化酵素欠損症におけるデキサメサゾン使用法のポイント
非古典型21水酸化酵素欠損症の治療について
ストレス時の副腎皮質ステロイド
先天的に副腎不全/副腎皮質機能低下症をきたす疾患
小児大脳型副腎白質ジストロフィーの診断
MGDにおける通常の末梢血での染色体検査の限界について
われわれがTurner症候群に行ってきた女性ホルモン補充療法
Turner症候群と大動脈拡張
Turner症候群を疑ったときの染色体検査の説明
成人Turner症候群の慢性甲状腺炎
卵精巣性DSD
SF1遺伝子異常症の精巣組織像
DSDにおける原基の異常
性差
多発性内分泌腫瘍
caney complex(CNC)
DICER1症候群
左副腎腺腫によるCushing症候群手術後の副腎機能回復の詳細
DKAの初発以降の説明
DKA患者が来院した際に役立つ,治療中に計算する指標
患者に聞かれうる1型糖尿病に関連した疫学と,その他の質問・回答
気軽にインスリンポンプ
アディポネクチンとアディポロン
DIDMOAD症候群の2つの責任遺伝子
最新の進歩:新生児糖尿病の成因
脂肪肝
食欲のコントロール
低血糖の治療
小児内分泌科医に役立つ低血糖関連の知識ABC
高インスリン血性低血糖症
先天性高インスリン血性低血糖症の臨床的特徴

■コラム
清瀬小児病院の思い出 長谷川行洋
ずばり子曰,学而時習之,不亦説乎 田島敏広
運のよさとは 室谷浩二
小児内分泌に関わるすべての医師に,自信をもってこの本を推薦します! 濱島 崇
都立小児総合医療センターのカンファレンスの様子 水城弓絵
われわれのチームで大切にしていること(都立小児総合医療センター内分泌・代謝科) 長谷川行洋
都立清瀬/小児総合医療センターで学んだこと 有安大典
都立清瀬小児病院で学んだこと 七尾謙治
都立小児総合医療センター内分泌・代謝科での研修のオススメ 篠原宏行

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序文

推薦のことば

 長谷川行洋先生には,長い間同じ領域で働かせていただきながら,いつも敬服してきました.その長谷川先生が,またまた,すごい本を出版されました.
 どのページを見ても,長谷川先生の臨床へのこのうえなく深い興味(愛情といってもよいかもしれないと思います)が感じられます.そして,その興味を,ともに学ぶ同僚・後輩と分かち合いたいという気持ちもストレートに伝わってきます.一歩でも真実に迫り,得られた知見を診療に役立ててゆきたいという姿勢には,臨床家として強く共鳴するとともに心地よさを感じます.
 目次を見れば,小児内分泌疾患のほとんどの領域をカバーし,自らが経験した多数の症例でほとんどを構成していることがわかります.小児内分泌疾患の一つひとつはそれほど数が多くなく,教科書に書かれていないことを学ぶのは,簡単ではありません.長谷川先生の本は,豊富な症例を読むうちにそれぞれの疾患の「ふつう」の現れ方を理解させてくれます.それを通して各疾患の臨床像の「核心」を理解できることは極めて重要です.さらに,「ふつう」に見える症例であっても1例1例の背景にある病因が異なっていることに関連して,微妙に現れ方が異なっていることも教えてくれます.
 多数の症例の中には,(さらっと書かれていますが)かなり珍しい症例も含まれています.長く診てきた症例の中には,学問の進歩によって初めて診断できた症例もあったと思います.とくに注意していなければ診断できなかった症例も少なくなかったと思います.珍しい症例に巡り合うことはそれこそまれですが,根拠に基づいて疑わなければ診断できません.それには,「その疾患としての臨床像のバリエーションでは説明しにくい」と気づくことが第一歩です.珍しい疾患は,そういった気づきの中から診断に結びつくと思います.この本からは,注意深い診療と疾患への深い理解の大切さが伝わってくると思います.
 小児内分泌疾患は,小児科診療の中で特殊な領域ではありません.例をあげれば,さまざまに身体徴候を伴う成長障害や電解質異常など,日常診療で内分泌疾患の可能性のある症例に遭遇することも珍しくありません.そのようなときに適切に診療したいという希望から,日本小児内分泌学会が主催する入門セミナーに参加する小児科医もたくさんいます.長谷川先生の『たのしく学ぶ小児内分泌』は,小児内分泌を深く学びたい人にはもちろん,小児内分泌を専門にしない小児科医・新生児科医にも強くお勧めします.自分が学びたい,あるいは,とりあえずは調べておきたいという領域だけを読むこともできます.多くの人が,一緒に楽しく学んでほしいと,長谷川先生とともに願っています.
 最後に,これだけの本を1人で書くことは,たいへんな労力を要することです.そしてそれ以上に,自らの知識を世に問うことは極めて勇気のいることです.長谷川先生がそれを成し遂げられ,小児内分泌の臨床の進歩に大きく貢献されたことに,あらためて深い敬意を表します.

