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発達障害のある子へのことば・コミュニケーション指導の実際診断と治療社 | 書籍詳細:発達障害のある子へのことば・コミュニケーション指導の実際
評価からスタートする段階的指導

(社)発達協会王子クリニック

石﨑 朝世(いしざき あさよ) 監修

(社)発達協会/早稲田大学

湯汲 英史(ゆくみ えいし) 編集

初版 B5判 並製 154頁 2008年12月25日発行

ISBN9784787816795

定価:本体2,800円+税
  

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発達障害のある子どもたちと日々関わっている言語聴覚士らが,その実際の指導法をわかりやすく紹介した.ことばとコミュニケーションの領域において,「理解」と「関わり」の2軸から子どもの発達段階に見合った適切な指導につなげることができる,便利な評価マトリクスも掲載.医学的考えや治療法も書かれており,実際の医療現場でも役立つ1冊.

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目次

発達障害のある子へのことば・コミュニケーション指導の実際

序 文  
 ………………………………………石﨑朝世     
本書の目的と使い方  
 ………………………………………湯汲英史    



 第1章 ことばの働きとその発達  
1 三つの役割と課題  
2 ことばの発達とポイント  
3 発達障害とコミュニケーションの際の配慮点  
コラム 育てたい社会的感情①  
コラム 育てたい社会的感情②  
コラム お金を使う  
コラム 教えたい関わりことば  



 第2章 主な発達障害とことばの特徴  
1 知的障害の医学とことばの特徴  
2 自閉症スペクトラム障害の医学とことばの特徴  
3 学習障害の医学とことばの特徴  
4 注意欠陥多動性障害(ADHD)の医学とことばの特徴  
5 その他のことばの障害の医学とことばの特徴  
コラム 知的障害にはどのような不便があるか  
コラム 自閉症スペクトラム障害のある男児の例  
コラム 「漢字が書けない…」学習障害がある男児の例  
コラム AACについて  



 第3章 「理解」と「関わり」の評価  
■ 統一評価法  
1 評価法の目的と構成  
2 評価表の特徴  
3 二軸の各項目における評価基準  
4 指導課題について  
5 補助評価と不適切行動評価  



 第4章 指導課題とその実際  
0-A 音源定位:音や声に気づく/ちょうだいで渡す  
0-B 音源定位:音や声に気づく/「~して」を実行する  
1-A 何・誰がわかる/ちょうだいで渡す  
1-B 何・誰がわかる/「~して」を実行する  
1-C 何・誰がわかる/二語文の理解  
2-A 二語文理解/ちょうだいで渡す  
2-B 二語文理解/「~して」を実行する  
2-C 二語文理解/「あとで」で待てる  
2-D 二語文理解/順番を守る  
2-E 二語文理解/「勝ちたい」「うまくなりたい」「お兄さんになりたい」という思いがある  
3-B 三~多語文の理解/「~して」を実行する  
3-C 三~多語文の理解/「あとで」で待てる  
3-D 三~多語文の理解/順番を待てる  
3-E 三~多語文の理解/順番を守る  
3-F 三~多語文の理解/じゃんけんの勝ち負け,あいこがわかる(3人以上)  
4-C 重文・複文の理解/「あとで」で待てる  
4-D 重文・複文の理解/順番を守る  
4-E 重文・複文の理解/「勝ちたい」「うまくなりたい」「お兄さんになりたい」という思いがある
4-F 重文・複文の理解/じゃんけんの勝ち負け,あいこがわかる(3人以上)  
4-G 重文・複文の理解/教室の中でのルールや,社会のルールがわかる  
5-D 絵本・アニメの筋に興味を持つ/順番を守る  
5-E 絵本・アニメの筋に興味を持つ/「勝ちたい」「うまくなりたい」「お兄さんになりたい」という思いがある  
5-F 絵本・アニメの筋に興味を持つ/じゃんけんの勝ち負け,あいこがわかる(3人以上)
  
5-G 絵本・アニメの筋に興味を持つ/教室の中でのルールや,社会のルールを守る  
5-H 絵本・アニメの筋に興味を持つ/場面に合わせた行動をする  
6-E 伝言を理解・実行する/「勝ちたい」「うまくなりたい」「お兄さんになりたい」という思いがある  
6-F 伝言を理解・実行する/じゃんけんの勝ち負け,あいこがわかる(3人以上)  
6-G 伝言を理解・実行する/教室の中でのルールや,社会のルールを守る  
6-H 伝言を理解・実行する/場面に合わせた行動をする  
6-I 伝言を理解・実行する/計画的な行動をする  
7-F マンガなどを読んで理解する/じゃんけんの勝ち負け,あいこがわかる(3人以上)
7-G マンガなどを読んで理解する/教室の中でのルールや,社会のルールを守る  
7-H マンガなどを読んで理解する/場面に合わせた行動をする  
7-I マンガなどを読んで理解する/計画的な行動をする  
8-G 他者の気持ちを推測し行動する/教室の中でのルールや社会のルールを守る  
8-H 他者の気持ちを推測し行動する/場面に合わせた行動をする  
8-I 他者の気持ちを推測し行動する/計画的な行動をする  
コラム 相手が喜ぶことを知る  
コラム 時間に合わせて行動する  
コラム 相手の気持ちを考える  
索 引

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序文

序  文
 どんな子ども達も,できれば人とうまく関わりたいという気持ちを持っています.人と会って緊張してしまう子ども,人と関わるのが苦手な自閉症の子ども,話したいことはあるけれどうまく話せない子どもなど,いろいろな子ども達がいますが,本当は,皆,人と関わりたいのです.話したいのです.子ども達は,人と関わり,人の言うことを聞き,人と話し,また,人のすることを見ながら,様々なことを学んでいきます.そして,皆,社会の中で居場所をみつけたいと思っています.そのためには,ことばに限らず,その人なりのコミュニケーション能力が上がることが大切です.この本は,子ども達,人の関わりが苦手な青年達も含め,コミュニケーション能力を伸ばし,様々なことを学びながら,いきいきと社会生活を営むことができるようにと願ってつくられました.なお,この本の主な執筆者は発達協会に属する言語聴覚士です.発達協会は,30年近く,子ども達が「その子どもなりの自立をして,いきいきと社会参加をする」ということを目標に発達援助をしてきました.ことばについても,真のコミュニケーションにつながることばが育まれるように指導にあたってきました.そして,その長期にわたる指導の経験と,新たな研究から,発達援助に役立つ発達評価法とそれぞれの発達段階に見合った指導法を提案するに至りました.本書では,それを紹介しています.また,様々な発達の問題を持つ子ども達の特徴を解説し,それぞれの子どもを理解して,子どもに関われるように配慮しました.医学的な考え方や治療にもふれていますので,子どもの発達に関わる医療現場や医療との連携にも役立つかと考えます.
 本書が,子ども達の発達に少しでも寄与ができたら,また,子ども達に関わる多くの方々の参考になればとよいと願っています.
 最後に,われわれに多くを学ばせてくださった,発達協会に関わった子ども達やご家族,発達協会の諸先輩や仲間に深謝したいと思います.

2008年12月
(社)発達協会王子クリニック院長 石﨑朝世