株式会社 診断と治療社

診断と治療 最新号

  • わが国の内科総合誌のパイオニアで,数ある総合誌のなかでも抜群の安定性と評価を誇る.
  • 新進気鋭の編集委員を迎え,最新情報を盛り込み読みごたえ満点.連載企画も充実.
  • 増刊号も毎回シャープな切り口と実臨床に役立つ内容が大好評.
  • 2色刷のビジュアルな誌面で読みやすい.

雑誌「診断と治療」2025年 Vol.113 増刊号 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊

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掲載論文

巻頭言  大西宏明

  1.総論 検体検査の基本的知識  松下弘道

A.スクリーニングに用いる検査
 1.血球算定・血液像  小笠原洋治
 2.PT,APTT,フィブリノゲン  山田真也,他
 3.フィブリン関連マーカー(D-dimer,FDP,SF)  和田英夫,他
 4.血液型,抗グロブリン試験,交差適合試験  鈴木伸明
 5.総蛋白,アルブミン,蛋白分画  木村 聡
 6.免疫グロブリン  山田俊幸
 7.総IgE,アレルゲン特異的IgE  肥塚慶之助,他
 8.CH50,C3,C4  山田俊幸
 9.AST,ALT,γ-GT,ChE  渡邊丈久,他
 10.LD  上硲俊法
 11.ALP(アルカリホスファターゼ)  内海 健
 12.ビリルビン  上硲俊法
 13.クレアチンキナーゼ(CK),CKアイソザイム,アルドラーゼ  古川泰司
 14.アミラーゼ  浜口拓郎,他
 15.尿素窒素(UN,BUN)  木戸口周平,他
 16.クレアチニン(Cr)  木戸口周平,他
 17.eGFR,クレアチニンクリアランス  木村秀樹
 18.尿酸  寺脇博之
 19.Na,K,Cl  岩津好隆
 20.Ca,P  野村祐希,他
 21.血液ガス  對馬迪子,他
 22.血糖,OGTT,HbA1c,グリコアルブミン,1,5-AG  羽立登志美,他
 23.コレステロール,中性脂肪  吉田 博
 24.FT4,FT3,TSH  志村浩己
 25.PTH,PTHrP  成田大樹,他
 26.コルチゾール,ACTH  古川滉一朗,他
 27.CRP,赤沈,SAA  山田俊幸
 28.プロカルシトニン,プレセプシン  〆谷直人
 29.sIL-2R  藤原 亨
 30.抗核抗体  三枝 淳
 31.グラム染色,細菌・真菌培養同定  山本 剛
 32.薬剤感受性検査  山本 剛
 33.(1→3)β-D-グルカン  飯沼由嗣
 34.CEA  狩野有作
 35.CA19-9  狩野有作
 36.SCC  狩野有作
 37.CA15-3  狩野有作
 38.CA125  狩野有作
 39.尿定性  下澤達雄
 40.尿沈渣,結石  下澤達雄
 41.尿NAG,尿β2-ミクログロブリン,尿アルブミン  松田航平,他
 42.髄液検査  長井 篤
 43.便潜血,便カルプロテクチン  久松理一

