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小児科診療

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2023年 Vol.86 No.12 2023-11-14

微量元素とビタミンが子どもにとってなぜ必要か

定価:3,080円(本体価格2,800円+税)

冊 

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掲載論文

序 文  /石垣景子

Ⅰ.小児の微量元素・ビタミン欠乏症の原因と対策
微量元素・ビタミン欠乏に至る病態,診断のポイント  /児玉浩子
NICUにおいて  /金淵昭一郎・他
在宅医療において  /石崎英里奈・他
消化管疾患において  /山本陽子
経腸栄養剤と自然食  /石黒久美子・他

Ⅱ.微量元素
亜鉛欠乏  /児玉浩子
銅欠乏  /藤澤千恵・他
セレン欠乏  /浅桐公男・他
ヨウ素欠乏  /土井 響・他
カルニチン欠乏  /坊 亮輔
鉄欠乏  /坂本 淳・他
マンガン欠乏,クロム欠乏,モリブデン欠乏,マグネシウム欠乏  /岡本清二・他

Ⅲ.ビタミン
ビタミンA欠乏  /瀧谷公隆
ビタミンB1欠乏  /奥村彰久
ビタミンB12欠乏・葉酸欠乏  /早川 格
ビタミンC欠乏  /古森遼太・他
ビタミンD欠乏  /窪田拓生
ビタミンE欠乏  /瀧谷公隆
ビタミンK欠乏  /鶴田敏久

原 著
鶏卵アレルギー児に対する少量Baked Eggを用いた経口負荷試験の安全性の検討  /上原健史・他 

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ねらい

石垣景子  /東京女子医科大学小児科

 栄養に関しては,おもにカロリーやタンパク質,脂質,炭水化物のみが議論され,五大栄養素として含まれるビタミンや,微量元素という概念が十分浸透していない現状があります.小児領域では,新生児,重症心身障がい児や疾患治療用の食事をしている患児にとって,微量元素やビタミンを適切に維持することは重要であり,ある意味,成人領域よりもその理解はすすんでいるといっても過言ではありません.長期経腸栄養中の患者さんはもちろんのこと,基礎疾患のある場合,経口摂取をしていたとしても不足する栄養素があり,年齢,各々の疾患に応じて対応することが必要となります.今回,微量元素とビタミンに焦点を当て,欠乏時の問題点,適切な摂取方法,目標値などの情報を提供することを目的としました.
 「Ⅰ.小児の微量元素・ビタミン欠乏症の原因と対策」は総論的に消費の亢進,吸収障害など,微量元素,ビタミン欠乏に至る病態の解説と,欠乏症を生じやすい状況,すなわち,NICU,在宅医療,消化管疾患の管理における注意点と対策を解説いただきます.特に,近年,微量元素などを考慮して経腸栄養剤の開発がすすんでいるものの,製剤によっては十分とはいえず,必要量の微量元素が含まれていない場合もあります.個々の経腸栄養剤の長所・短所の情報とともに,注目されつつある自然食のメリットを提示いただきます.
 「Ⅱ.微量元素」「Ⅲ.ビタミン」は各論となっています.生体の酵素機能や生理活性物質に重要な役割を果たす微量元素に関しては,ヒトの必須微量元素である亜鉛,銅,セレン,ヨウ素,鉄,マンガン,クロム,モリブデンに加え,カルニチンに焦点を当て,生理的役割,必要摂取量,欠乏の原因とその症状,評価方法と目標数値,対処方法(保険適用内)や中毒域を具体的に提示しています.特に評価と対処方法に関して,保険適用内の方法や具体的な目標値の提示は日常診療において役立つと思います.ビタミンは栄養素の代謝補助などを行う有機化合物ですが,生体内で十分量合成することができません.食物から摂取する必要があり,何らかの理由により摂取が不足すると障害を生じ得ます.ここではビタミンA,B1,B12,葉酸,C,D,E,Kといった代表的なビタミンの生理的な役割,必要摂取量,欠乏の原因とその症状,欠乏時の対処方法とその注意点を解説します.特に,ビタミンDはこれまで骨代謝の議論がほとんどでしたが,呼吸器感染症,自己免疫疾患,がん,うつ病などへの影響など,骨代謝外の役割にも注目されつつあります.
 小児の栄養をもう一度違った視点から見返す機会として,また日々の診療に役立てていただければ幸いです.ご多用にもかかわらず,本特集の原稿の執筆をご快諾くださいました先生方にこの場をお借りして,深く感謝申し上げます.

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