HOME > 雑誌詳細

雑誌詳細

診断と治療社 | 雑誌詳細:小児科診療

小児科診療

最新の情報からベーシックな知識までわかりやすくお届けします!

読者の要望にお応えすべくup-to-dateな特集を提供.内容の充実とわかりやすい解説に腐心しました.

一目で要点をとらえ,本文へ読みすすみやすいレイアウト.

「増刊号」・「特大号」を年各1冊発行.読者の厚い信頼に応える内容で日常診療に不可欠な情報満載.

連載「Photo Quiz」ではビジュアルに画像診断のポイントを解説.

2021年 Vol.84 No.1 2020-12-11

学童期の神経疾患のファーストタッチから専門診療へ

定価:3,080円(本体価格2,800円+税)

冊 

ページの先頭へ戻る

掲載論文

序 文  /三牧正和

Ⅰ.主要神経症候に対するファーストタッチ―専門医紹介前のアプローチ
意識障害,けいれん(発作)  /岡西 徹
運動の異常  /松本 浩
知能の異常  /寺嶋 宙
精神症状  /柏井洋文

Ⅱ.主要疾患に対する専門診療―一般小児科医が知っておきたいこと
学童期のてんかん,発作性疾患  /白石秀明
中枢神経感染症  /九鬼一郎
自己免疫性神経疾患  /平良遼志・他
先天異常  /和田敬仁
代謝異常症  /衞藤 薫
神経変性疾患  /髙橋 悟
筋疾患  /小牧宏文
末梢神経疾患  /塩濵 直
脳血管障害  /下川尚子・他
脳腫瘍  /埜中正博
神経発達症(発達障害)  /井上祐紀
睡眠障害  /福水道郎
慢性頭痛  /疋田敏之

原 著
正期産児における無呼吸発作のリスク因子と発症パターン~早産児との比較~  /中村千紘・他
2歳未満の頭部外傷児の受傷機転とCT所見  /齋藤真理・他

症例報告
著明な大頭症を呈した基底細胞母斑症候群の3歳男児症例  /小川詩季・他

ページの先頭へ戻る

ねらい

三牧正和  /帝京大学医学部小児科

 発育・発達過程にある小児の診療にあたる小児科医には,小児期の神経疾患をみる“目”,発達や神経徴候を評価する能力が,その専門分野にかかわらず要求されます.診療の最前線に立ちファーストタッチの診療を担うクリニック,病院小児科の一般外来や小児病院の小児総合診療部門を担う医師にとって,小児神経疾患についての正しい知識に基づく初期対応を行い,専門的介入の必要性やタイミングを的確に判断することは非常に大切です.また,意識障害やけいれん等の発作をきたす神経疾患に遭遇する小児救急の現場でも,最前線に立つ一般小児科医には適切な対応が求められます.しかし,発達異常や神経障害をきたす疾患は多岐にわたり,年齢や発達段階によっても疾患の種類が異なります.そのような背景のもと,本誌80巻3号では,小児神経領域のうち乳幼児期発症の疾患をとりあげ,「ファーストタッチから専門診療へ」と題して特集を組みました.今回はより年長の学童期(小学生~中学生)に気づかれる神経疾患に絞り,続編ともいうべき特集を組ませていただきました.乳幼児期編と同様,実際の診療の現場で役立つものとなるように,小児神経の診断・治療の最前線に立って活躍する専門家の先生方に執筆をお願いしました.
 本号の構成にあたっては,まず学童期に出現する主要神経症候として,緊急を要する意識障害とけいれん等の発作,運動障害,知能障害,精神症状をとりあげました.ファーストタッチを行う臨床の現場でどのように対応すべきか,わかりやすく解説いただきました.鑑別診断を意識した病歴聴取や診察方法のポイント,必要な臨床検査をお示しいただいています.さらに,初期診療での治療方法や,専門医に紹介すべき症状や病態についても解説いただきました.
 次に,学童期に診断される小児神経疾患として,13の疾患領域をとりあげました.経験豊富な専門医の先生方に,一般小児科医の先生方に知っていただきたいことを中心に,専門施設で行われている診療についてご執筆いただきました.紹介を受けた専門医がどのように診断し,治療を行っているかを知ることは,よりスムーズな診療連携を実現するために役立つものと思います.
 近年,多くの小児神経疾患の病態の理解が進み,対処法にも変化が起きています.早期診断,早期介入の重要性が増し,以前よりも小児科医の責任が増していると思います.小児神経疾患は多領域に及び,多様な病態を理解し,多彩な症状に対応するには難しい面もありますが,おもな症候に対する初期対応を知り,主要疾患の専門診療を理解することで,小児神経診療の円滑な連携が実現し,新しい時代における適切な対応も可能になるものと期待します.
 最後になりますが,お忙しいなか本企画の原稿の執筆をご快諾くださいました先生方に深く感謝申し上げます.

