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小児科診療

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2022年 Vol.85 No.7 2022-06-14

血液・腫瘍疾患,急ぐべきときは「今」

定価:3,080円(本体価格2,800円+税)

冊 

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掲載論文

序 文  /加藤元博

Ⅰ.血液・腫瘍疾患を疑う検査結果とその対応
白血球増多  /荒川ゆうき 
貧 血  /坂本謙一 
血小板減少の鑑別と対応  /関口昌央
凝固異常  /石原 卓 

Ⅱ.血液・腫瘍疾患発症時の症状とその対応
下肢麻痺  /山田悠司 
縦隔腫瘍  /林 健一郎 
腫瘍出血  /小松秀吾・他 
頭痛・嘔吐・ふらつき  /宇佐美憲一 

Ⅲ.血液・腫瘍疾患治療中の症状とその対応
腫瘍崩壊症候群  /森 麻希子 
感染症  /松井俊大 
悪心・嘔吐  /歌野智之 
疼 痛  /余谷暢之 
出 血  /小倉妙美 
膵 炎  /箕輪 圭・他 
神経合併症  /横須賀とも子 
眼合併症  /野村耕治 
抗腫瘍薬漏出  /松本幸男・他 
再 発  /加藤元博 

原 著
小児の非器質性胸痛60例の後方視的検討  /犬塚 幹・他 

症例報告
遷延する嘔吐,下痢の症状から溶連菌感染症の診断に至らず,リウマチ熱を発症した1例  /有村 萌・他 

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ねらい

血液・腫瘍疾患,急ぐべきときは「今」
-oncologic emergencyを知ろう

加藤元博  /東京大学医学部附属病院小児科

 小児血液・腫瘍疾患は,白血病やリンパ腫などの造血器腫瘍や,神経芽腫や脳腫瘍などの固形腫瘍だけでなく,骨髄不全症や凝固異常などの非悪性血液疾患など,多様な疾患を含んでいます.ただ,これらの疾患はいずれもそれぞれの発症頻度は高くなく,実際に血液・腫瘍疾患の小児には頻繁に遭遇するものではありません.そのため,「血液・腫瘍疾患かも」という場面に苦手意識をもたれている方もいらっしゃるのではないでしょうか.
 小児の血液・腫瘍疾患は,発熱や疼痛,倦怠感などの非特異的な症状が慢性的に持続することで診断を疑うことが最も典型的です.しかし,状況によっては速やかに適切な対応が必要な「oncologic emergency(腫瘍緊急)」があります.さらにその反面で,良かれと思った対処によってむしろ状況を悪化させてしまうこともあります.このように状況を「把握」し,様々な可能性を「推測」し,判断をもとに「選択」し,そのことを「説明」することは小児医療のあらゆる場面に共通する手順であると思います.
 小児血液・腫瘍疾患は治療と研究の進歩により,長期生存率は大きく向上し,小児がんも「不治の病」ではなくなりました.そのため,「血液・腫瘍疾患かも」の小児に対して適切な初期対応を行い,診断と治療につなげることの重要性が増しています.また,診断後も,重篤な合併症をいかに回避し,計画通りの治療をできる限り実施することが治癒率を維持するためには必要です.
 血液・腫瘍疾患と診断された(もしくは,疑われた)患児に遭遇した際に,「慌てずに様子をみていいとき(経過をふまえて判断すべきとき)」と「急いで対応すべきとき」を判断し,「すべきこと」と「しないほうがいいこと」を取捨選択するための基本的な知識は広く小児科医にとって役に立ちます.外来でのファーストタッチだけでなく,当直などの場面でも経験する様々な場面のoncologic emergencyについて,どのような手順で鑑別・対処をすることが望ましいか,を知っていただくために本特集を企画いたしました.
 構成としては,まず,未診断の患児を想定して,血液・腫瘍疾患を疑い得る血液検査について「血液・腫瘍疾患を疑う検査結果とその対応」としてまとめ,さらに,血液・腫瘍疾患から起こり得る症状について「血液・腫瘍疾患発症時の症状とその対応」について取り上げました.次に,診断後を想定して,治療中の血液・腫瘍患者の対応について取り扱っています.いずれも,第一線で活躍中の先生にご執筆をいただくことができ,「今すぐに」現場で役に立つ充実した内容とすることができました.企画段階からご支援いただいた関係の方も含めまして,あらためて感謝申し上げます.
 本特集が,困難に立ち向かう子どもたちの一助となれば嬉しい限りです.さらには若手医師の「血液・腫瘍疾患は難しそう」の食わず嫌いの改善をもたらし,この領域への興味につながることも期待しています.

