小児科診療
最新の情報からベーシックな知識までわかりやすくお届けします!
読者の要望にお応えすべくup-to-dateな特集を提供.内容の充実とわかりやすい解説に腐心しました.
一目で要点をとらえ,本文へ読みすすみやすいレイアウト.
「増刊号」・「特大号」を年各1冊発行.読者の厚い信頼に応える内容で日常診療に不可欠な情報満載.
連載「Photo Quiz」ではビジュアルに画像診断のポイントを解説.
2025年 Vol.88 No.1 2024-12-12
正しく怖がれ,小児救急1人対応!
定価:3,300円(本体価格3,000円+税)
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https://www.m2plus.com/content/isbn/9784015108801
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2025年 Vol.88 No.2 2025年01月発売予定
特集/小児医療の中でこそみよう こどもの心の診療
Vol.88 No.3 特集/小児耳鼻咽喉科疾患のファーストタッチから専門診療へ
Vol.88 No.4 特集/新生児マススクリーニングのこれまでとこれから
Vol.88 No.春増刊号 特集/これからのガイドラインの読み方,使い方
Vol.88 No.5 特集/小児の下痢をもっと知ろう!
Vol.88 No.6 特集/小児の出血・凝固異常の診断と治療
Vol.88 No.7 特集/発生から考えてみよう!早産児の疾患
序文 /平本龍吾
Ⅰ.小児救急:ファーストタッチから専門診療へ
今さら知って驚く“小児救急の肝(キモ)”とは? /伊藤雄介
小児救急は怖くない?バイタルに注視! /松戸孝博
虐待を見逃すな,子どものSOSのサイン /小橋孝介
これを知っていれば怖くなくなる搬送の注意点 /野澤正寛
救急外来からのバトンを,PICUにスムーズに受け渡すために /新津健裕
守れ地域の小児救急!他科系医師とのタッグチーム /竹田津原野
Ⅱ.どんなに忙しくてもさけよう重大な見落としを!
ちょっと待て!その咳,ゼイゼイ… 本当に風邪,喘息として帰してよいのかな? /梅原 実
救急外来で遭遇する神経疾患 帰してよい所見,帰してはいけない所見 /伊波勇輝・他
小児救急で出会う循環器疾患(心筋炎,不整脈,先天性心疾患,MIS-C) /山本英一・他
これ感染症?感染症だとしたらなに?救急外来で解熱薬を出して帰して大丈夫? /大竹正悟
これだけはやっておきたい,救急外来や当直中の腎疾患児への対応 /濱田 陸・他
初診時・救急外来で気づきたい,けどやっぱり気づきにくい,代謝異常症のサイン /松永綾子
小児内分泌救急疾患UPDATE DKA,甲状腺クリーゼ,副腎不全の初期対応 /南谷幹史
どこで疑う?疑ったあとはどうする?救急初療時の血液疾患 /日野もえ子
ERで大活躍するエコーのコツ /小野友輔
小児科医だって,ちゃんと初期対応できる?頭部打撲・骨折・外傷 /池山由紀
ここがポイント!小児外科緊急疾患 /照井慶太
症例報告
歯磨剤によりアナフィラキシーを発症した牛乳アレルギーの小児例 /原田真由・他
平本龍吾
カンタービレこどもクリニック/松戸市立総合医療センター小児医療センター
日常の診療および時間外や当直帯に,子どもたちにかかわろうと考えている若手・中堅医師,実際にかかわっている開業医,小児救急に携わる他科系医師にとって,小児救急対応の苦手意識が少しでも減り,明日からの診療にすぐに役立つような特集号を企画しました.
少子化が急激に進行している今こそ,無限の可能性・未来がある子どもたちを,みんなで守って育てていく社会が強く求められています.特にわれわれ医師においては,特に時間外受診が多い小児患者を適切に診療する能力も必要とされています.そしてその医師のなかには,小児科医だけでなく,研修医,当直に携わる他科系医師,救急医も含まれます.
実際の状況はどうかというと,残念ながら全国各地で小児救急医療体制の維持が解決すべき喫緊の課題となっています.その理由としては,COVID-19の影響による少子化の急速な進行,2024年4月から導入された「医師の働き方改革」の影響,小児医療の地域格差拡大等が挙げられます.もちろん各地の小児救急医療体制は,小児科医だけで維持できるわけでなく,研修医や他科系医師たちの応援で成り立っています.ただ救急外来でちょっと緊張しながら子どもの診療に携わる医師にとって,緊急性があるか,重篤な疾患が隠れていないか,このまま帰していいのか,説明をどうするか,専門医へ紹介すべきかどうか,迷うべきことが多いのが現状です.
本特集号は二部構成になっています.執筆は,それぞれの専門分野の第一線で大活躍中の中堅・ベテランにお願いしました.
第Ⅰ章「小児救急:ファーストタッチから専門診療へ」では,小児救急の基本,診療のコツ,バイタルの利用方法,専門医・集中治療医へ紹介する際のコツ,搬送時の注意,虐待,他科系医師が子どもを診る際のポイントを取り上げます.
第Ⅱ章「どんなに忙しくてもさけよう重大な見落としを!」では実際の診療にすぐに役立つように,各疾患(呼吸・循環・神経・内分泌・代謝・腎臓・血液・感染症)について,実例も含めてわかりやすく説明しています.加えて,小児外科疾患・小児の外傷についても診療のコツ,そしてエコー利用のポイントを取り上げています.
小児救急に携わってくれる皆様方にとって,本特集号が実践ですぐにでも役立つ道標になることを心から願っています.
最後になりますが,このような機会を与えてくださった編集委員の先生方,多忙ななか執筆を快諾してくださった先生方,雑誌編集部の方に心より御礼申し上げます.