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書籍詳細

脳血管内治療の進歩2011診断と治療社 | 書籍詳細:脳血管内治療の進歩2011
最新の機器をどう活かすか?~脳血管内治療ブラッシュアップセミナー2010~

神戸市立医療センター中央市民病院脳神経外科部長

坂井 信幸(さかい のぶゆき) 編集

中村記念病院脳神経外科診療部長

瓢子 敏夫(ひょうご としお) 編集

虎の門病院脳神経血管内治療科部長

松丸 祐司(まつまる ゆうじ) 編集

名古屋大学大学院医学系研究科脳神経病態制御学准教授

宮地 茂(みやち しげる) 編集

岐阜大学大学院医学系研究科脳神経外科学分野臨床教授

吉村 紳一(よしむら しんいち) 編集

初版 B5判 並製 152頁 2011年07月20日発行

ISBN9784787818652

定価:本体4,800円+税
  

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脳血管内治療の普及とレベルアップを目的に開催される「脳血管内治療ブラッシュアップセミナー」の演題をまとめたイヤーブックの第1号。セミナー演題のほか、脳血管内治療に関連する内科疾患や抗血小板療法など、この分野の医師にとって必須の知識を解説したコーナー、本書の編集者らによる座談会「急性期再開通療法の今後」など、盛りだくさんの内容である。

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目次

CONTENTS
序 文 /坂井信幸・他
執筆者一覧

脳血管内治療ブラッシュアップセミナー2010
I 複数デバイス時代を迎えて頚動脈ステントはどうなるか?
 フィルタープロテクションの功罪 /津本智幸
1 現在国内で使用可能なプロテクションデバイス
2 各種プロテクションデバイスの臨床成績
3 フィルタープロテクションの利点
4 フィルタープロテクションの欠点
5 PercuSurgeの成績
6 ANGIOGUARDの成績
7 FilterWire EZの成績
8 現時点でのプロテクションデバイスの選択

 ディスタルプロテクションとプロキシマルプロテクション /小林英一
1 はじめに:EPDの有用性
2 フィルター型EPDとバルーン型EPD
3 総頚動脈閉塞時の病態
4 プロキシマルバルーンプロテクションの種類と特徴
5 バルーンとフィルターを組み合わせたembolic protectionの応用技術
6 CASを安全に行うために

II これだけは身につけよう,脳動脈瘤塞栓術!
 セットアップ,塞栓術の基本 /片岡丈人
1 大腿動脈穿刺
2 ヘパリン
3 ガイディングカテーテル
4 マイクロカテーテルの選択
5 動脈瘤へのマイクロカテーテル挿入
6 コイルの選択
7 カテーテル先端の位置と塞栓の実際
8 バルーンアシストテクニック
9 ダブルカテーテルテクニック

 合併症と対策 /石橋敏寛
1 はじめに
2 術中破裂をきたさないためのマイクロカテーテル,マイクロガイドワイヤーの操作
3 術中破裂時の対応
4 血栓塞栓症合併への対策
5 術中血栓症への対応
6 コイルのトラブル

III ステント支援脳動脈瘤塞栓術とはどんな治療か?
 Enterpriseの適応と禁忌 /片岡丈人
1 はじめに
2 使用目的
3 動脈瘤のサイズに関する適応
4 適応母血管径
5 ステント留置位置とマイクロカテーテル
6 抗血小板薬
7 未破裂脳動脈瘤
8 ステント脱落に関して
9 屈曲病変
10 使用上の禁止事項
11 おわりに

 Enterpriseの構造と使い方 /泉 孝嗣
1 適応と禁忌
2 VRDの構造
3 デリバリーシステム
4 VRDの使い方

 症例から学ぶEnterprise assist embolization /新見康成
1 適 応
2 術前術後管理
3 手 技
4 Enterpriseステント留置後におけるデリバリーシステムの利用法

IV 新時代の急性期再開通療法はどうなるか?
 脳虚血の病態生理 /藤中俊之
1 脳血流低下と細胞傷害
2 ペナンブラ(penumbra)
3 虚血性脳損傷の経時的進行
4 灰白質と白質における虚血性細胞傷害の違い
5 虚血後の二次的微小循環障害
6 虚血後再灌流傷害

 再開通療法に必要な画像診断 /長島 久
1 はじめに
2 コンピュータ断層撮影(CT)
3 磁気共鳴画像(MRI)

 rt-PA静注療法の現状と今後 /豊田一則
1 はじめに
2 国内でのrt-PA治療成績
3 SAMURAI rt-PA Registry
4 「3時間以内」の根拠と治療可能時間の延長
5 rt-PA 承認後の医療環境の変化
6 脳卒中対策基本法の法制化を目指して

 rt-PA静注療法における適応外症例・無効例の診断と治療 /吉村紳一
1 はじめに
2 rt-PA静注療法の適応と血管内治療の適応
3 rt-PA静注療法無効例の判定
4 臨床研究における血管内治療の適応
5 結 語

