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産婦人科漢方研究のあゆみNo.29診断と治療社 | 書籍詳細:産婦人科漢方研究のあゆみNo.29

産婦人科漢方研究会(さんふじんかかんぽうけんきゅうかい) 編集

初版 B5判 並製 128頁 2012年04月20日発行

ISBN9784787819512

定価:本体2,000円+税

第31回産婦人科漢方研究会学術集会の講演集.ランチョンセミナー「女性のライフステージにおける漢方の使い分け 冷え症を中心に」,特別講演「“大建中湯”の効果的運用術」,優秀演題賞「ヒト妊娠子宮平滑筋収縮に対する“芍薬甘草湯”の効果についての検討」ほか.

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目次

巻頭言 /苛原  稔

ランチョンセミナー/座長 齋藤  滋
 女性のライフステージにおける漢方の使い分け
 冷え症を中心に
/小川 恵子
  はじめに
  Ⅰ 漢方医学の特質
   1.気血水
   2.五臓
  Ⅱ 冷え症
   1.思春期
   2.成熟期
   3.更年期
   4.老年期
  Ⅲ 婦人科領域の漢方治療診察における展望

特別講演 /座長 星合  昊
 “大建中湯”の効果的運用術
/飯塚 徳男
  はじめに
  Ⅰ 古来より漢方医が行ってきた随証治療に正当性はあるのか?
  Ⅱ 大建中湯は周術期間管理に有用か?
  Ⅲ 周術期に投与された大建中湯の効果は「証」と関係あるのか?
  Ⅳ 日常診療における大建中湯の効果的な運用術
  おわりに

優秀演題賞/座長 苛原  稔
 ヒト妊娠子宮平滑筋収縮に対する “芍薬甘草湯”の効果についての検討
/辻  祥子  安田 勝彦
  はじめに
  Ⅰ 実験材料と方法
   1.ヒト妊娠子宮平滑筋収縮力の測定
   2.組織内cAMPおよびcGMP濃度の測定
  Ⅱ 結 果
   1.芍薬甘草湯のヒト妊娠子宮平滑筋に対する収縮抑制効果
   2.組織内cAMPおよびcGMPに対する芍薬甘草湯の影響
  Ⅲ 考 察

シンポジウム 癌治療に求められる漢方の意義
       ~臨床現場にどのように活かすか~
 /座長 吉川 史隆

 “六君子湯”による食欲・消化管運動改善効果
/浅川 明弘  乾  明夫

 “牛車腎気丸”による
 FOLFOX関連末梢神経障害の軽減 2
/西岡 将規  島田 光生  栗田 信浩
佐藤 宏彦  岩田  貴  森本 慎也
吉川 幸造  宮谷 知彦
柏原 秀也  高須 千絵
  はじめに
   1.大腸癌に対する化学療法の問題点
   2.STOP & GO strategy
   3.末梢神経障害の軽減薬
  Ⅰ 牛車腎気丸の臨床試験
   1.対象
   2.方法
   3.結果
  Ⅱ 考 察
  おわりに

 卵巣癌治療における“十全大補湯”の 長期予後に対する影響
/丹羽 憲司  森重健一郎  玉舎 輝彦
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
   1.対象患者
   2.病理学的検索
   3.治療
   4.予後
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察

 担癌患者に対する補完代替療法としての漢方治療
/西田 欣広
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 成 績
  Ⅲ 考 察
  おわりに

論文 ① /座長 小西 郁生

 女性患者に対する“防已黄耆湯”の 応用疾患の多様性
/佐藤 泰昌  高井 紀子  田上 慶子
横山 康宏  山田 新尚
  はじめに
  Ⅰ 症 例
  Ⅱ 考 察
  おわりに

 女性にみられる冷えと消化器系障害に対する ツムラ“六君子湯”の効果
/山田 純也
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
   1.対象患者
   2.試験薬の投与方法と投与期間
   3.併用薬
   4.評価項目
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察

 当科における婦人科外来患者に対する 漢方薬処方の実態調査
/柴田 健雄  笹川 寿之  高木 弘明
富澤 英樹  藤田 智子  牧野田 知
  はじめに
  Ⅰ 方 法
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察
  おわりに
 東日本大震災による精神不安に “柴胡加竜骨牡蛎湯”が有効であった2例
/渡辺久美子
  はじめに
  Ⅰ 症 例
  Ⅱ 考 察
  おわりに

論文 ② /座長 杉山  徹

 “大建中湯”の長期内服が深部静脈血栓症発症後の 下肢痛に有効であった1例
/堀場 裕子  牧田 和也  横田めぐみ
岩田  卓  青木 大輔  吉村 泰典
  はじめに
  Ⅰ 症 例
  Ⅱ 臨床経過
  Ⅲ 考 察
  おわりに

 若年女性の月経諸症状に,“温経湯”は 第一選択になりえるか?
/加藤 育民  千石 一雄
  はじめに
  Ⅰ 対 象
  Ⅱ 方 法
  Ⅲ 結 果
   1.月経不順
   2.月経困難症
   3. 温経湯に関しての感想
  Ⅳ 考 察
  おわりに

