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小児科診療

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2023年 Vol.86 No.6 2023-05-12

小児の敗血症診療up to date

定価:3,080円(本体価格2,800円+税)

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掲載論文

序 文  /久田 研

Ⅰ.小児敗血症・総論
小児敗血症の定義 ―変遷と小児適応―  /水野真介・他
疫学 ―近年の変化―  /日馬由貴
病態生理 ―小児と成人の違い―  /鈴木純平・他
診断 ―最新の診断マーカーを含めて―  /楠本耕平・他
敗血症診療国際ガイドラインSSCG2021のポイント  /近藤 豊
日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)2020とSSCG2021の比較  /小倉裕司
敗血症診療ガイドラインにおける小児の推奨 ―成人との比較を中心に―  /志馬伸朗
COVID-19 流行下の敗血症  /山藤光一郎・他

Ⅱ.小児敗血症・各論
救急外来での管理 ―どのように敗血症やショックを認知するか―  /黒田 駿
救急外来での管理 ―どのように検査・鑑別診断および合併疾患を考えるか―  /桜井博毅
救急外来での管理 ―どのように輸液,循環管理するか―  /植松悟子
救急外来での管理 ―どのように初期抗菌薬を選択し,開始するか―  /小松充孝
PICU への搬送 ―どのように準備して搬送するか―  /早野駿佑・他
PICU での管理 ―特殊な管理を含めて―  /横松知咲子・他
NICUでの管理 ―特殊な管理を含めて―  /木下大介
敗血症バンドルと教育 ―どのようにチームでアプローチするか―  /五十嵐 成・他
予防とリスク ―どのように基礎疾患に対応するか―  /堀越裕歩

Ⅲ.付 録
敗血症管理に必要な基礎データ・薬品一覧  /西山和孝

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ねらい

小児の敗血症診療up to date
久田 研  /順天堂大学医学部小児科

 敗血症は,最も迅速かつ適切に対処しなければならない疾患の1つです.徴候を見逃さず正しく認知し,短時間で適切に検体を採取し,呼吸循環管理や抗菌薬療法を同時並行的に行わなければなりません.そのためには,個々の技能は無論のこと,チームとしての能力も求められます.また,予後向上のため,敗血症診療も刻々と変化しています.敗血症診療のエビデンスをまとめたSurvivingSepsis Campaign Guidelines(SSCG)は,定期的に改訂が重ねられ,2021年10月にSSCG2021が発表されました.同様に,日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)も4年ごとに見直しが行われ,J-SSCG2020が2021年2月に出版されています.国際ガイドラインであるSSCGは,経済状況や医療体制の異なる国々を対象としている一方,J-SSCGは,わが国の医療体制や制度を考慮したガイドラインであり,両者で異なる立場のものもあります.われわれは,ガイドラインの推奨の策定根拠,改訂箇所の背景やその根拠,さらには,SSCGとJ-SSCGの立場の違いを十分知ったうえで,対応することが求められます.
 コロナウイルス感染症2019(コロナ2019)は,敗血症診療にも大きな影響を及ぼしました.今でこそ,コロナ2019に必要な感染対策や個人防護装備は確立していますが,当初は過剰なまでの感染対策や個人防護装備の装着に時間を取られ,敗血症患者に対する対応に遅れが生じたとされています.現在,コロナ2019は小康期を迎え(2023年4月はじめ現在),5月には感染症法の位置づけが5類に変更されます.しかし,SARS-CoV-2の感染力が低下したわけではありませんし,今後新たな変異株が生じないとも限りません.当面は,withコロナ2019で,小児診療に臨まなければならないでしょう.
 そこで,今回は『小児の敗血症診療up to date』として,小児の敗血症の定義,疫学,病態生理,診断について,あらためて解説いただくとともに,SSCGとJ-SSCG両ガイドラインのポイントや両者の比較,そして,成人と小児の違いについて,それぞれの専門の先生方に解説いただきました.また,敗血症診療におけるコロナ2019の影響や今後の診療のあり方,さらには,実際の現場での敗血症の認知や検査,呼吸循環管理,抗菌薬療法,そしてPICUへの搬送やPICUやNICUでの管理,チーム教育や予防について,項目を分けてわかりやすく解説いただいています.付録として,小児の敗血症診療に必要なデータや薬品一覧を掲載していただき,各解説項目ともリンクするようにしました.withコロナ2019だからこそ,原点に返って,患者主体の敗血症診療の参考になれば幸いと考えています.
 最後に,ご多忙のなか,本特集の執筆をご快諾いただきました先生方に,この場をお借りして深謝申し上げます.

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