 これまでの再開通療法 ─局所線溶療法,血管形成術─ /松本康史・他
1 はじめに
2 局所線溶療法に関するランダム化比較試験
3 rt-PA静注療法と局所線溶療法の併用
4 おわりに

 Merciの構造と使用方法 /石井 暁
1 Merciリトリーバー(Vシリーズ)
2 Merciマイクロカテーテル(MC18L)
3 Merciバルーン付ガイディングカテーテル
4 準 備
5 使用方法
6 症 例

 Mechanical Retrievers ─米国でのMerci,Penumbraの臨床使用経験─ /立嶋 智
1 はじめに
2 機械的頭蓋内血栓回収療法
3 閉塞病変に合わせた治療法の選択:Merci&Penumbra&IA Lytics
4 Merci症例の呈示
5 Penumbra症例の呈示
6 次世代の血栓回収デバイス
7 未承認のデバイス
8 まとめ

 再開通療法に関する最新のスタディ・レビュー /早川幹人
1 はじめに
2 Merciリトリーバー
3 Penumbra system
4 頭蓋内ステント
5 結 語

座談会
 急性期再開通療法の今後
司会 /坂井信幸
コメンテーター /瓢子敏夫,松丸祐司,宮地 茂,吉村紳一

実践に役立つ! 知識のコーナー
 脳血管内治療成功のカギをにぎる 抗血小板療法マスター講座 /榎本由貴子
テーマ 血管内治療における抗血小板療法の歴史  なぜ必要なのか
冠動脈インターベンションにおける抗血栓療法の歴史
なぜ抗凝固療法のみでは不十分なのか?
頚動脈ステント留置術における抗血栓療法の歴史
動脈瘤コイル塞栓術における抗血栓療法の歴史

 知っておきたい内科の知識
Thema 1 CKDと脳血管内治療 /長谷川詠子
CKDとは?
脳血管内治療後の急性腎不全
血管内治療時に注意する薬物
Thema 2 抗血栓療法と消化器内視鏡 /菊池大輔・他
はじめに
抗血栓療法による消化管粘膜傷害の病態
LDAと上部消化管傷害
LDAと小腸粘膜傷害
LDAと大腸粘膜傷害
消化器内視鏡における抗血栓療法の取り扱い

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序文

序 文
 脳血管内治療ブラッシュアップセミナー(Brushup Seminar of NeuroEndovascular Therapy:BSNET)は,脳血管内治療ライブカンファレンス(Live Conference of NeuroEndovascular Therapy:LCNET)と脳血管内治療デバイス&テクニックセミナー(大沼セミナー),名古屋脳血管内治療セミナーが1つになって組織された「脳血管内治療技術と機器研究会」主催の,脳血管内治療の最新情報の提供と教育を目的としたセミナーとして2010年に始まりました.LCNETから引き続いて行うライブデモンストレーションに対しては,いろいろな意見があることを承知していますが,参加する医師,医療関係者にとって,ライブデモはほかに代えがたい多くのことを学ぶ機会となります.ライブデモ中も普段と変わらない治療を行う環境を維持する治療者とそれに協力する関係者が実施する限り,協力していただく患者さんにとっても,適応・手技が公開され,またエキスパートが治療中に適時術者に与えるコメントがよりよい治療結果を得ることに繋がる可能性があるなどのメリットがあります.デバイスの習熟に重点を置いた大沼セミナーと,術者教育に重点を置いた名古屋セミナーの特徴を活かしながら,脳血管内治療の普及とレベルアップに貢献するセミナーになったと自負しています.
 この『脳血管内治療の進歩2011─最新の機器をどう活かすか?』は,BSNET2010で行われたレクチャーの内容に演者が加筆したものと,知識のコーナー,座談会を合わせた内容となっています.アクティブに活躍する中堅の演者と米国から参加していただいた新見康成先生,立嶋 智先生,国立循環器病研究センターの豊田一則先生の講演は好評を博しており,加筆された原稿はどれも非常に充実しています.また,「抗血小板療法マスター講座」と「知っておきたい内科の知識」のコーナーは脳血管内治療に必須の内容が並んでいます.代表幹事3名に加えて,松丸祐司先生と吉村紳一先生を交えた座談会は,Merciリトリーバーが承認されPenumbraの承認を待つ脳動脈再開通療法を取り上げました.このイヤーブックがBSNETの単なる記録ではなく,脳血管内治療の発展に貢献することを祈っています.

2011年6月
脳血管内治療ブラッシュアップセミナー 代表幹事
坂井信幸,瓢子敏夫,宮地 茂