国立成育医療研究センター副院長/生体防御系内科部長
横谷 進



推薦のことば

 この度,長谷川行洋先生による『たのしく学ぶ小児内分泌』が出版されることになり,とても嬉しい気持ちです.この本は,長谷川行洋先生が既に出版されている『小児内分泌疾患を楽しく学ぶ』を骨格とし,それを発展させるものとなっております.その構成は,重要なポイントがまず明示され,続いて症例が興味深く提示され,その後,診断と治療のポイントが適切に説明されるものとなっています.さらに考える要点がサプリメントのようにちりばめられ,本当に楽しみながら小児内分泌が学べるように配慮されています.
 このような楽しく学べる本が完成した背景には,長谷川先生ご自身の小児内分泌学に対する姿勢があると確信します.私は,研修医の時代から長谷川先生を存じ上げておりますが,長谷川先生は,まさに自ら楽しく学ぶ工夫を凝らしながら研鑽され,若いドクターと同じ目線で臨床・研修・教育に携われておられます(現在進行形です).そして,長年に亘って経験された豊富な症例の各々をきちんと整理し,それを体系的にまとめ,研修医の教育資料とされています.この本には,そのエッセンスが集約されており,各々の患者さんに接しているような感覚で読み進めるうちに小児内分泌学が勉強できているというものとなっています.是非,1人でも多くの方に楽しんでいただききたいと思います.
 私は,このような長谷川先生が大好きです.深い敬意を込めて,長谷川先生に御礼申し上げたいと思います.

浜松医科大学小児科教授
緒方 勤



推薦のことば

 どの分野においても,初心者が学ぼうとすると,全体像がわからないので,面白さを感じる前に途中で投げ出してしまうことが起こる.これは,いくら入門編と書いてあっても,残念なことに,学術的な書物には大抵あてはまる.これは,ほとんどの場合,著者が初心者は学ぶとき,どのような状態でその本を手にしているのかということを忘れてしまっていることに,原因がある.その点,長谷川行洋先生によって書かれた『たのしく学ぶ小児内分泌』は,初心者のみならず,小児内分泌のおさらいをしたい医師にとっても,十分にわかりやすく,それでいて,最先端の知識を実際的に使えるように配慮されていて,最後まで一気に読むことができる.これは,長谷川行洋先生の若手医師を育ててきた長年の経験と,名著『小児内分泌疾患を楽しく学ぶ』で培われてきたノウハウと,そして少年の心を失わない瑞々しさが凝縮されて,この本が誕生したからだと思われる.専門性は高度に分化され,小児内分泌分野もすべてをカバーするのが難しくなってきている.そのような状況で,本書をまとめあげられた長谷川先生に敬意を表したいと思います.先生のますますの活躍をお祈りするとともに,私の周囲にも本書を推薦いたします.

大阪大学小児科教授
大薗恵一



序 文

 「ついにこの日がきた」が現在の実感である.『小児内分泌学楽しく学ぶ(第3版)』をもとに,あらたに『たのしく学ぶ小児内分泌(第1版)』として出版できる日がやってきた.われわれの現在のメンバー,日本小児内分泌学会の仲間の先生のさまざまな協力を得て,今回,情報をアップデートするとともに,読みやすい形にすることを意識した改訂をついに完了した.
 私がこの「楽しく学ぶシリーズ」で一番,意識していることはなんであろうか?第1に,題名のとおり,小児内分泌の楽しさを伝えることである.私は,世の中の方を小児内分泌の楽しみを知っておられる/知ろうとしている方と,そうでない方の2つに分けているくらい小児内分泌に「溺れている」.本著を読まれた初学者,特に若者が「何と小児内分泌は楽しいのか」と思ってくれたら,望外の喜びである.
 第2に,私より若い世代の方に,「考える」ことの重要性を伝えることである.私自身の小児内分泌の経験に加え,考えかたを伝えることを意識した.本著の内容はわれわれの施設の日常での若手教育の延長線上にある.「魚を釣って与えるのではなく,その釣り方を教えるのが教育の本質」とは教育学が教えるところである.本書では欲張って「魚も与え,釣り方を教える」ことを自分は意識した.
 
