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診断と治療社 | 雑誌詳細:産科と婦人科

産科と婦人科

精選された情報満載読者各位にとって欠かすことができない情報をタイムリーに提供. 「生殖おもしろ話」・「外界事情」・「青い血のカルテ」・「産婦人科診療 私のコツ」など連載も充実.

抜群の読みやすさオール2色刷り.一目でキーポイントがわかるレイアウト.

充実したラインナップ日常診療の場で即役立つ「増刊号」を年各1冊発行.日進月歩で激変する医学界のキーワードを読み解き,読者各位の壮大な負託に応えるべく「産科と婦人科」は微力を注ぎます.

2024年 Vol.91 No.5 2024-04-18

女性のライフコース疫学研究[日本ナースヘルス研究(JNHS)]のすべて

定価:3,190円(本体価格2,900円+税)

冊 

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掲載論文

企画 寺内公一

 1 .日本ナースヘルス研究の概要 / 林 邦彦
 2 .日本人の閉経年齢,早発卵巣不全や早期閉経の割合,子宮内膜症と子宮筋腫のリスク因子,ライフコースにおける女性ホルモン剤の使用状況およびその特性 / 安井敏之
 3 .出生時体重,若年時体型と2型糖尿病 / 片野田耕太
 4 .妊娠高血圧症候群 / 倉林 工
 5 .卵巣性不妊と生活習慣病 / 倉林 工
 6 .女性のライフコースと骨粗鬆症 / 倉林 工
 7 .喫煙習慣と妊娠,出産,閉経 / 宮崎有紀子
 8 .日本人女性における婦人科癌罹患の実際―日本ナースヘルス研究におけるバリデーション評価から― / 髙松 潔
 9 .ライフコースにおけるサプリメントの利用 / 岸 美紀子
10.日本人女性におけるエクオール産生能 / 井手野由季
11.更年期症状としての物忘れと尿失禁 / 長井万恵
12.体重コントロールと膝痛・腰痛 / 伊藤歩美
13.女性のライフコースにおける夜勤と睡眠障害 / 寺内公一
14.女性の妊娠出産と歯の喪失  / 田口 明


連 載
漢方よもやま話 第5回
半夏厚朴湯 / 能㔟充彦

弁護士が答えます!法律にまつわるあれこれ
患者さんの迷惑行為にどうやって対処したらよいでしょうか? / 水上裕嗣

専門医・認定医をとろう!私の体験記 第11回
細胞診専門医(日本臨床細胞学会) / 近内勝幸

症 例
機能性ゴナドトロピン産生下垂体腫瘍が原因で生じた卵巣囊胞に対しくり返し卵巣腫瘍摘出術が行われた1例 / 太田 肇・他

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ねらい

 日常診療のなかで生じたぼんやりとした疑問:Clinical Question(CQ)をPECO/PICOの形でResearch Question(RQ)として構造化し,それを“FIRM2NESSチェック”によりブラッシュアップする.こうして得られたRQに対応する最適な臨床研究のデザインを選択する….京都大学の福原俊一名誉教授がその著書「臨床研究の道標」(2013年)で述べられている研究手順である.研究デザインの選択は,研究者が介入を計画しない「観察研究」>比較対象のある「分析的観察研究」>要因とアウトカムの測定時点が異なる「縦断研究」と進み,要因(exposure:E)の測定から一定の時間を経てからアウトカム(outcome:O)を測定するのが「コホート研究」である.コホート研究はこの時系列に基づき,正確に測定したEとOとの時間的関係を示すことができるとともに,交絡因子を研究開始時に測定しておくことができる,Eに対して複数のOを測定できる,リスク比・発生率比だけでなくリスク差・発生率差を計算できる等の長所を有するが,一方で膨大な研究資金と労力を消費しながらそれらの大部分がOを起こさない人の追跡・観察に用いられるという短所を抱えており,組織経営に成功した少数の優等なプログラムのみが長期生存を許される過酷な世界である.
 女性医学領域の大規模前方視的コホート研究として国際的に有名なのが,アメリカ人女性看護師を対象として主要慢性疾患の危険因子の解明を目的とするNurses’ Health Study(NHS)で,1976年に開始され,30万人以上の女性を動員する半国家的プロジェクトである.わが国でも群馬大学の林邦彦特別教授により日本人女性看護師を対象とする前方視的コホート研究「日本ナースヘルス研究(Japan Nurses’Health Study:JNHS)」が2001年に開始され,現在まで49,927人が横断調査に回答し,15,019人が継続調査に参加している.特筆すべきはこのJNHSが国際的な女性コホートのコンソーシアムである“International collaboration for a Life course Approach to reproductive
 health and Chronic disease Events(InterLACE)”を構成する7カ国13研究の一角を構成しているということで,いわば女性コホート研究の「日本代表」である.日本女性医学学会も支援の輪に加わったわが国の誇るこのJNHSコホートをもとにこれまでに数多くの研究が行われ,50報を超える原著論文が国際的に発信されている.
 本特集では主任研究者を長年務められた林特別教授のご監修のもとに,JNHS研究によって明らかにされた日本人女性の生活習慣・保健医療習慣と各種疾患との関連について,論文を執筆された先生方による概説をお願いした.わが国の女性医学領域発展の歴史とともに歩んできたJNHSの広大な世界を味わっていただければ幸いである.

