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書籍詳細

フェニチェル臨床小児神経学 原著第7版 日本語版診断と治療社 | 書籍詳細:フェニチェル臨床小児神経学 原著第7版 日本語版
徴候と症状からのアプローチ

鳥取大学医学部脳神経小児科 (とっとりだいがくいがくぶのうしんけいしょうにか) 監訳

鳥取大学医学部脳神経小児科

前垣 義弘 (まえがき よしひろ) 監訳

鳥取大学医学部脳神経小児科

斎藤 義朗 (さいとう よしあき) 監訳

鳥取大学医学部脳神経小児科

玉崎 章子(たまさき あきこ) 監訳

初版 B5判 並製 436頁 2015年03月30日発行

ISBN9784787821751

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定価:本体10,000円+税
  

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徴候や症状といった診察所見からの鑑別を軸とした,実践的な臨床小児神経学の名著がついに日本語版で登場.本書は原著の最新版である第7版からの翻訳となる.原著は4年ごとに改訂され,つねに最新の情報にアップデートされている.原著者の豊富な臨床経験が随所にちりばめられているため,とても実用的で読みやすく,今までにないタイプの小児神経学テキストとなっている.小児神経疾患における臨床診断を磨きたい読者,必携の書である.

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目次

日本語版監訳者序文
監訳者・訳者一覧
原著第7版刊行によせて
原著者序文
謝辞

第1章 発作性疾患
第2章 意識変容状態
第3章 頭痛
第4章 頭蓋内圧亢進
第5章 精神運動発達遅滞と退行
第6章 乳児の筋緊張低下
第7章 小児の弛緩性筋力低下
第8章 筋けいれん,筋硬直,運動不耐
第9章 感覚障害と自律神経障害
第10章 失調
第11章 片麻痺
第12章 対麻痺と四肢麻痺
第13章 単麻痺
第14章 不随意運動
第15章 眼球運動異常
第16章 視覚系の疾患
第17章 下部脳幹と脳神経機能障害
第18章 頭蓋内容量と形態の異常

索引

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序文

 本書は,Fenichel教授によって初版が1988年に出版され,その後,ほぼ4年ごとに改訂されている.2013年にPina-Garza准教授に引き継がれ,Fenichel's Clinical Pediatric Neurologyとして第7版が出版された.改訂のたびに表や図が見やすくなっている.改訂の早さからも本書の人気の高さがうかがえる.私が医者になったのがちょうど1988年だが,診察所見から病巣診断と鑑別診断を考える教育を1年目から受けた.その当時,先輩から必ず買うように言われたのが,坂本吉正著『小児神経診断学』である.この本は症状・所見からの鑑別診断が詳細に書かれた名著であるが,残念ながら絶版となった.それから数年してFenichel's Clinical Pediatric Neurologyの初版を手にする機会を得た.以来,私は改訂される度に新しい版を買うようにしている.本書は,症状や所見からの鑑別疾患を表で示しながら,疾患の概要を本文で説明しているため,実用的で読みやすい.また,著者の豊富な経験が随所に盛り込まれているため,面白く読むことができる.小児神経を志す方には本書をお勧めする.
 小児神経疾患は種類が非常に多く,てんかんや発達障害などの一部を除くと一つひとつの疾患の発生頻度は少ない.数千~数万人に1人の疾患が多数存在する.また,同じ病気でも発症年齢によって症状が異なり,経過とともに症状が加わりながら病像が変容してくることもある.したがって,神経疾患の全貌を網羅することは困難である.また,診断のついていない患者もまだまだ多い.このような症例に遭遇した時に,症状や診察所見から鑑別疾患をどれだけあげられるかが診断に到達するためのポイントである.画像診断や遺伝子解析が飛躍的に発展している今日にあっても,臨床診断は基本である.
 鳥取大学医学部脳神経小児科は昭和46年の開設以来,小児神経疾患の診療と研究および若手医師教育を担ってきた.また,若手小児科医向けに小児神経学入門講座を毎年秋に開催している(http://www.med.tottori-u.ac.jp/nousho/).当科は,出身大学や経歴によらず,自由に小児神経学を学べることが伝統である.当科で学んでいる研修医が自主的に本書を訳しながら勉強していたものをまとめたのが,この翻訳版である.
 なお,本書の記述が日本の実情に合わない点がいくつかあり,適宜,訳注をつけている(未承認薬や薬用量の違いなど).また,原著出版時期と日本での認知度を考慮し,DSM-5ではなく,DSM-Ⅳ-TRでの訳語となっていることをお断わりしておく.最後に,本書の翻訳にご理解とご支援を頂きました診断と治療社の川口晃太朗氏と堀江康弘氏に感謝申し上げます.

2015年2月
鳥取大学医学部脳神経小児科 教授
前垣義弘