B.確定診断に用いる検査
  1.骨髄像  北中 明
  2.白血球細胞表面マーカー  山中育未,他
  3.鉄代謝マーカー(Fe,フェリチンなど)  海老原康博
  4.凝固因子活性,インヒビター  山田真也,他
  5.von Willebrand因子,ADAMTS13  中山享之
  6.ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体,抗β2GPI抗体  奥 健志
  7.免疫電気泳動検査,免疫グロブリン遊離L鎖κ/λ比  山﨑悦子
  8.栄養マーカー(RBP,TTR)  矢野彰三
  9.肝線維化マーカー  岩佐元雄,他
 10.心筋傷害マーカー(トロポニンなど)  市川博章,他
 11.BNP,NT-proBNP  横山直之
 12.間質性肺炎マーカー(KL-6,SP-D,SP-A)  大西広志,他
 13.レニン,アルドステロン  一色政志
 14.骨代謝マーカー  三浦雅一,他
 15.糖尿病関連検査(CPR,IRI,HOMA-IR,GAD抗体)  羽立登志美,他
 16.脂質代謝関連検査(リポ蛋白分画,アポリポ蛋白,LPL,LCATなど)  吉田 博
 17.甲状腺関連抗体検査  木村孝穂
 18.関節リウマチ関連検査(RF,抗CCP抗体,MMP-3)  小柴賢洋
 19.関節リウマチ以外の膠原病特異抗体  梅北邦彦
 20.ANCA  駒形嘉紀
 21.病原体抗原検査  森兼啓太
 22.病原体抗体検査  山本 剛
 23.病原体核酸検査  菊地勝太,他
 24.質量分析による菌種同定  川原健太郎,他
 25.B型肝炎ウイルス関連検査  渡邊丈久,他
 26.C型肝炎ウイルス関連検査  渡邊丈久,他
 27.HTLV-1関連検査  末岡榮三朗
 28.HIV関連検査  村松 崇
 29.Clostridioides difficile感染症関連検査  長尾美紀
 30.Helicobacter pylori関連検査  末廣 寛,他
 31.病原性大腸菌関連検査  髙橋 聡
 32.抗酸菌関連検査  飯沼由嗣
 33.梅毒関連検査  今井一男
 34.肺がん関連腫瘍マーカー  大塚弘毅,他
 35.肝がん関連腫瘍マーカー  山﨑隆弘,他
 36.膵がん関連腫瘍マーカー  牟田誠矢,他
 37.前立腺がん関連腫瘍マーカー  井手久満
 38.マイクロサテライト不安定性検査  松下一之
 39.薬剤感受性の遺伝子検査  松井啓隆
 40.先天性疾患の遺伝子関連・染色体検査  中山智祥
 41.造血器腫瘍遺伝子検査  東田修二
 42.固形腫瘍関連遺伝子検査  砂金秀章

索 引
 異常値を示す疾患・病態索引
 用語索引

ねらい

 本増刊号では,「検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊」と題して,一般内科診療で実施頻度の高い検体検査を対象に,臨床検査の最先端に精通する専門家の方々に解説を行っていただきました.本増刊号では,検査は大きく「スクリーニングに用いる検査」と「確定診断に用いる検査」に分けて記載されています.「スクリーニングに用いる検査」においては,それぞれの項目の基準範囲を原則として日本臨床検査標準化機構(JCCLS)が定める共用基準範囲に基づいて提示し,異常値を認めたときにどのような疾患が疑われ,その確定にどのような検査を追加すべきかについて解説されています.これは,初診時などで疾患を絞り込む際に利用価値が高い検査となっています.一方,「確定診断に用いる検査」においては,基準範囲やカットオフ値の情報を提示したあとに,当該疾患の確定診断や細分類,治療選択にどのように検査が使用されるかについて,最新のガイドラインなどの情報に基づいて,表やフローチャートなどを用いて詳細に解説されています.こちらは,スクリーニング検査である程度疾患が絞り込まれたあとの,疾患の確定や細分類,治療選択において役立つ検査になっています.
 また,各項目には,必要に応じて「ポイント」(検査結果解釈における重要な留意点など),「ティップス」(検査の実施や解釈における専門家ならではのコツなど),「ピットフォール」(検体採取や結果解釈における落とし穴など)といった項目を設けて,検査の実施における注意点を臨床検査の専門家の立場からわかりやすく紹介いただいています.
 本増刊号の特徴として,多くの項目において複数の検査をまとめて1項目としていることがあげられます.一般的な検体検査に関する書籍では検査ごとに1つの項目をあてていることが多いですが,本増刊号では関連の深い検査項目をまとめて1項目とすることで,複数の検査結果が一読で解釈しやすい構成となるよう工夫されています.また,「スクリーニングに用いる検査」と「確定診断に用いる検査」に大別することで,初診の患者と再診以降の患者でどのように検査を使い分けるべきかの大まかな指針が得られることが期待されます.なお,各検査項目には,2018年の医療法等の改正により新たに制定された検体検査の7分類(一次分類)に沿った分類名が付されています.もちろん,これらの項目分けや分類などは便宜上のものもありますので,それぞれの検査の詳細については,各項目の本文を熟読いただきたいと思います.
 普段の内科診療において様々な疾患の可能性のある患者を診察される先生方にとって,より使いやすい検体検査のバイブルとして診察室に必携の1冊となることを,監修者として願ってやみません.

杏林大学医学部臨床検査医学教室
大西宏明
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