(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科茨城県地域産科婦人科学講座 寺内公一)

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2024年 Vol.91
No.12 特集/子宮内膜・子宮内腔とその異常最新号
No.11 特集/再発・転移をきたした婦人科がんの治療
No.10 特集/母児を感染から守る-妊産婦の感染症アップデート-
No.9 特集/ホルモン療法の使い分けと使用中・使用後のあるある
No.8 特集/PMS・PMDDのすべて
No.7 特集/どうする? 産婦人科救急-ハイリスク患者の周術期管理-
No.6 特集/周産期メンタルヘルスを深掘り!
No.5 特集/女性のライフコース疫学研究[日本ナースヘルス研究(JNHS)]のすべて
No.増刊号 特集/これでマスター! 最新 産婦人科ホルモン療法
No.4 特集/子宮摘出と機能障害・機能温存・機能再建アップデート
No.3 特集/婦人科がん化学療法の進化−最適レジメンと管理を考える
No.2 特集/産婦人科診療ガイドライン産科編2023改訂のポイント
No.1 特集/産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023改訂のポイント
2023年 Vol.90
No.12 特集/婦人科外来診療レベルアップ−病状の評価分類と治療指針−
No.11 特集/子宮頸がんの包括的戦略
No.10 特集/血栓に強くなる−産婦人科診療に活かす最新知識−
No.9 特集/ウィメンズヘルスと栄養素・サプリメント
No.8 特集/これからの性教育−タブー視せずにポジティブに捉える−
No.7 特集/ここまで進んだ産婦人科領域の検査法
No.6 特集/「痛み」に強くなる
No.5 特集/時間の流れと産婦人科生物学
No.増刊号 特集/ここまでわかった産婦人科の病態生理
No.4 特集/保険適用になった不妊治療−できること・できないこと
No.3 特集/子宮体部悪性腫瘍の最前線
No.2 特集/超音波がもたらす産婦人科診療の新機軸
No.1 特集/産婦人科漢方ステップアップ−三大処方の次なる一手とは−
2022年 Vol.89
No.12 特集/月経困難症治療あるある
No.11 特集/産婦人科における素朴な疑問と解説(2)産科編
No.10 特集/産婦人科における素朴な疑問と解説(1)婦人科編
No.9 特集/プロゲステロン・プロゲストーゲン・プロゲスチン−黄体ホルモンのすべて
No.8 特集/ここまで進んだ産婦人科関連の予防医学
No.7 特集/産科診療の進む道-診療ガイドラインの先にあるもの-
No.6 特集/HPVワクチンのこれまでとこれから
No.5 特集/やせ・肥満と女性のヘルスケア
No.増刊号 特集/こんな時どうする?他科とのコミュニケーションガイド
No.4 特集/婦人科腹腔鏡下手術TLH/LM/LCの基本とコツ
No.3 特集/新型コロナウイルス感染症が産婦人科診療に与えた影響
No.2 特集/早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理−私はこうみる
No.1 特集/外陰疾患 AtoZ
2021年 Vol.88
No.12 特集/少子化時代における就労女性の不妊治療
No.11 特集/変わる婦人科がん薬物治療
No.10 特集/帝王切開−明日からできる工夫と留意点−
No.9 特集/骨盤臓器脱(POP)のすべて−診断と治療の最前線
No.8 特集/卵巣 Up to Date
No.7 特集/婦人科がん機能温存治療のすべて
No.6 特集/OC・LEPガイドライン2020年度版を読み解く
No.5 特集/胎児モニタリング with Corona
No.増刊号 特集/画像!−エキスパート直伝 産婦人科画像診断−
No.4 特集/産婦人科医も知っておきたい歯科の知識
No.3 特集/QOLを考える
No.2 特集/これでわかる 婦人科稀少腫瘍
No.1 特集/最新産婦人科遺伝診療ABC
2020年 Vol.87
No.8 特集/プレコンセプションケアってなに?