 『楽しく学ぶ』シリーズのときから続けていることのうち,よかれと思うことは踏襲した.教科書,レビュー,ガイドライン(エキスパートオピニオン)で一般的にいわれている見解と異なる意見,考えかたも努めて述べるようにした.ぜひ,ご批判いただきたい.また,今回も,われわれのメンバーの診療内容,研究内容を最大限に利用したが,それに加え,私のホームグラウンドである日本小児内分泌学会,その仲間の先生方からの発信内容も活用した.協力いただいた院内の先生に加え,(各部分でお名前をあげさせていただいた)院外の先生方に御礼申し上げる.
 その他,推薦文とコラムの執筆をお願いした先生は,いずれも小児内分泌の仲間の先生であるとともに私が教えていただいている先生,共同研究させていただいている先生,勉強会・研究会で何回も呼んでいただいている先生,われわれの活動をよく理解いただいている先生,である.こうした先生には,内容の一部を確認していただき,校正へもご協力いただいた.時に過分な,時にはウィットに富んだ文章をいただけたこと,お時間をいただいたこと,感謝申し上げる.今後も変わらず,ご指導をいただきたい.
 今回,内容の一部の確認をしていただいたのみならず,推薦のことばをお願いした横谷進先生,緒方勤先生,大薗恵一先生にも厚く御礼申し上げたい.横谷先生は私が日本小児内分泌学会にはじめて参加したときから今まで学術面,診療面,社会面のみならず,時には人としてあるべきことを教えていただいている.緒方先生,大薗先生は私と同世代,日本小児内分泌学会で長く国際的・学術的発信をされている先生であるとともに,私の大切な仲間の先生のお1人である.現在,お2人は,それぞれ日本小児内分泌学会理事長,副理事長をされ,学会組織をリードしているのみならず,学会の重要な学術的な牽引者の先生であり,こうした面では一兵卒の自分からは本来はほど遠い存在であるにもかかわらず,いつも気軽に声をかけていただいている.忙しい横谷先生,緒方先生,大薗先生に推薦のことばをいただいたことは私の誇りである.

 今回の改訂の時間を私にくれた現在の当院のメンバーを紹介したい.出版日である2014年12月現在の都立小児内分泌代謝科で週5日以上,仕事をしているメンバー(敬称略)には,後藤正博,宮井健太郎,高木優樹,武田良淳といった指導層に加え,長島由佳,篠原宏行,中村由恵,八木弘子,波多野恵,樋口真司,島田綾,野村莉紗,福間真実,森本奈央がいる.今回,最後の校正の段階で内容の確認もお願いした.その意味では,今回の出版はわれわれのグループでのものである.指導医層の4名の先生には本書のカバー裏部分に推薦文の執筆をお願いした.

 本書では,先天代謝疾患には触れていないが,埼玉医科大学小児科の大竹明先生にはそうした疾患あるいはその疑いの症例があったときに日常的に相談し,指導を受けている.学会場からメールでの直接の指導をいただくこともあり,まさにオンタイムに生化学/先天代謝疾患のABCから臨床までを教えていただいていること,この場を借りて御礼申しあげたい.

 大切な家族に対しても感謝したい.私の原型をつくってくれたのは,自分の成人までの家族,父・清,母・もも代,弟・奉延(とものぶ)である.父が逝去,母が年老いた今,長谷川奉延先生と同質の仕事,研究ができていることは今の私を支えているとともに,自分の大きな財産である.もちろん,長年に亘って,かつ日常的に,現在の自分を支えてくれているのは,今の家族である.最愛の妻の千寿子,2人の息子である明寿,尚裕の名前をあげたい.「プチパーテーを計画しよう」
 
 最後に診断と治療社の坂上昭子さんに心より御礼申しあげる.彼女の的確なサポートがなければ,この出版はあり得なかった.編集協力の方が,ここまで,獅子奮迅,身を粉にしてさまざまことをしてくださることはない.最高,最強のパートナーがいたことに,ただただ感謝.

2014年11月

東京都立小児総合医療センター内分泌・代謝科
長谷川 行洋