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診断と治療社 | 雑誌詳細:小児科診療

小児科診療

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2021年 Vol.84 No.2 2021-01-12

新ガイドラインの理解を深める 新生児マススクリーニング

定価:3,080円(本体価格2,800円+税)

冊 

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掲載論文

序 文  /但馬 剛 

Ⅰ.総 論
ガイドラインの使い方,改訂のねらいと特徴 中村公俊 
アミノ酸代謝異常症  /濱崎考史 
尿素サイクル異常症  /松本志郎・他 
有機酸代謝異常症  /畑 郁江・他 
脂肪酸代謝異常症  /但馬 剛・他 
ケトン体代謝異常症  /笹井英雄 
ガラクトース血症  /伊藤哲哉 
確定検査:遺伝子解析を中心に  /笹井英雄 

Ⅱ.各 論
代謝救急① 高アンモニア血症・代謝性アシドーシス  /松永綾子 
代謝救急② 低血糖  /和田陽一 
代謝救急③ 高乳酸血症  /志村 優 
フェニルケトン尿症  /石毛美夏 
シトルリン血症1型・アルギニノコハク酸尿症・シトリン欠損症  /城戸 淳・他 
メチルマロン酸血症・プロピオン酸血症  /中島葉子 
複合カルボキシラーゼ欠損症・メチルクロトニルグリシン尿症  /市野井那津子 
グルタル酸血症1型  /長谷川有紀 
MCAD欠損症  /李 知子 
VLCAD欠損症  /小林弘典 
CPT2欠損症  /坊 亮輔 
先天性門脈-体循環シャントによる高ガラクトース血症  /但馬 剛・他 

症例報告
著明な高血糖を認めたロタウイルス腸炎の1例  /石井雅人・他 
Lamotrigineが有効であった小児周期性嘔吐症候群の1例  /坂部匡彦・他

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ねらい

但馬 剛  /国立成育医療研究センター研究所マススクリーニング研究室

 「小児科診療」今号の特集となっている「新ガイドライン」とは,同じく診断と治療社から2019年9月に刊行された『新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2019』を指しており,内分泌異常2疾患(先天性甲状腺機能低下症・先天性副腎皮質過形成)を除くマススクリーニング対象の先天代謝異常症と関連疾患,および糖原病・糖新生異常症を扱っています.先天代謝異常症はすべて小児慢性特定疾病制度の対象となっていますが,成人期の医療を補助する指定難病制度の対象に含まれているものはわずかで,マススクリーニング関係の疾患は対象外という状況がありました.指定難病の対象が拡大される機運を受け,そのための必須要件となる診療ガイドライン策定が,日本先天代謝異常学会の会員を中心とする厚生労働科学研究班(遠藤班・中村班)で開始され,その最初の成果は『新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2015』としてまとめられました.その改訂版の「理解を深める」ことが,本特集の目的となっています.
 私も2015年版と2019年版の策定に参加しましたが,その作業過程で思い知ったのは,「ガイドライン」と銘打つことの重みでした.診療に役立てるための様々な参考書には,執筆者の経験などに基づく「踏み込んだ」記述も加えられていることが多いでしょう.一方,「ガイドライン」の場合は,「それに従って診療した/しなかった」ことが,その結果によっては法的責任を問われる事態につながるため,できる限りエビデンスを求めることが重視され,ともすると画一的に見える記述を強いられます.その結果,例えば有機酸代謝異常症のひとつ「3-メチルクロトニルCoAカルボキシラーゼ欠損症」は,このグループの典型的な疾患である「メチルマロン酸血症・プロピオン酸血症」に見られる,急性代謝性アシドーシス発作を中心とする重篤な症状・経過を示すことは非常に少ないにもかかわらず,「ガイドライン」では,ほぼ同じ文言でひと通りの説明が書かれた形となっています.
 そこで本特集では,新生児マススクリーニング対象疾患について,代謝経路に基づくグループごとに「総論」で概説したうえで,「各論」ではマススクリーニング偽陽性例の除外も含め,診断や治療への対応を迫られる機会が比較的多いと考えられる疾患をピックアップしました.各疾患の執筆担当者には,臨床面・研究面での経験に基づく「踏み込んだ」記述を心がけるよう要請し,その具体的な実践として自験症例を提示してもらっています.同じ疾患の項目を読み較べることによって,『診療ガイドライン2019』が,より一層役立つものとなることを願っています.

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