ページの先頭へ戻る

当社発行の雑誌は論文単位でPDFファイルのダウンロード購入
が可能です.詳細はメディカルオンラインへ            

2024年 Vol.87
No.12 特集/学校における医療行為と医療的ケア最新号
No.11 特集/遺伝学的検査 Up to Date
No.秋増刊号 特集/臓器別に斬る小児の感染症
No.10 特集/つながる内分泌学
No.9 特集/消化器関連検査を極める!
No.8 特集/公費補助制度を使いこなす!
No.7 特集/「食べる」ことをめぐる問題
No.6 特集/紹介医に伝えたい「腎炎・ネフローゼ症候群」
No.5 特集/それってほんとにITP?
No.春増刊号 特集/子どもの皮膚診療を極めるために
No.4 特集/新生児・乳児の感覚に寄り添う
No.3 特集/小児コロナウイルス感染症の現在地と小児医療に与えたインパクト
No.2 特集/米国の小児医療・卒後教育の現状と臨床留学への手引き
No.1 特集/小児疾患におけるアフェレシス
2023年 Vol.86
No.12 特集/微量元素とビタミンが子どもにとってなぜ必要か
No.11 特集/成長曲線を書こう
No.秋増刊号 特集/アレルギー疾患 最新治療と生活からの視点
No.10 特集/古くて新しい予防接種〜この10年で何が変わったか〜
No.9 特集/トリソミーのすべて:NIPTの時代に
No.8 特集/小児・AYA世代がん診療の現在と未来
No.7 特集/ポストコロナ,少子化時代:30年後の小児医療と人材育成
No.6 特集/小児の敗血症診療up to date
No.5 特集/研修医として今知りたい新生児の診療に必要な手技
No.春増刊号 特集/小児の治療指針
No.4 特集/知っておきたい小児炎症性腸疾患(IBD)
No.3 特集/これでよくわかる自己炎症性疾患
No.2 特集/全身をみて,腎・尿路疾患に気づく
No.1 特集/子どもと家族への心のケア
2022年 Vol.85
No.12 特集/医療情報の利活用 現在と未来
No.11 特集/感染症診療における迅速検査を知る
No.秋増刊号 特集/今考える,移行期医療
No.10 特集/食物アレルギー
No.9 特集/くわしく知ろう小児の機能性消化管疾患
No.8 特集/小児在宅医療をすすめるために
No.7 特集/血液・腫瘍疾患,急ぐべきときは「今」
No.6 特集/小児神経検査マニュアル
No.5 特集/研修医・専攻医・指導医のための小児科研修指南
No.春増刊号 特集/小児画像診断のコツ
No.4 特集/サイトカインストームと小児疾患
No.3 特集/症例から考える小児泌尿器疾患小児病院での私のみかた
No.2 特集/子どもの事故(傷害)いかに防ぐか
No.1 特集/基礎理論に基づいた小児漢方診療
2021年 Vol.84
No.12 特集/治療可能な先天代謝異常症を診断しよう!
No.11 特集/小児遺伝子疾患事典
No.10 特集/頭痛診療の基本から最新の知見まで
No.9 特集/おさえたい川崎病ガイドラインのツボ
No.8 特集/発生学から考えてみよう!小児の先天疾患
No.7 特集/小児栄養 UP to DATE
No.6 特集/統計的分析手法と研究デザイン
No.5 特集/乳幼児健診実践ガイド
No.増刊号 特集/〜エキスパートの経験に学ぶ〜小児科 Decision Making
No.4 特集/小児科医の疑問に答える!子どもと新型コロナウイルス
No.3 特集/災害時の小児医療〜災害の経験を今後に活かす〜
No.2 特集/新ガイドラインの理解を深める 新生児マススクリーニング
No.1 特集/学童期の神経疾患のファーストタッチから専門診療へ
2020年 Vol.83
No.増刊号 特集/症候・疾患からみる小児の検査
2019年 Vol.82
No.増刊号 特集/小児の診療手技