 “四物湯”の使用経験
/佐野 敬夫
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 有効であった主な3症例
  Ⅳ 考 察
  おわりに

 PMS・PMDDに対する漢方治療の有効性検討
/武田  卓  築地 賢治  高山  真
関  隆志  八重樫伸生
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 結 果
   1.患者背景
   2.PMS・PMDDに対する漢方治療の改善効果
  Ⅲ 考 察

 卵巣癌に対するドキソルビシン塩酸塩療法による 口内炎発症に対するツムラ“半夏瀉心湯”の効果
/武市 和之  伊藤  舞  野村 真司
高梨子篤浩  飯沢 禎之
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
   1.対象患者
   2.試験薬の投与方法と投与期間
   3.併用薬
   4.評価項目
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察

論文 ③ /座長 水沼 英樹

 CBA/J×DBA/2J流産マウスモデルにおける “当帰芍薬散”“柴苓湯”の効果
/相澤(小峯)志保子  早川  智
  はじめに
  Ⅰ 材料と方法
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察
  おわりに

 切迫流早産治療薬副作用に対する “炙甘草湯”の使用経験
/木下 哲郎
  はじめに
  Ⅰ 対 象
  Ⅱ 方 法
  Ⅲ 結 果
  Ⅳ 考 察
  おわりに

 当院での不育症患者へのツムラ“柴苓湯”の使用経験
/西條 良香  西條 康代  滝川 稚也
  はじめに
  Ⅰ 対 象
  Ⅱ 方 法
  Ⅲ 結 果
  Ⅳ 考 察
  おわりに

 末梢血NK活性高値を示す不育症・習慣流産患者に 対する漢方療法併用の効果
/米澤 理可  日高 隆雄  稲田貢三子
米田 徳子  齋藤  滋
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察
  おわりに

論文 ④ 座長 井坂 恵一

 不妊治療における気の異常改善の重要性
/沖  利通  堀  新平  河村 俊彦
堂地  勉
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 成 績
   1.症例背景
   2.妊娠群と非妊娠群の証の相違
   3.妊娠前後の証の変化
   4.方剤別の妊娠前後の証変化
   5.症例
  Ⅲ 考 察

 機能性不妊症に対する,“柴苓湯”の有効性について ─“当帰芍薬散”との比較検討をもとに─
/中山  毅  宮野奈緒美  石橋 武蔵
田中 一範
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察
  おわりに

 女性の不定愁訴に対する“四逆散”の有効性の検討
/中井 恭子  首藤 達哉  蔭山  充
森下 真成  福田 武史  浮田 勝男
今中 基晴  石河  修
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察
  おわりに

 片頭痛患者における「冷え症」の 合併頻度に関する比較検討
/牧田 和也  稲垣美恵子  北村 重和
  はじめに
  Ⅰ 対象と方法
  Ⅱ 結 果
  Ⅲ 考 察
  おわりに

産婦人科漢方研究会会則
産婦人科漢方研究会世話人会議事録
投稿規定

編集後記 /苛原  稔

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序文

巻頭言

2011年3月11日に発生した東日本大震災,そしてそれに続く東京電力福島第一原子力発電所の放射能事故は,いまだに深い傷跡を残して日本全体に暗雲をもたらしています.さらに,9月の紀伊半島における台風被害も甚大でありました.この大震災や台風でお亡くなりになったご関係者を持たれる先生には深く哀悼の意を表します.また,被災された先生や関係者をお持ちの先生には改めてお見舞い申し上げます.昨年は,日本にとって忘れられない災害の1年になりました.
さて,第31回産婦人科漢方研究会を2011年9月4日に徳島市のホテルクレメント徳島で開催させていただきました.研究会前日は生憎の台風の大雨のため,航空機やJR,高速道路が全てストップして四国が孤島となりましたので,参加を予定された先生方が来れない状況に陥り,大変なご迷惑をおかけしました.それでも当日の朝,交通機関の再開を待って,104名の先生方にご参加いただき,1題の発表取り消しもなく,無事に研究会を終了することができました.企画した者として本当にありがたく,参加していただいた先生方や主催いただいた(株)ツムラに感謝の意を表したいと思います.
今年は,「漢方と癌治療」をメインテーマにして指定講演を組むことにしました.産婦人科領域では昔から月経異常や更年期障害などで漢方が使われてきましたが,最近,内科や外科領域でも漢方の有用性が認識され,研究英語論文も増加し,EBMに基づいた漢方治療が定着しつつあります.なかでも,癌領域での漢方の発展は目覚ましいものがあり,それを取り上げることにしました.特別講演をしていただいた飯塚徳男先生や4名のシンポジストの先生方のご講演はいずれも期待以上の内容で,参加者も喜んでいただけたことと思います.また,ランチョンセミナーをしていただいた小川恵子先生は本当に実地医療に即したお話をしていただきました.さらに,17名の一般講演もいずれも素晴らしい発表で,産婦人科においては漢方治療が本当に定着していることを改めて感じました.
これからも,産婦人科領域では漢方が広く使われていくと思いますが,今回の研究会がその一助になれば幸いです.最後に改めて,今回の研究会にご参加とご支援いただいた関係各位に御礼を申し上げます.


徳島大学産婦人科 教授
苛原  稔