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雑誌
診断と治療 Vol.110 No.5
最新の医学情報を最高の執筆陣でお届けする, 内科総合雑誌のパイオニア!
わが国の内科総合誌のパイオニアで,数ある総合誌のなかでも抜群の安定性と評価を誇る.
新進気鋭の編集委員を迎え,最新情報を盛り込み読みごたえ満点.連載企画も充実.
増刊号も毎回シャープな切り口と実臨床に役立つ内容が大好評.
2色刷のビジュアルな誌面で読みやすい.
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雑誌「診断と治療」
2022年 Vol.110 No.5
認知症を取り巻く現状:バイオマーカー,根本治療薬ってなに?
定価:
2,860円
(本体価格 2,600円+税)
在庫:
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掲載論文
ねらい 岩田 淳
◆認知症診療の基本:診断,治療,BPSD対処の基本
認知症診断総論 山崎峰雄
Alzheimer病 井原涼子
Lewy小体病 織茂智之
前頭側頭型認知症 佐藤俊介,他
血管性認知症 猪原匡史
神経原線維変化型老年期認知症(SD-NFT) 山田正仁
嗜銀顆粒病 足立 正,他
◆認知症研究の最前線:世界はgame changerを待っている
Alzheimer病に関連する脳脊髄液バイオマーカーとATN分類 春日健作
血液バイオマーカー 徳田隆彦,他
Alzheimer病根本治療薬開発状況 稗田宗太郎,他
プレクリニカルAlzheimer病とは 新美芳樹
アミロイドPET,タウPETリガンド 石橋賢士
マルチドメイン介入 内田一彰,他
◆認知症と社会体制:現状と将来への問題点
認知症大綱 石井伸弥
認知症「神戸モデル」の現状と課題 古和久朋
認知症未来社会創造センター(IRIDE)の取り組み~未来に向けた認知症研究の基盤確立に向けて~ 金井信雄
法整備,患者家族支援の現状と課題 渡辺亮平,他
連 載
◎心電図は1枚の窓
眼前暗黒感を主訴に受診した74歳男性 藤野紀之
◎注目の新薬
ゼビュディ®点滴静注液(ソトロビマブ) 栁原克紀
◎医療裁判の現場から
生検時の病理診断(印環細胞癌)に基づき幽門側胃切除術が施行されたが,手術後に,癌細胞が含まれていないことが判明し,責任が問われた事例 清水 徹
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ねらい
2019(令和元)年に認知症施策推進大綱がとりまとめられ,「共生」「予防」を車の両輪として施策が推進されるようになった.これは,認知症はだれもがなりうるものであり,多くの人にとって身近なものになったからという認識からなのだが,医療としての認知症を取り巻く状況にはさして大きな変化がない状態が続いてきた.これは,Alzheimer病に対する内服薬がすべてジェネリックになるなど治療薬の開発に難渋している点が大きいといえる.また,認知症の診療がいまだに特殊なものであり,一般の医師にとっては縁遠い存在と感じられているのではないかと思う.その理由としては,「症状を会話で聞き取り分析していく」という検査ベースでない診断方法が一般内科医にとってはとりつきにくいと感じておられるのではないかと思う.さらに,認知症専門医の側にも問題があるように思う.認知症を生じる疾患群は特殊な疾患で,専門医の関与なくしては診療が成り立たないと思ってはいないだろうか.もちろんそのような熱い思いを否定するつもりはないのだが,これだけの高齢化社会となると,認知症医療に関する知識,経験を一般医家の先生方とどのように共有して,どのように診療の幅を広げていただけるかという観点のほうが重要ではないかと思い始めている.
本特集は臨床診断のテクニックを紹介するものではないが,認知症を取り巻く状況について最新の話題から政府の施策,自治体の取り組みなど幅広い視点で構成した.なかには聞き慣れない疾患名,検査,様々な話題が詰め込まれているが,お読みいただくことで最新の情報,疾患概念を理解いただけるものと思う.
われわれは今,Alzheimer病に対する根本治療薬の登場前夜にいるものと思う.つまりパラダイムシフト前夜である.いざ登場した場合,投与を検討する対象者の数を考えると,一般医家の先生方にも認知症を取り巻く情勢の最新情報を知っていただく必要があると感じ,本特集を企画した.
未来の医療のためにお読みいただければ幸いである.
東京都健康長寿医療センター脳神経内科
岩田 淳
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関連書籍
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定価:3,960円(税込)
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