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2022年 Vol.85
No.8 特集/小児在宅医療をすすめるために最新号
No.7 特集/血液・腫瘍疾患,急ぐべきときは「今」
No.6 特集/小児神経検査マニュアル
No.5 特集/研修医・専攻医・指導医のための小児科研修指南
No.春増刊号 特集/小児画像診断のコツ
No.4 特集/サイトカインストームと小児疾患
No.3 特集/症例から考える小児泌尿器疾患小児病院での私のみかた
No.2 特集/子どもの事故(傷害)いかに防ぐか
No.1 特集/基礎理論に基づいた小児漢方診療
2021年 Vol.84
No.12 特集/治療可能な先天代謝異常症を診断しよう!
No.11 特集/小児遺伝子疾患事典
No.10 特集/頭痛診療の基本から最新の知見まで
No.9 特集/おさえたい川崎病ガイドラインのツボ
No.8 特集/発生学から考えてみよう!小児の先天疾患
No.7 特集/小児栄養 UP to DATE
No.6 特集/統計的分析手法と研究デザイン
No.5 特集/乳幼児健診実践ガイド
No.増刊号 特集/〜エキスパートの経験に学ぶ〜小児科 Decision Making
No.4 特集/小児科医の疑問に答える!子どもと新型コロナウイルス
No.3 特集/災害時の小児医療〜災害の経験を今後に活かす〜
No.2 特集/新ガイドラインの理解を深める 新生児マススクリーニング
No.1 特集/学童期の神経疾患のファーストタッチから専門診療へ
2020年 Vol.83
No.12 特集/医療安全とともに学ぶ「小児の鎮静」
No.11 特集/予防接種パーフェクトガイド
No.10 特集/小児の学際的な睡眠医療 基礎から臨床をつなぐ
No.9 特集/NICU卒業生の予後と診療のポイント
No.8 特集/小児科医の将来を考える
No.7 特集/研修医と指導医に贈る 小児科学研究・論文のススメ
No.6 特集/たかが便秘,されど便秘−小児の便秘を科学する
No.5 特集/研修医必携!心電図判読のコツ
No.増刊号 特集/症候・疾患からみる小児の検査
No.4 特集/小児血液・腫瘍疾患の最前線
No.3 特集/変わりつつある免疫不全症
No.2 特集/知っていますか?小児科領域のスポーツ障害
No.1 特集/神経筋疾患,新たな治療の時代へ
2019年 Vol.82
No.12 特集/子どもの性を多角的に理解しよう
No.11 特集/知っておくべき・知っておきたい小児の皮膚疾患/症状
No.10 特集/子どものこころ診療エッセンス
No.9 特集/小児の食中毒
No.8 特集/子どものあたま、かお、くびの病気〜コンサルのタイミング
No.7 特集/小児循環器領域の生涯包括遺伝医療
No.6 特集/小児感染症のいまを読み解く
No.5 特集/研修医の「そこが知りたい!」小児アレルギーの疑問
No.増刊号 特集/小児の診療手技
No.4 特集/小児科医に知ってほしいミトコンドリア病UPDATE
No.3 特集/小児のインバウンド医療:国境を越えて移動する子ども
No.2 特集/症例からみた小児集中治療
No.1 特集/小児呼吸器疾患のファーストタッチから専門診療へ
2018年 Vol.81
No.11 特集/今さら聞けない? 小児救急の総復習
No.増刊号 特集/小児の治療指針
2017年 Vol.80
No.増刊号 特集/小児科ケースカンファレンス